恋のご利益!京都最古の縁結び神社「地主神社」と「恋占いの石」の秘密

執筆者: 田中英哉
清水寺の北側にある地主神社

京都を代表する観光地の中で、まず名前が出てくるのが清水寺(きよみずでら)でしょう。

音羽山の中腹にあり、山間に数々の伽藍が立ち並ぶ姿はまさに壮観です。
その象徴が清水の舞台で、山肌に建っていて、存在感は圧倒的なものですよね。

そんな清水寺の、本堂の北側に地主神社(じしゅじんじゃ)という、縁結びのご利益がある神社が存在します。

 

 

地主神社の創建は日本の建国よりも前

地主神社は「じぬしじんじゃ」ではなく「じしゅじんじゃ」と読みます。
それとは違い、北野天満宮の敷内にある地主神社は「じぬしじんじゃ」と読みます。

同じ漢字でも、読み方が異なるので注意が必要ですね。

地主神社(じしゅじんじゃ)の創建は、日本の建国よりも前とされています。
建国の日の定義は国によってもまちまちですが、日本の場合は建国神話が用いられていて、古事記や日本書紀の中で、神武天皇が即位したとされる日となっています。
それが、紀元前660年2月11日です。

それよりも創建が古いということで、非常に由緒のある神社なのです。
ちなみに現在の社殿は、1633年に3代将軍徳川家光によって建立されました。

 

 

縄文時代の遺物である恋占いの石

地主神社で最も有名なのは、恋占いの石ではないでしょうか?

 

 

本殿の前に一対の石があり、一方の石からもう一方の石まで、目を閉じて歩くことが出来れば願いが叶うと言われています。
女性観光客やカップルが、この石の前で目を閉じて歩いている姿を良く見ます。

 

もともとこういった「目隠しをして一定の距離を歩くことが出来れば、願いが叶う」といった類の願掛けは、古くから伝わる占い方法でした。

今は、こういった恋占いの石を始めとする文化や、スイカ割りなどに僅か残っています。

恋占いの石は、アメリカの原子物理学者の研究によって、縄文時代の遺物であることが証明されました。
創建が古いだけのことはあり、常に人目に触れている石でさえ、それだけ古くからの遺物であることも頷けます。
京都の寺社仏閣は、室町時代の応仁の乱で焼失していることが多く、それ以前の遺構としても、平安時代の文化財はとても古く感じます。
しかしそれよりもはるかに昔の遺物が、平然と人前に出ていることが、不思議で楽しく感じます。

 

 

おわりに

古からその場所で人々を見守ってきた石の前で、見事に恋占いの石を歩くことが出来れば、恋愛成就の期待も高まるのではないでしょうか。
婚活ブームの中で、縁結びもブームになっており、京都各所の神社でも縁結びを求めて参拝者が増えているそうです。


人同士の御縁だけでなく、神様とのご縁もしっかりと結びましょう。

 
 コラムニスト情報
田中英哉
性別:男性  |  

田中英哉(たなかひでや)37歳

京都生まれ京都育ち。24歳まで京都で暮らしたが、3年間
名古屋で勤め、京都を離れて初めて京都の魅力に気付く。
Uターン後、京都観光に関する仕事で地域貢献をしようと
「ことぶら」を立上げ。「京都の魅力発信、感動を共有、感
謝される仕事で社会貢献」を理念としてビジネス展開中。
第7回、京都文化ベンチャーコンペティションにて、エフエム京都賞・京都銀行賞を受賞。

ことぶら公式サイト
http://www.lifecrew.jp/kotobura/

【資格】
国内旅行業務取扱管理者(国)
2級ファイナンシャルプランニング技能士(国)
3級知的財産管理技能士(国)
環境社会検定(eco検定)(公)
京都検定2級(民)
旅行地理検定3級(民)
メンタルケアカウンセラー(民)