はじめ

こんにちは、理学療法士の西村猛です。

 

皆さん、便秘にお悩みではありませんか?

特に女性には多いかと思います。

 

今回は、排便が起こる機序と、快適な便通のために、すぐに取り組める簡単な方法をいくつかご紹介します。

 

 

便秘解消のポイントは3つ

便秘とは、便が大腸に貯留したままになっている状態です。

この貯留した便を出すためには、3つのポイントがあります。

 

  • 腸が活発に動くことを意味する「蠕動(ぜんどう)運動」を促すこと
  • 便を大腸の最終部まで動かすこと
  • 便を排出しようとする体の反応「排便反射」を引き出すこと

 

腹部のマッサージなども効果的ですが、できれば自然な、体本来の排出機能を高めておきたいものです。

大腸の蠕動(ぜんどう)運動を促し、便を動かす方法

大腸の蠕動運動により、便は大腸の最終部である直腸に向かって運ばれていきます。

便秘解消のためには、大腸の蠕動運動を促すことがとても大切です。

 

 

具体的な方法は次の通りになります。

1.腹圧を高めること

腹圧とは、お腹の中の圧力のこと。

 

空気が入ったボールをイメージして下さい。

空気がたくさん入った状態が腹圧が高い状態、空気が抜けた状態が腹圧が低い状態です。

 

この圧が高い程、大腸を刺激し、蠕動運動に繋がりやすくなります。

◆腹圧を高める簡単な方法
  • 声を出して笑う
  • いつもより声のボリュームを上げる

 

笑い過ぎた時、お腹が痛くなることがあると思いますが、これは腹筋が活動した証拠です。
声を出して笑うことで腹筋が活動し、それにより腹圧が高まるのです。

 

また、声のボリュームを上げることが腹筋をより多く使うことに繋がり、声を出して笑うのと同じ効果があります。

 

2.大腸自体がリラックスをすること

大腸が緊張した状態では、腸の動きは起こらず、便はその場から動けません。

便を出口付近へと運ぶためには、大腸がリラックスした環境を作ることが大切です。

◆大腸をリラックスさせるのに必要なこと

それは「副交感神経の働きを高める」ことです。

 

自律神経と呼ばれる物には「交感神経」と「副交換神経」の2種類があります。

 

この副交感神経には、体を癒やす、病気を治すなど体を正常な状態に修正するなどの働きがあり、大腸の動きを活発にさせる役割もあるのです。

◆あっという間に副交感神経を高める方法

深呼吸をすることです。

呼吸をゆっくり行えば、すぐに副交感神経は高まります。

 

回数は、5回程度でOK。

できるだけゆっくり、そして気持ちもリラックスして行うことを心掛けて下さい。

 

体の反射を利用し、排便を促す方法

大腸の最終部まで移動した便を排出するためには、体の排便に関する反射(排便反射)が必要になります。

1.胃-大腸反射を利用する

食べ物が胃の中に入ってくると、その刺激が大腸に伝わり、大腸の最終部に溜まっている便を直腸に移動させます。これを「胃-大腸(結腸)反射」と言います。

 

この反射は1日のうち、何度かしか起こりません。

このタイミングを逃すと、やがて反射が消失してしまい、その結果便秘になってしまいます。

 

◆反射のタイミングを逃さない

食事の後に便意を感じた場合は、この反射が起こっている証拠です。

その場合はすぐにトイレに行く習慣を持ちましょう。

 

また、便意を感じない場合でも、食後は便座に座ってみるようにしましょう。

 

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