関節を鳴らすのはやっぱりダメ!首や指がポキポキ鳴る原理と、身体への悪影響
首や指などの関節がポキポキ鳴る現象を整体院院長が解説。「音が鳴る仕組みは?」「鳴らすとスッキリするのは本当?気のせい?」「体には良くないの?」などの疑問にお答えします。
こんにちは、梅田整体療院 院長の梅田孝男です。
拳を握り、指をさらに曲げると、関節がポキッと音がします。
TVや映画ではお馴染みですね。
真似して指を鳴らしてみたり、首を無理に動かして鳴らしたりする人がいます。
なんとなく、音がすると体もスッキリした感覚になります。
ですが、あのポキという音は何でしょうか?
体にとってはどうなのでしょうか?
関節は、関節包なる膜に包まれ、その中には関節液という潤滑油的な液体が入っています。
その関節液内に、小さな泡(気泡)が発生します。
そして、この泡がはじける音が、関節の鳴る音の正体です。
なお、泡がはじけるという現象は、関節の可動域の限界近くから、さらにもう少し動かしていくことで起こります。
肉体的な負担や同じ姿勢が長く続くと、時間の経過とともに、この泡が発生してきます。
指や首に関わらず、体中どこの関節でも起こり得ます。
泡が発生することで、関節内は窮屈になり、通常よりも関節内部の圧力は高まります。
ですので、その泡がはじけて無くなると、関節内部の圧力が下がり、それによりスッキリした感覚が生まれてくるのです。
また関節の可動域を広げることにより、ストレッチ効果もあり、スッキリした感覚にもなります。
なにかしら体が動いている時に、自然にポキッと鳴ってしまうことは、特に問題ありません。
ですが、鳴らすことを目的に意識的に行うことは、体には良くありません。
骨と骨のつなぎ目である関節は、骨の関節面同士が合わさり擦れています。
ですから、可動域の最大値あたりから力が加わることで、関節面への負担が増す傾向にあります。
その結果、関節面に不具合が生じたり、関節面を強化するような不要な活性が働くとも考えられています。
それによって、関節が太くなることがあるようです。
また、関節を取り巻く靭帯にも良くありません。
靭帯の働きは、関節が正常に動くように、脱臼しないようにするためにあります。
関節を鳴らすことは、筋肉を伸ばさず関節の可動域を無理に広げますから、靭帯は伸ばされてしまうかもしれません。
基本的に靭帯は伸び縮みをしませんから、結果として通常より靭帯が緩んでいる状態になってしまうと、関節への負担が増すことが考えられるのです。
頚椎も関節がいくつも連なっていますから、首周りが疲れてくると鳴りやすいのは当然です。
ですが、頚椎には、全身に関わる脊髄、脳への直結する椎間動脈、腕の神経など、生命に関わる重要な組織が含まれています。
意識的に音を鳴らす行為により、脊髄や血管等に何らかの支障が起きた場合の代償は大きすぎます。
音が鳴りやすいときは、ストレッチやリラックスするようなことをして、首の負担を減らすようなことを心がけましょう。
指をパキパキならすのが癖になっている人もいますよね。
スッキリするので、ついついやってしまうのも分かりますが、 体のことを考えて、鳴らさないように心掛けてみてください。
一度鳴らさないことに慣れてしまえば、もう大丈夫です。
|
|
群馬県高崎市の、梅田整体療院の院長として、日々施術をしております。
2000年3月に独立開業。整体、カイロ、東洋医学の他、筋肉反射療法や気エネルギー療法の気導術を習得。症状をなるべく速く、少ない回数でよくしたい気持ちで、ご対応させていただいております。
施術現場で起こる不思議な現象に、多くの体のことを学ばさせていただいてます。これまでの常識や知識ではなく、施術から得られた人の体の本質を、皆様のお役に立てるようお伝えしたいと思います。
どうぞ、よろしくお願いいたします。
施術録や日記等をお伝えしていますブログ「梅田整体療院のツッパリ解消ロックンロール」もご覧になってください。
http://umedaseitai.seesaa.net/
厚生労働大臣認可 日本健康サポート協同組合会員
|
|