カナダの大都市トロントの魅力に迫る!気候・街並み・遊び・人種など暮らしまとめ
トロントに住んでいます、と言うと、こんな返事が返ってきます。
「トロントって、カナダの首都だよね?」
ちがうよ、カナダの首都はオタワだよ。
「じゃあ、オリンピックがあったところ?」
「じゃあ、トロントってどんなところなの?」
そうですね、今回は私が住んでいるトロントについて、ご説明したいと思います。
トロントはカナダ東部、オンタリオ州の州都で、オンタリオ湖の西側に位置しています。
北米で4番目に大きい都市で、世界の住みやすい都市ランキングでは毎年上位にランクインされています。
「トロント」とは先住民モホーク族の言葉で、「水の中に木が立っている場所」という意味です。
私が最初にトロントを訪れたのは、2010年7月。
鮮明に覚えているのは、強烈な日光と肌を刺すような暑さ。
カナダと言えば寒い、というイメージを持っていたので、九州の夏にも負けない日差しには驚きました。
高層ビルが所狭しと並ぶ金融街、美しいヴィクトリア様式の住宅地。
そのすぐ近所に、漢字だらけの中華街、ヒッピーな雰囲気のケンジントンマーケット、イタリア移民がつくったリトル・イタリー、レインボーフラッグがはためくチャーチ通り。
街中で聞こえてくるストリートミュージックなど、とにかく様々な人、もの、建物が混在していました。
なんだか目が回るようで、「トロントって、どこ?トロントって本当にカナダ?暑いし、カナダらしいものなんて、メープルの木以外、全然見なかったぞ?」というのが、私のトロントの第一印象でした。
140以上もの言語が話され、人口の半数以上がカナダ国外生まれのトロント。
隣の人の言語がどこの言葉なのか、検討すらつかないのは日常茶飯事です。
英語での会話も、様々なアクセントが聞こえてきます。
食事のチョイスも豊富で、アジア、中東、アフリカなど、各地の本場の味をファストフード感覚で気軽に楽しむことができます。
最近は日本食ブームで、和食レストランも数多くあります。
行事も絶えることなく、アフロフェスト、カリバーナフェスティバル、プライドパレードなどでいつも賑わっています。
ただ、様々なバックグラウンドを持つ人が集まっているので、価値観もいろいろです。
「こうあるべき」と相手に期待し過ぎると、思わぬ壁にぶつかるのが、最大のストレスかもしれません。
湖の影響を受け、カナダの中では穏やかだと言われるトロントの気候ですが、やはり冬は寒いです。11月ごろから本格的に気温が下がり始め、雪もちらつき出し、氷点下30度を下回る日もあります。
ああ、綺麗だなあ、と思うのも一ヶ月くらいで、徐々にどんより、グルーミーになっていきます。
とにかく曇りの日が多く、お日様を見ない日が何日も続きます。
そのため、日照不足から欠乏してしまうビタミンDのサプリメントを摂ることを心がけている女性が多いです。
暗く長い冬、お日様が恋しくてたまりません。
春先の柔らかい日差しの中、気温がまだ氷点下にも関わらずTシャツと短パンで、庭先バーベキューをしている人が多いのも、それ故です。
春は短く、すぐに夏が来ます。
一ミリの日光も無駄にしたくないトロントニアン(トロントに住む人の意)の夏はアクティブです。
湖のビーチやコテージで日光浴、ハイキング、飲むときは絶対パティオ(中庭)。
8月終わりくらいから、秋の気配を感じ始めます。
真っ赤なメープルの美しい季節です。
トロントには、様々な人が、自分のルーツを大切にしながら気ままに住んでいます。
その分、常識が通用せず、当惑することもあります。
しかしその違いすら全部飲み込んでしまう力が、トロントを唯一無二のおもしろい町にしています。
春夏秋冬、日々発見があります。
この町は、冒険心いっぱいのあなたにピッタリの場所ですよ。
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