顎が痛い、頬がだるい…「咬筋(頬の筋肉)」のコリをほぐすマッサージ方法
急に起こる歯痛・歯茎痛。痛みの原因は虫歯ではなく、頬の筋肉(咬筋)のコリかもしれません。咬筋トリガーポイントの探し方やマッサージ方法をまとめました。
こんにちは、理学療法士の西村猛です。
急に起こる歯の痛みは、とても不快なもの。
虫歯のために痛むような場合、できるだけ早く歯科医にかかるのがよいのですが、歯科では特に問題ないと言われたけれど、歯や歯茎の痛みに悩まされているという方も多いようです。
このような場合、 頬にある咬筋という「筋肉のコリ(トリガーポイント)」が痛みの原因となっているかもしれません。
今回は、歯の痛みの原因にもなる「咬筋の見つけ方とコリの改善方法」をお教えします。
トリガーポイントとは、筋肉にできたコリのことです。
ですが、コリといっても肩こりなどの一般的なコリとは少し違い、「コリのある場所とは別の場所に痛みを生じさせる」という特徴があります。
歯や歯茎の痛みを引き起こすトリガーポイントは、「咬筋(こうきん)」と呼ばれる筋肉に出来ることが多くあります。
咬筋は、左右の頬にある筋肉で、下顎と上顎をつないでいます。
この筋肉の役割は、文字通り「咬むこと」です。
この咬筋が疲労することでコリが発生し、他の場所へ痛みを引き起こすトリガーポイントになっていきます。
咬み込んだ時に、固くなる筋肉があると思いますが、それが咬筋です。
咬筋を見つけたら、指で軽く圧迫しながら、上顎から下顎に向かって指を動かしてみます。
もし咬筋の一部分に固くなった場所があり、押さえるとジーンとした響くような痛みがあるなら、それが咬筋のトリガーポイントです。
ひどい方の場合、トリガーポイントを押さえただけで、歯や歯茎の痛みが再現されます。
トリガーポイントができやすい場所&痛みが出やすい場所
なお、トリガーポイントができやすい場所と痛みが出やすい場所は、下の図の通りです。
咬筋にトリガーポイントがあった場合、次のような対処方法があります。
痛みを感じるコリの部分を、人差し指または中指の指先で押さえます。
10秒間押さえたままにして、その後すっと指先の力を抜きます。
これを5回ほど繰り返します。
なお、力強く押さえないようにしてください。
軽く押すだけで、十分効果があります。
人差し指、中指、薬指の三本の指の腹の部分で、咬筋全体を優しくマッサージしましょう。
円を描くようにゆっくりと回しながら、上顎の部分から下顎の部分まで、そして今度は下から上へと、2~3回往復させます。
痛みがかなり強い場合、圧迫やマッサージをすることは、刺激が強すぎるのでやめておいたほうがよいでしょう。
その場合は、咬筋を指先で軽く撫でる程度にしておきましょう。
圧迫やマッサージは強い力で行ったからといってより効果が高いというものではありません。
適度な強さ(痛みを十分我慢できる程度)で行うようにしてください。
長時間行うより、頻度を多くする方が効果的
また、長時間行うことも効果的であるとは言えません。
一回の時間は少なくて良いので、頻度を多く(日に何度か)するようにしましょう。
押さえたり、マッサージをする前に、手と指先を温めておいてから行うほうが、より効果的です。
もし手が冷たい状態で行うと、筋肉はリラックスするどころか、余計に緊張してしまうためです。
咬筋のトリガーポイントは、肩こりが原因となって引き起こされることもあります。
肩こりがひどい状態なら、咬筋だけではなく、肩こりも同時に改善させるようにしましょう。
また、咬筋を普段から酷使しないようにすることも大切です。
「ガムをいつも噛んでいる」、「寒さやストレスのため、気づけばいつも歯を食いしばっている」といった習慣は、咬筋を慢性的に疲労させる原因になることがあります。
日常生活の見直しもしてみましょう。
歯科で「問題ない」と言われたのに歯や歯茎に痛みがあるのは、咬筋が疲労し、トリガーポイントというコリが発生していることが考えられます。
咬筋を自分で押さえてみて、響くような痛みがあったり、痛みが歯や歯茎に広がるようなら咬筋のコリが原因になっていることが考えられます。
その場合、コリの上から軽く圧迫したり、優しくマッサージするなどしましょう。
肩こりなどが原因で、咬筋が疲労することがあります。
その場合は咬筋だけでなく、肩こりの解消も同時に取り組みましょう。
ガムを噛んだり、歯を食いしばってしまうような習慣があると咬筋にトリガーポイントができてしまいます。
これを機会に日常生活を見直してみましょう。
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■株式会社ILLUMINATE代表取締役
子どもの発達と子育てを応援する会社。
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YouTubeチャンネル「こども発達LABO.」では、言葉と体の発達に関すること、発達障害のある子どもへの手立てなどについて発信しています。
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■子どもと姿勢研究所代表。
子供の姿勢や体の発達の仕組みや取組方法について、医学的視点をもとに、どなたにも分かりやすくをモットーに情報発信しています。保育士さん向け情報も。姿勢や体作りに関する講師依頼もお受けしています。
http://kodomotoshisei.kokage.cc
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会社の代表をしながら、全国各地の保育園・幼稚園で、、保育士さん向け講義を実践しています。
また保育園コンサルタントや巡回相談事業への参画など、裏方として保育士さんをバックアップする仕事もしています。
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