ピアノの発表会、コンクール本番に痛恨のミス!対処法と立て直し方
こんにちは、ピアニストの小川瞳です。
今回のテーマは「本番でミスをした時の対処法」です。
演奏家の役割は、音楽の素晴らしさを聴衆に伝えることです。
トークに置き換えてみると、多少言葉を間違えても、伝えたいメッセージがきちんと確立されて、そこに熱い想いが込もっていれば、人の心を動かすことが出来るでしょう。
音楽も同じで、ミスがあっても素晴らしい演奏は数多く存在します。
まずはそれをしっかりと理解して、ミスをしないようにと考えるのではなく、良い音楽を皆様に伝えようという意識を持つことが重要だと思います。
しかしトークの場合も、言い間違いがあるよりは、ない方がスムーズに伝わるように、音楽でもミスがない方が、その素晴らしさが表現されやすいものです。
作曲家は、正しく演奏して貰うことを前提として曲を残しているわけですから、ミスが起こると音楽の完成度は下がってしまいます。
そこでミスをしてしまった場合のお話です。
まず一番大切なことは、ミスをしたという過去のことに気を囚われずに、現在響いている音に集中し、どのように音楽を先に続けていくかに取り組むことだと思います。
音楽の場合は、ミスをしても消しゴムで消して書き直すというわけにいかないので、間違えた時は諦めるしかありません。
ミスをしたことによって、焦ったり動揺したり集中力が途切れたりして、更なるミスに繋がることが最もよくありません。
そのためには普段の練習から、間違えても反射的に弾き直してしまわないように気を付けてみると良いでしょう。
ミスを聴衆に気付かれないようにするのも、一つの技術です。
暗譜を忘れてしまうという心配もありますね。
その心配を拭うことは出来ませんが、軽くするためには「どこからでも弾ける」ようになると良いと思います。
例えばの話、10小節目が分からなくなってしまったという場合、10小節目にこだわるよりも、11小節目に進んでしまった方が良いケースもあるのです。
また、フレーズの関係では12小節目に行ってしまった方が良いこともあるかもしれません。
しかし、あまりそういったことを意識して練習していないと、10小節目を弾かないと11小節目が思い出せないということになりがちです。
色々なケースがあるので、想定出来ないこともたくさんあります。
大切なことは、ミスをしても「音楽を続ける」ということです。
演奏者の意識がミスに囚われてしまうと、その瞬間に音楽は止まってしまいます。
常に「この場の音楽を作るのは演奏者しかいない」という意識を持って、ステージでは演奏するようにしましょう。
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ピアニストとして東京や茨城を中心に、ソロの演奏会やオーケストラとの共演など、数多くの演奏活動を行っております。
音楽心理士の資格も持ち、トークコンサートやコンクールの審査員もつとめております。
また長年に渡り執筆活動も並行して行っており、小説を3作品出版しております。
こちらのサイトでは、幼少時よりピアノを学び続け、クラシック音楽の世界に身を置く私ならではのコラムを執筆できたら、と思います。
よろしくお願い致します。
小川瞳 公式ホームページ https://ogawahitomi.amebaownd.com/
小川瞳作曲 笑顔のBGM
https://youtu.be/Qrt-stZPTb8
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