旦那が家に帰らない!「帰宅恐怖症」の夫に対して妻がすべきチェック事項
妻のモラハラにより、帰宅恐怖症になる夫が急増中!残業や休日出勤で家を空けることが多かったり、夕食がほぼ外食だったりするのは要注意。この心の病の症状や原因、対処方法を紹介。日常的に、夫にストレスをかけていないか、チェックもしてみましょう。
こんにちは、 メンタルケア心理士の桜井 涼です。
数年前、私の所に「夫が『家に帰りたくないという気持ちになる』と言うんです」と、相談に来られた方がいました。
浮気の方を心配されていたようですが、実際は「帰宅恐怖症」だったようです。
2016年にある機関が調査した結果、帰宅恐怖症の夫が急増してきたという報告が上がっています。
具体的には、10人中3人とのことでした。
今回は、どうして夫が帰宅恐怖症になるのか、原因や見られる症状、対処方法などを見ていきましょう。
「帰宅恐怖症」というのは、文字の通り自宅に帰ることに恐怖感を感じてしまう心の病気です。
軽度のうつ症状を伴うことがあります。
原因は、自宅内で何らかの精神的負担がかかっていることです。
精神的に追い詰められるような状態や環境、発言などが関係しています。
30~50代の既婚男性(時には20代で症状が出てしまうことも)に多く見られます。
- 帰宅時間は妻子が寝た後、または会社やビジネスホテルに泊まってくることがある
- やたらと「残業」の言葉が出る
- 休日も仕事を理由に家を空ける
- 夕食はほぼ外食(居酒屋や家庭料理の店など)
家に近づいたり、家にいたりすると、次のような症状が現れます。
自宅に帰ることを考えただけで、不調を感じるケースもあります。
- 腹痛や頭痛
- 吐き気や嘔吐
- 不安感
- 抑うつ状態 など
帰宅恐怖症は、「家に帰りたくない」という気持ちが働き、心身共にさまざまな症状をもたらします。
家庭環境や夫婦の状況に何らかの原因がないか、探ってみることは必要です。
☑ 部屋を整理整頓していますか?
☑ 食事は手作りしていますか?
☑ 夫の悪口を子どもに言っていませんか?
(母親が父親の悪口を言っていると、子どもも同じような目で見てしまいます)
☑ 他の家庭と比べていませんか?(収入面など)
☑ 夫婦仲は良いですか?
☑ 怒り声や夫へネチネチと文句をつけていませんか?
「No」が多ければ多いほど要注意です。
子どもが小さいうちは、部屋の掃除や料理などがなかなかできなかったり、はかどらなかったりすることもあるかもしれません。
ですが、それ以上に、夫を卑下してしまうような言い方や、文句ばかり言っているのは、もっと問題です。
夫にとって精神的に負担になってしまい、絶対良くありません。
帰宅恐怖症になった男性の中には、「妻からの小言の積み重ねが原因」だと言った方や、「他の夫と比べ続けられた」という声が聞かれます。
冒頭でお話した女性の場合は、「食事の手抜き」と「夫への文句」が背景にあることがわかりました。
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心理学者のグリフィットが、環境と対人環境の関連を調査しました。
良くない環境の中にいると、そこにいる人の関係も悪くなるという結果が出たのです。
参考資料:齊藤勇 著. 面白くてよくわかる!社会心理学.アスペクト
つまり逆に捉えると、環境が悪化しているポイントを改善すれば、帰宅恐怖症にも効果があると考えられます。
次の3つの面からアプローチしてみましょう。
- 食事は、1日の疲れをねぎらう大切な時間と心得る
- お総菜や同じような料理ばかり出しているなら、夫の好きな料理を作るようにしてみる
- 仕事や育児で手一杯なら、お味噌汁だけでも作るなどして、温かい料理を用意する
- できるだけ一緒に食べるようにしてみる
- 机の上や玄関など、すぐに片付けられるところだけでもきれいにする
- ニオイの原因となる物は、すぐに処分する
- 片付けボックスなどを用意して、夫の帰宅前にそこにまとめて入れるなど、工夫する
- 基本的なあいさつ(おはよう・おかえりなど)をきちんとする
- 文句や小言ばかり言わないように気をつける(つい言ってしまっても、後で「ごめんね」と言うと、お互いストレスになりません)
- 自分と他の家庭を比べない(特に給料などの金銭関係)
- ねぎらいの言葉や笑顔をたくさん見せるようにする
- 子どもに父親の悪口は言わない
- 夫婦でゆっくり過ごす時間を作る
夫婦になり、何年も一緒に生活をするようになれば、文句も出てきますし、小言を言いたくもなります。
とはいえ、夫が心を病んでしまうほどというのは、家庭にとって良いものではありません。
女性(妻)にとっては何でもないことが、プライドを大切にしている男性(夫)にとっては、大きく傷つくこともあるのです。
自分の家なのに、「家に帰ることが怖いと感じる」なんて辛すぎます。
帰宅恐怖症は、妻が少し努力をするだけで改善することができるものです。
縁あって結婚したのですから、お互い努力をすることが大切です。
今回のように、帰宅恐怖症になった夫がいる場合は、妻が少し頑張る番です。
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