クラシック音楽を生活に取り入れるちょっとしたポイント -癒しとリラックス効果・演奏者による表現の魅力・コンサートの楽しみ方-
こんにちは、ピアニストの小川瞳です。
クラシック音楽というと、みなさん何を思い浮かべますか?
「音楽の授業の合唱で声を出すのが恥ずかしかった」「音楽鑑賞は眠かった」と思う方も少なくないかもしれません。
そして学校での授業から離れると、あまりクラシック音楽に触れることがないかもしれませんね。
しかし私達の身の回りには、クラシック音楽が溢れています。
レストランやショップのBGM、ドラマや映画を彩る名曲もクラシックのものが多いです。
コマーシャルやフィギュアスケートなどで耳にしたことのある曲も少なくないかもしれません。
運動会の曲として「天国と地獄」や、年末によく聴く「ベートーヴェンの第九」など、タイトルや作者は知らなくても誰もが聞いたことがあるクラシックの名曲は数多く存在します。
今までクラシックを敬遠していたとしても、CDや動画サイトをチェックしてみると、どこか懐かしく感じ、楽しく思えるはずです。
また、遥か昔の異国の地で生まれたにも関わらず、こんなにも広く深く愛されている音楽を日常生活に取り入れることは、人生がよりいっそう豊かになると思っています。
今回は、そんなクラシックを気軽に日常で味わえるポイントをいくつかご紹介させて頂きます。
クラシックは右脳を刺激し、左脳を休ませる効果あると言われています。
仕事や遊びなどをする際、人は主に左脳を使用しています。
そのため左脳は非常に使用頻度が高く疲れがち。
クラシック音楽を聞くと左脳が休まりますので、思考のリフレッシュになります。
ちなみに普通の音楽ですと、歌詞などが入ってくるため適していないとのこと。
普段の生活に少しクラシック音楽をプラスするだけで、いろいろな安らぎを得られることでしょう。
クラシックを聞いていると精神が落ち着くとよく言われますが、これはα波(アルファ波)という、リラックス時に出る脳波がそうさせています。
少し前に有名になった「1/fゆらぎ」という周波数(水や川のせせらぎのリズム)を感じている時も、このα波が出ています。
つまり、クラシック音楽を聴いている時は、自然音を聞いている時の心地よさと同じ脳波が出ているということです。
夜なかなか寝付けない方は、クラシック音楽をとても小さな音で流すと心が落ち着きます。
朝、目覚めたらまず音楽を聴く習慣をつけると、さわやかに一日を始めることができるかもしれません。
特にモーツァルトの音楽は、非常にリラックス効果を生むと言われています。
「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」などはよく目覚まし時計に内蔵されている曲ですが、こういった理由からなのかもしれません。
クラシック音楽の楽しみ方の一つに、演奏者による解釈や表現の違いが挙げられます。
これはクラシック以外のジャンルではあまり出来ない楽しみ方です。
たとえばJ-POPなどのアーティストやアイドルには、そのアーティストのために提供された(自身が作曲した)特定の曲があります。
これらの曲を、演奏者や歌い手による表現の違いを楽しむ機会はほとんどありません。
「大ヒットした人気アイドルのあの曲を思い浮かべてください」と質問したら、誰もがその曲の同じ音・同じテンポ・同じ声を思い浮かべますよね。
しかしクラシックの場合は、同じ曲をさまざまな演奏家が奏でています。
取り上げる曲は大昔に作られたものですが、それを長い歴史の中で幾億もの演奏家が奏でてきています。
例えば人々が「ショパンの幻想即興曲が聴きたい」という気持ちしか持っていなかったら、とっくの昔にクラシック音楽の演奏家という存在は必要なくなっていたでしょう。
クラシックファンは、演奏家によってどのような音質・テンポ・強弱・緩急のつけ方で演奏をするのか、という違いを楽しみながら聴いています。
今ではCDもDVDも、無数に販売されています。最近では動画サイトでも簡単に聴くことができます。
同じ曲でも、演奏家によって表現がどれくらい違うのかを楽しんで聴いてみてください。
お休みのときには、気軽に参加できるクラシックコンサートに足を向けてみて下さい。
普段とはまた違った世界を知ることができるでしょう。
胎教にもよいと言われるほど、クラシック音楽の癒し効果は高いです。
また、超絶技巧を駆使する難曲が多いのも、クラシック音楽の特徴です。
人間技とは思えないような演奏技術に圧倒され、そのエネルギーが生活の励みとなることも多々あります。
演奏家は、作曲家が生きた時代背景や音楽史を研究し、作品を分析してそこに秘められたメッセージを読み取ります。そこに自分の思想を反映させながら、音楽の持つ世界を表現していくのです。
視覚的に楽しませる要素がほとんどなく、マイクやスピーカーを使用しない「生の音」の演奏会だからこそ聴こえてくる音の調べ、見えてくる景色がきっと存在します。
もし時間に余裕がおありのようでしたら、ホールに目を向けてみてください。
どこでもいつでも、クラシックの演奏会は開催されていますよ。
高額な金額を払ってホールに行かずとも、自治体の市民ホールなどでも開かれていることがあります。
CDだけでなく「生の音」を聞くことで、音楽の持つ力強さ、表現する世界をさらに感じることができるはずですよ。
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ピアニストとして東京や茨城を中心に、ソロの演奏会やオーケストラとの共演など、数多くの演奏活動を行っております。
音楽心理士の資格も持ち、トークコンサートやコンクールの審査員もつとめております。
また長年に渡り執筆活動も並行して行っており、小説を3作品出版しております。
こちらのサイトでは、幼少時よりピアノを学び続け、クラシック音楽の世界に身を置く私ならではのコラムを執筆できたら、と思います。
よろしくお願い致します。
小川瞳 公式ホームページ https://ogawahitomi.amebaownd.com/
小川瞳作曲 笑顔のBGM
https://youtu.be/Qrt-stZPTb8
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