現代版・十五夜の楽しみ方!紙粘土のお月見団子と、月を愛でるインテリア

執筆者: erisan 職業:食空間コーディネーター
はじめに

秋の夜長、ふと見上げた夜空に美しい満月が出ていると、思わずハッとして見とれてしまい、ノスタルジックな思いにふけることはありませんか?


最近では、縁側にススキやお団子をお供え、お月見をする家庭も少なくなりました。
「月を愛でる」季節に、お月見のお話をしましょう。

 

 

月を愛でる、昔の人の月への思い

江戸時代より前の人たちにとって、電気や街灯のない時代、夜は暗闇でした。
そんな闇夜を照らしてくれる「月」は、昔の人にとって、どれだけ有難く、生活に身近な存在だったことでしょう。

 

月に対する思いは、便利な時代に暮らす現代人にとってはなかなか理解できないものかもしれませんね。

 

浮世絵(角田川月見舩」 鳥居清長画)

 

十五夜と十三夜ってどうちがうの?

十五夜は「中秋の名月」とも呼ばれ、旧暦八月十五日に見える月を意味します。

旧暦では秋を7~9月となっていて、その真ん中の日が8/15、「中秋」と呼ばれます。

中国から伝わった行事で平安時代頃から「観月の宴」が開催されていたそうです。
今の暦では9月半ば、毎年日にちは変わりますが、今年2014年は9/8(月)です。

十三夜とは旧暦九月十三日の月見のこと。

十五夜についで美しい月と言われ、日本で生まれた習わしです。

 

日本では十五夜の月見をしたら、必ず十三夜の月見もしなくてはならないと言われ、片方だけだと「片見月」とされるほど親しまれてきた行事です。

なぜ、お供えものをするの?

お月見は収穫に感謝するお祭りなので、収穫物をお月様にお供えするようになりました。

 

ススキ

稲穂に似ているので飾ると言われます。

 

月見団子

穀物の収穫に感謝し、米を粉にして丸めて作ったものが始まりで、月に見立てて丸くて白い団子が一般的ですが、地域によっていろいろな月見団子があります。
十五夜には15ケ、十三夜には13ケのお団子を飾ります。

 

農作物

十五夜には芋をお供えするので「芋名月」、十三夜には「栗」「豆」をお供えするので「栗名月」「豆名月」とも呼ばれます。

 

 

インテリアとして「お月見」を楽しむ


インテリアとして飾りたい時は、月見団子は紙粘土で作ってみてはいかがでしょうか?
100円ショップなどで購入できる紙粘土で作ってみました。

 

紙粘土のお月見団子

同じ大きさに作りたいので、お団子の大きさが決まったら、その他のお団子も秤などで1つずつ量りながら作ると大きさがだいたい揃います。 

手のひらでくるくるくるくる、丸めてみましょう。
乾かして固まったら出来上がり。
半紙をひいて、少し深さがあるお皿に乗せると、紙粘土のお団子が良い感じに納まります。

 

 

お月見グッズを飾ってみましょう

昔のように、お月様から見える縁側や床の間に飾りたいところですが、マンション暮らしの我が家では、コンソールの上に「月見台」を飾ってみました。


風雅なお月見と、打ちっぱなしのコンクリートの壁。

これも「平成のお月見」、乙な感じがします。

 

 

ちなみに日本古来の考え方は左上位なので、並べる時は、お月様から見て左側に自然界のもの(ススキや野菜など)、右側に人工的なもの(月見だんごなど)を供えた方が良いとされています。

秋の夜長を愉しむ

真夜中でもコンビニの明かりが煌々とついている便利な現代、月を愛でる「お月見」という風習も廃れつつあります。

 

しかしたまには忙しい日常を忘れて、気のおけない仲間と月を見上げて「月見酒」なんて、風流に秋の夜長を過ごしてみるのはいかがでしょうか?

 
 コラムニスト情報
erisan
性別:女性  |   職業:食空間コーディネーター

大阪南船場にて、フード&テーブルコーディネートスクール「E-style」を主宰。

普段のテーブルに1枚テーブルクロスをかけてみましょう。
ぱっと色が広がります。
そこに季節の花を一輪。
一番の主役はあなた。その笑顔を見るのが私の一番のご馳走?!
それは友達かもしれないし、大好きな彼との食事かもしれない。
大切な家族かな?
みんな笑顔で美味しい食卓…
E-style=いいスタイル

フラワーデザイナー、フードコーディネーター、食空間コーディネーター
カクテルアドバイザー、調理師の資格をもつ。

フードスタイリングスタジオ E-stye
http://www.e-style-my.com