産後「マタニティブルー」を悪化させないために、妊娠中にできること。出産前にしておくことリストからもれてない?
出産後、誰でも起こりうる心の変化「マタニティブルー」。それをきっかけに、産後うつを発症するケースも…。辛くなった時一人で抱え込んで悪化させないために、妊娠中にできる準備を紹介。
こんにちは。メンタルケア心理士の桜井涼です。
妊娠がわかったら、産後のことをメディアや書籍などを利用して調べる人がほとんどでしょう。
ですが、産後の心だけは十人十色です。
どのような状態になるかは、「その時になってみないとわからない」というのが現状です。
ですから、だいたいの心の変化を知って、産前に準備として「心のケアをどのようにするか」考えておくといいと思います。
産後ママの心に変化が起こってしまうのには、理由があります。
慣れない育児に不安を持ってしまうことも理由の1つですが、最も大きいのは、ホルモンの影響です。
女性ホルモンのエストロゲンの分泌は、妊娠中に妊娠前の10~100倍にもなります。
それが産後に一気に0に近い状態まで低下します。
この急激な低下が、体だけでなく心にも大きく変化を及ぼすのです。
これだけホルモンの低下が激しければ、突然、感情の起伏が激しくなったり、泣きたくなるほどつらい気持ちになったりもします。
しかも、理由がわからないことが多いのです。
かわいい我が子が目の前にいるのに悲しくてたまらない気持ちになるケースや、泣き声に敏感になり、苛立ちを抑えるのが難しいというケースもあるのです。
『マタニティブルー』と言われる、一時的な気持ちの不安定さかもしれません。
この場合、一時的なものなので、2~4週間ほどで治まります。
医療機関を受診した方がいいのは、こんなとき
ただし、次のような症状(気持ち)がある場合は、心療内科などの医療機関を受診しましょう。
- 不眠が続く
- 食欲が落ちる
- 我が子をかわいいと思えない
- 自分を責め続けるようになる
上記のような症状は、医療機関を受診することで、早く良くなります。
自分の中に症状を押し込めて頑張るのではなく、元気になって活動できるようにするための受診と考えてほしいと思います。
妊娠中に心のケアができるところのリストを準備しておきましょう。
もし、急に辛くなったときなど、自分だけで抱え込んで悪化させてしまうような事態を防げます。
「心のケアができるところ」というと、カウンセリングなどを思い浮かべるかもしれませんが、それ以外でも大丈夫です。
行政の支援(こども園の活動など)を受けられるところでもいいでしょう。
それ以外にお住まいの市町村の保健師さんの訪問を受けることもできます。
ベビーシッターや保育園など一時預かりを利用して、産後ママのリフレッシュ時間を確保することも、心のケアの1つです。
このように心のケアができる方法やお願いする機関をいくつか準備しておくことをおすすめします。
産後ママにとって、急に心の変化が起こるのは、けっこうキツイものです。
夫婦間に溝ができたと感じたり、「自分には無理!」と思ったりしてしまう人も多くいます。
そんなことになって辛いのは、ママだけではありません。
産まれてきたお子さんもです。
お子さんのために、心のケア準備をすることは必要枠として考えておきましょう。
産後の心の問題は、放っておいて治る場合と悪化する場合があります。
悪化したときのことを考えて、準備は必ずしておくようにしましょう。
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