アロマにおけるキャリアオイルの種類と選び方!精油効果を上手に高めるオイルとは

執筆者: 佐藤ユミ子 職業:アロマセラピスト 英国IFA認定講師
はじめに

皆さんこんにちは。Flower's Room IFA認定校校長の佐藤ユミ子です。

 

前回は精油の質についてお話しさせていただきました。

今回は精油を運ぶためのオイル、キャリアオイルの工程のついても詳しくお話しさせて頂こうと思います。

 

 

キャリアオイルの分類

キャリアオイル(精油を運ぶためのオイル)も色々あります。
例えば、ホホバオイルは厳密にはオイルではなく「ワックス」です。

低温で固まるためです。

 

以前の記事にも書きましたように、オイルには飽和脂肪酸(炭素鎖に二重結合あるいは三重結合を有しない脂肪酸)と不飽和脂肪酸(1つ以上の二重結合を有した脂肪酸)があります。

 

酸化の度合いは二重結合が多いものほど高くなります。

キャリアオイルが出来るまで

オイルは通常、圧搾して抽出します。

低温(常温)圧搾をコールドプレスといいますが、これが最上級のものです。

 

機械の圧を高めれば摩擦で高温になりますが、常温の状態の方が質の良いオイルが出来ます。

 

もちろん、高温で圧力をかけないと抽出が出来ないものもあります。

細胞膜を破壊して抽出しやすくするのです。

 

グレープシードオイルなどは高温圧搾になります。

グレープシードには10~15%くらいのオイルしか含まれておらず、加熱が必要なのです。


こちらは私の化粧品を作成しているところの圧搾の機械です。

 

 

これに乾燥させたこのローズヒップの実を入れて、圧力をかけてローズヒップオイルを作成します。

 

 

食用オイルが出来るまで

例えば「菜種油」

これを丁寧に圧搾をして自然に絞ったものは、かなり高価で金額も高いです。

それだけ手間と時間がかかっているのです。

 

有機溶剤(ノルマルヘキサンなど)で抽出されるものが多く、これはかなり安価でスーパーでも売られていますね。


溶剤抽出された原油は、泡立ちの原因のレシチンを取り除くために、脱ガムから始まり、脱酸、アルカリ精製、脱臭など様々な工程をかけていきます。


精油と同じように、オイルが安いのにも理由があるということです。

食用のオイルは、添加物が多いという理由からも経皮吸収を避けなければなりません。

アレルギーの原因になります。

アロマテラピーのオイル選びのポイント

アロマセラピーで使用するオイルは、全く加工されていないオイルが望ましいと思います。

 

もちろん、未精製がアレルギーの原因になる場合もあり、ある程度精製されたものを選んだほうが良い方もいるでしょう。


例えば、ホホバオイルは、黄色いものと白いものがあるのは皆さんご存じだと思います。

黄色いものは、未精製で栄養分がそのままですが、不純物が入っている可能性がゼロではないです。

白い方は、栄養分は劣りますが、精製されているのでアレルギーが出にくいと言われています。


どちらが良いというわけではありませんが、ご自分の体と目的に合わせて選んでみて下さい。

 

おわりに

いかがでしたでしょうか。

植物療法を行う際、一番大切になるものは基材(材料)です。

安いものに飛びつくのではなく、質の良いものを選んで大切に使いましょう。

 
 コラムニスト情報
佐藤ユミ子
性別:女性  |   職業:アロマセラピスト 英国IFA認定講師

神奈川県小田原市 英国IFA認定校のアロマサロンFlower'sRoom校長の佐藤ユミ子です。こころとからだをすこやかに保つ、生活の質を高める提案をさせていただきます。植物療法の素晴らしさをお伝えできればと思います。
サロンHP http://www.flowersroom.jp
IFA認定校HP http://www.flowersroom.jp/ifa