「ハトのポーズ」は、有名なヨガポーズのひとつ。なかなか上手くできない人のために、ポーズを分解して段階的に練習する方法を紹介。練習を続けることで柔軟性や体幹力がついてくるので、自然にポーズを取ることができます。
こんにちは。美姿勢&アウトドアヨガ・ピラティスインストラクターの美宅玲子です。
皆さん、「ハトのポーズ」をご存知ですか?
有名なポーズなので、ヨガの経験がない人でも一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。
優雅で一見難しそうにも見えますが、コツをつかめば、初めてでも無理なくポーズを組み立てていくことができます。
無理は禁物。徐々に体を慣らしていこう!
今回は、このポーズを取るための準備として、ポーズを4つに分解して練習する方法をご紹介します。
少しずつ体の柔軟性を高めながら、最終的にハトのポーズにチャレンジしてみましょう。
また、ハトのポーズを取ることで得られる効果についても一緒にご確認ください。
ハトのポーズは、股関節を大きく広げて、膝を折った状態で骨盤を起こしてポーズを取ります。
そのため、股関節が柔軟になり、無理せず行えば、膝や腰の負担を減らす効果が期待できます。
まず、股関節(お尻)の筋肉を伸ばす、ハトの準備のポーズを練習してみましょう。
- 右足をあぐらにして、できればかかとを前へ出します。
- 左足はできるだけ真後ろの方向へ引き伸ばします。
- 息を吸って、吐きながら、上体を右足のすねに向かって倒します。
- 腕、肩、足腰の力みを抜いて、呼吸を3~5回深く繰り返します。
- 息を吸いながら上体を起こします。
- 反対の足でも同様に行います。
3の動作は、すねと肩が平行になるイメージで行います。
難しければ、かかとを手前に引き寄せてもOKです。
ハトのポーズは、後ろ足を持ち上げるのが特徴的です。
そのためには、ももの表からそけい部にかけての柔軟性が必要になります。
ももの前やそけい部は、普段から過剰に緊張して硬くなりやすい部分。
座っている時間が長いデスクワーカーや運転手には、特にその傾向が見られます。
ここをゆるめ、伸ばせるようになると、姿勢の改善、ヒップアップなどにつながります。
- うつ伏せになります。
- 膝をそろえて右膝を曲げ、右手でつま先をつかんで、かかとをお尻に引き寄せます。
- できるだけそけい部を床に押し付けるようにします。
- 呼吸を深く3~5回繰り返して手を離します。
- 反対の足でも同様に行います。
ハトのポーズは、背骨や体幹まわりをしならせるポーズでもあります。
普段、背中の筋肉が張りやすく、お腹の力がゆるみやすい私たちは、体幹が硬くなりがちです。
背骨をしなやかにすることは、体内年齢を若く保つポイントでもあります。
体側をやわらかく強くする菩提樹のポーズを練習してみましょう。
- 足をそろえて立ちます。
- 息を吸いながら、両手を頭の後ろへ持ってきます。
- 息を吐きながら、上体を右へ倒して遠くの空を見ます。
- ゆっくり深い呼吸を3~5回繰り返して、息を吸いながら上体を起こします。
- 反対側でも同様に行います。
練習ポーズ4 「肩・胸」の柔軟性を高める!
鳥のハトのように胸の部分が前方に突き出ていることを、「ハト胸」と呼びますね。
ハトのポーズの由来は、鳥のハトのように大きく胸を開くところからきていると言われます。
猫背とは真逆ですね。
胸や肩を開くことで猫背を解消し、肩こり予防、免疫力アップ、自律神経の働きを整える効果が期待できます。
- 両膝を右へ倒した横座りになり、息を吸いながら両腕を上げて互いに肘を持ちます。
- 吐きながら上体を左へ倒し、空の方を眺めて呼吸をゆっくり3~5回繰り返します。
- 息を吸いながら起き上がります。
- 反対側でも同様に行います。
それでは、実際にハトのポーズを取ってみましょう。
- 両膝を右へ倒して、両膝の間を大きく開けます。
- 左手で左足を持ち、息を吸いながら持ち上げます。
- 余裕があれば、左肘につま先をかけて、息を吐き出します。
- 吸いながら右手を頭の後ろへ持ってきて、吐きながら両手を近づけて組めそうなら組みます。
- 吸いながら右上を遠く眺めます。
- 呼吸を3~5回ゆっくり繰り返してから、息を吐いて手足をほどいて下ろします。
- 反対側でも同様に行います。
呼吸を止めずに、普段どおりの呼吸で落ち着いてできましたでしょうか。
ヨガはもともとポーズを取りながら呼吸を整えることで、心の状態(精神)を整える瞑想でした。
ポーズの出来栄えにこだわり過ぎず、落ち着いた深い呼吸ができるところで行うのも大切です。
焦らずに続けることで、いつの間にか柔軟性や体幹力がついてきます。
ハトのポーズはさまざまな要素があり、ひとつのポーズで多くの効果が期待できます。
ご参考になれば幸いです。
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