マタニティブルー対処法!産前・産後・妊娠中の精神不安定な症状に、夫もドキドキ。

妊娠中や産後に起こる「マタニティーブルー」の乗り越え方。セルフ対処法や、家族にできること&やってはいけないNG行為を紹介。「産後うつ」と言われるように、情緒が不安定になることが大きな特徴です。

執筆者: 桜井 涼 職業:メンタルケア心理士、コラムニスト
マタニティブルーの乗り越え方

こんにちは、 メンタルケア心理士の桜井 涼です。

 

マタニティブルーは、誰にでも起こりうる心の変化です。
いつもとは違う体の変化や慣れない育児など、ちょっとしたことが心に大きく響いてしまうことがあります。

 

一過性のものであるということをあらかじめ知って、症状を悪化させないように「休む」・「人と話す」ことを第一に考え、乗り越えていきましょう。

 

 

原因と症状

「マタニティブルー」と聞くと、妊娠中に起こることだと思われがちですが、出産後にも症状が現れるものです。

妊娠・出産して嬉しいはずなのに、なぜか相反する感情が沸き起こって、情緒不安定な状態になります。
原因となるものは、ホルモンバランスの大きな変化です。

 

妊娠・出産に伴って起こるホルモン増減が関係しています。

そこに、生活背景からくるストレスが関わって、精神的に不安定な状態になるのです。

代表的な症状をみてみましょう。

 

  • ちょっとしたことで悲しくなり、涙ぐんでしまう(泣いてしまう)
  • 体がだるくなる
  • 眠気に襲われる
  • 不安定な気持ちになる(突然不安になることも)
  • 食欲不振


その中でも大きいのが、不安定な気持ちになることです。

 

理由もなく突然に不安になったり、泣けてきたりと心の変化がやってきます。

些細なことでも不安に感じてしまうことが特徴です。

セルフ対処法
一過性のものなので、無理しないでやり過ごそう

「マタニティブルー」は一過性のものなので、10日から2週間くらいで症状が落ち着いてきます。

自然と元の状態に戻る感じです。

 

ですから、この時期はあわてふためいたりせず、「いつでも体を休められる状態をキープすること」を最優先して生活するようにしましょう。

  • 家事が出来ないときは無理にやらない
  • 育児は家族など信頼できるところに手伝ってもらう
  • 気持ちを人に話す(家族・友人・カウンセラーなど)

 

不安な気持ちを書き出してみるのも◎

核家族化が進んで、日中はお母さんと赤ちゃんと2人きりというご家庭もあるでしょう。

そういうときは、ノートなどに不安な気持ちを書いてみるのも、心を落ち着ける方法になります。

 

子育て支援サービスを活用しても

また、近年では、区市町村の子育て支援サービスを利用することもできます。

自宅に来てもらったり、電話で話をしたりすることができますので、活用してみるのも1つの方法です。

 

 

家族にできること & やってはいけないNG行為

マタニティブルーは、ホルモンバランスの増減が原因ですが、その背景に生活環境やストレスが大きく関わっています。


そのため、家族の支えがどうしても必要になります。

一過性のものではありますが、この期間は本人にとっては本当につらいので、寄り添ってあげることが大切です。

 

家族にできること
  • 家事育児の分担
  • 完璧さを求めない
  • 話を聞いて認めてあげる

 

やってはいけないNG行為

また、やってはいけないこともあります。

辛さを増長させたり、ストレスをさらに与えて症状を悪化させたりするような、次のような行為はNGです。

  • 家事育児に文句をつける
  • 相手を責める
  • 「もっと頑張れ」などと励ます
  • 話を聞かない(「こっちも疲れているから後にして欲しい」なんていう)
  • 放っておく


このような言動があると、抑うつ状態がひどくなり、マタニティブルーが悪化した状態の「産後うつ」を発症する原因になります。

産後うつになってしまうと、治るまでにかなりの時間を要しますので、家族の負担は増しますし、最悪命の危険に及ぶことだってあるのです。

やってはいけないことのリストに挙げた行為は、しないようにしてください。

おわりに

「なんでマタニティブルーになるんだ?」などと思ってしまう人もいるかもしれません。

そこで考えていただきたいのは、ストレスを抱えるのはなぜかという点です。

 

ストレスを感じるということは、それだけがんばって考えたり、行動したりしているということです。

どうかそのことをわかって欲しいと思います。

 

そうして、ご自身でも、家族でもマタニティブルーになったら、「心を休める・体を休める」ことを大切にしなければいけないという認識を持ってください。
決して怠けているわけではないのですから。

 
 コラムニスト情報
桜井 涼
性別:女性  |   職業:メンタルケア心理士、コラムニスト

元学習塾講師。妊娠出産のハプニングを乗り越え、現在は2児の母。
その頃より子どもの心の動きや医療に関係することに興味を持つ。

2009年より文筆家として活動。
子どもの心に関するコラム、子どもの心が正常に育つために夫婦へのアドバイス、子どもの病気関係を取材しコラムを執筆中。
心の闇を抱える子どもへの取材や心理学を学び、2016年「メンタルケア心理士」資格を取得。

ブログ『フリーライター桜井涼のたなごころ』
http://ameblo.jp/miehime0617/

 

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