クラシック演奏会・コンサートホールのマナーその3 開場と開演時間の違い・座席・傘の扱い・気温など

執筆者: 小川 瞳 職業:ピアニスト

こんにちは、ピアニストの小川瞳です。

引き続きクラシック演奏会・コンサートのマナー第三弾です。

 

今回は「あれ?そういえば…」というマナーの疑問をご紹介していきます。

 

 

来場時間について

あまり演奏会に慣れていない方は、まず来場する時間について悩むかもしれません。
一般的な演奏会の場合、開場時間と開演時間がそれぞれ定められていて、その間は30分程度を設定していることが多いです。

 

開場時間と開演時間の違い

開場時間というのは、会場に入場できる時間のこと
つまり開場時間より前に来ても、ロビーまでしか入れません。
開演時間というのが、演奏会が始まる時間のこと

客席は暗くなりステージに照明がつく時間のことです。
だから開演時間にはきちんと席に座って、演奏を聴く体勢になっていないといけないのです。

演奏会にはたいてい、演奏する曲目が載っているプログラムが用意してあります。
そこに曲目解説や出演者からのメッセージが記載されていることもあるので、
余裕を持って来場し、開演時間より前にきちんと着席し、プログラムに目を通しておくとよいでしょう。

 

指定席と自由席があります

演奏会の座席には、指定席自由席という二種類の形式があります。
指定席の場合はチケット購入時に座席が決まっているので急いで入場する必要はありませんが、自由席の場合は開場時間より前から行列ができることも少なくありません。


よい席を確保したい場合は、早めに来場するとよいでしょう。

 

チラシの束はどうするか

入場した際には、チラシの束がプログラムとともに配布されることが多いです。
場合によっては、ビニール袋にたくさんのチラシが入っていることもよくあります。
演奏中にパラパラとチェックしている方もたまに見かけますが、できたら開演前や休憩中、あるいは終演後に自宅でご覧頂いたほうがいいかもしれません。

膝の上にバッグやコートを置き、プログラムも手にしている状態で何枚ものチラシを見ていると、するっと手から落ちて床にチラシが散らばってしまうことがあるからです。

二階席の場合、思わぬところに落ちてしまって、一階席にまで迷惑がかかる可能性もあります。

コンサートホールの床は驚くほどピカピカになっていることが多いですので、最初からチラシは足元に置いておくとよいでしょう。

 

雨天時の傘の扱いは?

雨天の場合は、傘の扱いにも注意しましょう。
傘立てがあるパターン、ビニール袋に入れて座席に持っていくパターンなど、会場や企画によっていろいろな形式がありますのでスタッフの指示に従って対応してくださいね。

 

 

会場の温度差への対処法

会場によって暑さ寒さもさまざまです。
会場の照明は大変明るく熱を持つため高温になる場合もありますし、楽器の状態を保つため湿度が上がらないよう低温の設定にしている場合もあります。


寒暖の対応は各自行えるよう、上着などを上手に活用したファッションにするとよいでしょう。

 

 

さいごに

コンサートホールというとかしこまってしまう方も多いかもしれませんが、些細な疑問点でもスタッフの方々は親切に応じてくれることと思います。


不安がある場合は受付などで相談してみてくださいね。

 
 コラムニスト情報
小川 瞳
性別:女性  |   職業:ピアニスト

ピアニストとして東京や茨城を中心に、ソロの演奏会やオーケストラとの共演など、数多くの演奏活動を行っております。
音楽心理士の資格も持ち、トークコンサートやコンクールの審査員もつとめております。
また長年に渡り執筆活動も並行して行っており、小説を3作品出版しております。
こちらのサイトでは、幼少時よりピアノを学び続け、クラシック音楽の世界に身を置く私ならではのコラムを執筆できたら、と思います。
よろしくお願い致します。
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小川瞳作曲 笑顔のBGM
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