骨盤を起こして姿勢よく座ろう!デスクワークを快適にする座り方

正しい姿勢で座ることは、骨盤を起こし、腰痛や肩こりなどの疲労回復に繋がります。デスクワークの人に意識して欲しい、椅子の座り方を解説します。

執筆者: 西村 猛 職業:理学療法士/子どもと姿勢研究所代表/神戸ことばとからだの発達相談室【ゆず】代表
正しい姿勢で座ると、骨盤の位置ズレや腰痛、肩こりを予防する

こんにちは、理学療法士の西村猛です。

 

「背筋をしっかり伸ばして、椅子に座りましょう!」 

 

 子どもたちにそう声を掛けると、背筋をグッと伸ばして、背中の伸びた姿勢で座ります。

しかし、時間が経過すればするほど、その姿勢は崩れてきてしまいます。

猫背になったり、グニャリと体を捻ってしまったり、頬杖をついたりする子どももいるでしょう。

 

大人の方でも、長時間のデスクワークなどで、次第に姿勢が崩れていくことが多いのです。

 

よい姿勢をとるために、背筋や腹筋を始めとする体幹筋が重要ということでしょうか?

もちろんそれは間違いではありませんが、それよりも重要なことがあります。

重要なのは「骨盤の位置」

骨盤が起きているか、後ろに倒れているか、それによって上半身の姿勢の崩れ具合が変わってきます。
背筋の伸びた良い姿勢をとるために、骨盤は起きていることが大切です。

骨盤が起きている時、後ろに倒れている(寝ている)時の違い
骨盤が寝ている状態

 

まず椅子に座り、背中を丸めます。
背中が曲がるに連れて、骨盤も後ろに倒れていきます。
おヘソがお腹に隠れていくのがわかると思います。


この状態が、骨盤が寝ている状態です。

 

 

このような座り方も、骨盤が後ろに倒れています。

 

骨盤が起きた状態

 

では、背筋をグッと伸ばしましょう。
寝ていた骨盤が起きてきて、体重を座骨で支えるようになってくるのが分かると思います。
これが骨盤が起きた状態です。 

 

骨盤が起きた座り方=座骨で体重を支える座り方

骨盤が起きていれば、その上に背骨、頭が乗ることになります。

筋力をさほど使わなくても、背筋は伸ばしたままで保持しやすくなるのです。

骨盤を常に起こしておくための、とても簡単な方法
お尻の後ろ半分を、座面より少し嵩上げする

例えば、クッションをお尻の後ろ半分に敷くなどのやり方があります。


座骨の下にクッションを敷き、座骨より前の部分(太ももの裏辺り)には何も敷かないようにします。

お尻の後ろ半分と前半分で、段差を作るのです。

 


クッションにより、骨盤は強制的に起こされた状態になります。

自分で意識をしなくても、背筋を伸ばした姿勢を保持しやすくなります。

 

なお、クッションの素材は、ある程度の硬さがあるものの方がよいでしょう。

クッションがない場合は、バスタオルをしっかりと折り畳んだものでも代用できます。

 

 

床や畳の上に座るときは、さらに嵩上げを

床の上は、椅子に座るより骨盤が後ろに倒れ、また背骨も曲がりやすいです。

椅子の時よりも、クッションの厚みを大きく(嵩上げ幅を大きく)する必要があります。

 

更なるポイントは「足をしっかり床に付けておく」こと

注意点が一つだけあります。
それは「足をしっかり床に付けておく」ということです。

 

骨盤が起きると、体重は前方へかかりやすくなる

足をしっかり床に付けておくことは、前方へ体重が移動しすぎることの予防につながります。

 

子どもの場合、椅子の高さによっては足をブラブラと浮かせた状態になりがちです。

足台を置いてあげるなどの工夫が必要です。

 

デスクワークでは、骨盤を立てて正しい姿勢で座ろう

姿勢を良くするということは、必ずしも「本人の意識」が必要なことばかりではありません。

クッションなどの環境設定を行うだけで、十分効果的なこともあるのです。

 

大人、子どもに関わらず効果がありますので、ぜひ日常の中で取り組んでみてください。

 
 コラムニスト情報
西村 猛
性別:男性  |   職業:理学療法士/子どもと姿勢研究所代表/神戸ことばとからだの発達相談室【ゆず】代表

■子どもと姿勢研究所代表。
子供の姿勢や体の発達の仕組みや取組方法について、医学的視点をもとに、どなたにも分かりやすくをモットーに情報発信しています。保育士さん向け情報も。姿勢や体作りに関する講師依頼もお受けしています。
http://kodomotoshisei.kokage.cc

■神戸ことばとからだの発達相談室【ゆず】代表
言葉や体の発達に不安があるお子さんとママさんのための相談室です。
言語聴覚士や理学療法士といった、国家資格を持つスタッフがお子さんの発達を評価し、必要に応じて個別レッスンをするスタイルの教室を運営しています。
http://yuzu-kobe.jp

■「ムズカシイ医療の話を分かりやすく伝える」がモットーです。
こちらのコラムでは姿勢や動作のプロとして、身体のこと、健康のこと、姿勢のことなどについて「そうだったんだ」、「それは知らなかった」などあなたの日常に役立てていただけるようなコラム記事を書いていきたいと思います。
あなたが「普通」と思っていたことが「実は少し違っていた!」というお話が、きっとそしてたくさん出てくると思います。

■業務における講師活動
・武庫川女子大学文学部心理・社会福祉学科「リハビリテーションと障害について」(平成22年~平成25年、27年 フィールドインストラクター講義)
・高齢者への健康教室、生活介護施設での介護方法などの指導、小学校における車いす啓発、その他。

■取材・出演依頼
・関西テレビ「ANCHOR」:けん玉が体に及ぼす効果について
・テレビ朝日「中居正広のミになる図書館」:ストレッチの効果について
・スポーツをする子どもを応援するフリーマガジン「Spody α」:「体幹はカラダの基本」ページ記事
・その他(雑誌などのライターさんからの取材等)

■日本うんこ学会所属

 

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