理学療法士が教える、良い姿勢の共通点とキープのコツ!腰痛・猫背を改善したい人へ

正しい姿勢とはどんな体勢?背中が丸まっていたり歪んでいたりすると、腰痛や猫背によるぽっこりお腹、便秘にまでつながってしまいます。

執筆者: 西村 猛 職業:理学療法士/子どもと姿勢研究所代表/神戸ことばとからだの発達相談室【ゆず】代表
「姿勢」にはどんな意味があるのでしょう

こんにちは、理学療法士の西村猛です。

 

「姿勢」にはどんな意味があるのでしょうか?

姿勢という言葉を分割すると、「姿」と「勢」となります。
「姿」は文字通り身体の格好、形の意味ですが、「勢」という言葉には「いきおい」という意味以外に「ちから」という意味もあります。

 

つまり、姿勢とは「ちからを使った身体の格好」という意味になります。

姿勢を保つには、力が必要になるということです。

 

姿勢を保つには「意識」が大切

また「意識付け」も大切な要素になります。

 

なぜなら姿勢を保つということは、重力に逆らった活動(抗重力活動)を行うことでもあるのです。

ですから意識を持たないと筋肉をしっかり働かせることができず、その結果崩れた姿勢になってしまいます。


このように意識の視点も加えると、姿勢とは「意識付けされた、ちからを使った身体の格好」ということになります。

 

 

良い姿勢とはどのようなことをいうのでしょうか

では、一般的に良い姿勢の共通点を考えてみましょう。

 

見た目が美しいこと

前後左右から見て、対称的であることです。

 

立っている時や座っている時のように身体を起こしている状態では、頭から床に向かって重心の通り道があります。これを重心線といいますが、この重心線が身体の中央を通れば通るほど綺麗な姿勢になります。

 

また、しっかりと背中が伸びていることも見た目の美しさに大きく関係します。

エネルギー消費量が少ないこと

姿勢を保持するために必要なパワーはできるだけ最小限であることが望ましいです。

 

なぜかといえば、姿勢保持のエネルギーが大きいと筋肉が疲労しやすくなり、長時間その姿勢を続けることが難しくなるからです。

 

重心線が体の中心にあれば、エネルギー消費量は最小になります。

次の動き(動作、活動)にすぐに移ることができること

例えば「机の上に置いたコップを取る」という活動をするとしましょう。

その時身体がグラグラしていたらコップはとても取りにくくなりますね。

 

「椅子から立ち上がる」という活動でも、身体が安定していてはじめてスッと立ちがることができますね。

このように安定した良い姿勢は次の活動にスムーズに移るために大切な要素になります。

良い姿勢を保持するために大切なことは
筋肉のパワーと持久力を高める

例えば座るという姿勢では、背筋がしっかり働くことで背中をまっすぐに伸ばすことができます。

また、長い時間背中を伸ばしておくには背筋の持久力も必要です。

 

筋力や持久力は何より大事な要素といえるでしょう。

脊柱を始めとする関節の柔軟性を高める

脊柱の関節が硬く、曲がっている(猫背など)状態では、しっかりと背中を伸ばすことができません。

脊柱以外の関節が硬くても体がずれた状態(非対称)になってしまいます。

 

身体の柔らかさは姿勢保持にとても重要な要素です。

ボディイメージを高める

ボディイメージとは、自分の身体の位置関係を感じとることができる能力です。

これが発達することで自分の体が「まっすぐ」か「ずれている」かが分かりやすくなり、また「人から見た時、自分の姿勢はどう写っているか」ということも認識しやすくなります。

身体の各筋肉の協調した働きを意識する

姿勢や動作においては、色々な筋肉が複合的に活動(協調した働き)ができてこそ意味があります。

例えば背中を真っ直ぐに伸ばして座る時には、背筋だけではなく腹筋や首の筋肉なども同時に働きます。

 

この各筋肉の協調した働きをコントロールしているのは脳です。

脳が各筋肉にどのくらいの割合で、またどのタイミングで働くといいのかを瞬時に判断し、それぞれの筋肉に指令を出しています。

意識付けと無意識で身体をコントロールすること

良い姿勢を意識してとり続けることで、それはやがて無意識にできるようになってきます。

文字をスラスラと書けるようになることや自転車に乗れるようになることも、繰り返し意識して練習することで最後は無意識にできるようになりますね。

 

姿勢保持についても意識することで脳に刺激が入っていき、それが良い姿勢の経験学習につながっていきます。

 

まとめ

姿勢が良いということは、静的に安定していて無駄がないことです。

そのためには「身体が前後左右に見て対称的な位置にあること、背中がしっかり伸びていること、そしてすぐに次の動作に移ることができる状態にある」という3点が大切な要素になります。


身体の各部分が協調して働くことで、安定した良い姿勢を保持することができます。


また、身体の各部分を統合的にコントロールしているのは脳です。

良い姿勢は身体の各部分と脳の共同活動によるものです。

そして良い姿勢になるよう自分で意識することは、脳に刺激を入れる意味でも重要なことなのです。

 
 コラムニスト情報
西村 猛
性別:男性  |   職業:理学療法士/子どもと姿勢研究所代表/神戸ことばとからだの発達相談室【ゆず】代表

■子どもと姿勢研究所代表。
子供の姿勢や体の発達の仕組みや取組方法について、医学的視点をもとに、どなたにも分かりやすくをモットーに情報発信しています。保育士さん向け情報も。姿勢や体作りに関する講師依頼もお受けしています。
http://kodomotoshisei.kokage.cc

■神戸ことばとからだの発達相談室【ゆず】代表
言葉や体の発達に不安があるお子さんとママさんのための相談室です。
言語聴覚士や理学療法士といった、国家資格を持つスタッフがお子さんの発達を評価し、必要に応じて個別レッスンをするスタイルの教室を運営しています。
http://yuzu-kobe.jp

■「ムズカシイ医療の話を分かりやすく伝える」がモットーです。
こちらのコラムでは姿勢や動作のプロとして、身体のこと、健康のこと、姿勢のことなどについて「そうだったんだ」、「それは知らなかった」などあなたの日常に役立てていただけるようなコラム記事を書いていきたいと思います。
あなたが「普通」と思っていたことが「実は少し違っていた!」というお話が、きっとそしてたくさん出てくると思います。

■業務における講師活動
・武庫川女子大学文学部心理・社会福祉学科「リハビリテーションと障害について」(平成22年~平成25年、27年 フィールドインストラクター講義)
・高齢者への健康教室、生活介護施設での介護方法などの指導、小学校における車いす啓発、その他。

■取材・出演依頼
・関西テレビ「ANCHOR」:けん玉が体に及ぼす効果について
・テレビ朝日「中居正広のミになる図書館」:ストレッチの効果について
・スポーツをする子どもを応援するフリーマガジン「Spody α」:「体幹はカラダの基本」ページ記事
・その他(雑誌などのライターさんからの取材等)

■日本うんこ学会所属

 

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