さんま、秋ナス…秋に美味しい食材と、夏疲れを癒す薬膳レシピ「えのきと大根おろしの和え物」の作り方

執筆者: 大石麻沙未 職業:料理研究家・国際中医薬膳師・五感ケアセラピスト・スピリチュアルヒーラー
はじめに

ごきげんよう。五感ケアセラピスト、料理研究家の大石麻沙未です。

8月中旬を過ぎると、暦では処暑(しょしょ)となります。
処暑とは、夏の暑さが和らぐという意味です。

これから9月初旬頃の白露まで、昼間はまだ残暑が残りますが、朝晩は秋風を感じる季節となります。

今年は8月23日頃です。

食卓の上も秋の気配を感じる食材が並びはじめ、これから実りの秋を楽しむ季節となります。
しかし今の時期、夏の疲れでお腹の調子も崩しやすく、免疫力も低下しやすくなります。

ちょっとした油断から、食中毒も起こりやすい時期なので、注意を心掛けましょう。

 

秋に美味しい食材 食の歳時記より

四季に色付く日本のは、美しい自然の移り変わりを愉しみ味わうことが出来る、恵み溢れた暮らしが魅力的です。
その風土や気候から、季節に合わせた食材を楽しむことが出来る日本の暮らしは、なんと幸せなことでしょうか。


秋に美味しいお野菜の代表といえば「茄子、薩摩芋、銀杏、きのこ、鮭、秋刀魚、鰯、太刀魚、桃、梨、葡萄、柿、無花果」などです。

秋は、美味しい物がたくさん出回ります。

 

 

秋茄子

秋に美味しい茄子には「秋茄子は嫁に喰わすな」ということわざがあります。

 

嫁いびりとしての解釈が一般的です。

しかし他にも、茄子は体を冷やす働きがあるので「これから出産を控えたお嫁さんの体が冷え過ぎないように」というお姑さんの優しい心遣いであるとか「秋茄子は種が少ないので、子供が出来ない」などという解釈があります。

解釈は色々ありますが、秋茄子が美味しいことは確かですね。

 

 

秋刀魚

その他、秋に美味しい食べ物といえば秋刀魚
美味しい秋刀魚の見分け方は、目が透明で澄んでいるもの、くちばしが黄色いもの、弾力と厚みがあるものです。


「秋刀魚が出回れば按摩引っ込む」ということわざがありますが、旬の時期、脂が乗って美味しく、また安価で手に入り、さらに栄養も豊富で元気になることから、庶民の食べ物として根強い人気があります。

 


他にも、秋に美味しい食材に関することわざがたくさんありますので、調べてみてはいかがでしょう?
食卓での会話も広がりますよ。

 

気候や季節(24節気)に合わせた自然な暮らし

昔から日本人は、美しい四季を愛で、その季節を愉しみ、味わいながら暮らしてきました。
しかし、季節の変化は4回ではなく、実は1年の間に24回もあることをご存知でしたか?


24節気とは、節分を基準に1年を24等分しています。

太陽の運行を基に考えられました。


昔、古代中国では月を基に暦が作られましたが、実際の四季とのずれが生じた為、太陽の運行を取り入れた24節気が作られました。
「処暑」も24節気の一つです。

 


日々の暮らしに24節気を取り入れて、季節の変化を感じてみましょう。
それは小さな変化かもしれませんが、その小さな変化が、実は日々の養生にとってとても大切なのです。


処暑から白露の頃までは、夏が終わり、秋の訪れを感じる季節ですが、台風など自然の災害も起こりやすい時期です。
今年はいつになく雨の多い年ですので、更なる心掛けが必用なようです。

 

薬膳を取り入れた癒しのある暮らし

中国が起源の中医学の一環である薬膳は、陰陽五行を基に、季節、気候、風土、体調、体質、年齢、性別など、細かい部分まで考慮しながら、その人に合った食材を組み合わせて食事を作ります。


とはいえ、決して難しいものではありません。
日本でも昔から、薬膳の理論を取り入れながら養生をしてきました。
特別な食材を使わなくても、いつも使っている食材のバランスを薬膳の理論に合わせるだけで、養生食になります。


処暑を迎え、ようやく朝夕に秋の風を感じるようになると、暑さで緊張したココロとカラダはホッと解放され、同時に夏の疲れが出やすくなります。
「疲労、倦怠感」を感じ、風邪を引き込みやすくなります。

 

 

中医学では汗と共に「氣」も出てしまい、自己防衛力が弱ってしまうことが疲労感をさらに大きくしてしまうと考えます。


気とは、誰もが持っている、私達自身を統括しているエネルギーのことです。
目には見えないモノですが、中医学では「気」という概念が最も重要だと考えられています。

えのきと大根おろしの和え物(4人分)

夏は湿度が高いため、消化器系を傷めやすくなることから、夏の疲れが起こりやすくなります。
今回は、夏の疲れにお勧め、簡単癒しご飯をご紹介します。

 

材料
  • 餅    2切れ
  • えのき  1/4袋
  • 大根   4cm(おろしておく)
  • 酒    大さじ1
  • 塩    少々
  • 醤油   適量
  • 小口葱  適量

 

作り方
  1. 餅は4等分に切ってトースターで焼き、器に盛り付けておく。
  2. えのきは食べやすい長さに切り、さっと茹で、水気を切っておく。
  3. 酒と醤油を合わせて火にかけ、アルコール分を飛ばしておく。
  4. ボウルに(2)、(3)を入れて混ぜ合わせ、塩で味を整えて(1)の器に盛り付け、小口に切った葱を散らす。

 

 

餅米は気力を養い、疲れを癒してくれます。
えのきだけは免疫力をアップさせ、疲れた肌にもお勧めです。
大根は胃腸を癒し、肩凝り、風邪の予防、疲労回復、夏バテ防止に効果があります。
葱は血行を促し、身体を温めてくれます。疲労回復、風邪の予防にもお勧めです。

 

おわりに

いかがでしたでしょうか。

日本ならではの風土や気候、そして食材を上手に取り入れ、健康的な食事を心掛けてみましょう。

 

 
 コラムニスト情報
大石麻沙未
性別:女性  |   現在地:東京都  |   職業:料理研究家・国際中医薬膳師・五感ケアセラピスト・スピリチュアルヒーラー

「食べることも、心のことも、体のことも、魂のことも、すべてを含めた最高のケア」を提供しているモンキュールサロンオーナーの大石麻沙未です。

最高の癒しを目指して、「食、スピリチュアルヒーリング、メンタルケア」の三位一体を軸に、ホリスティックトータルケアを実践しています。

 

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