フランス海外領グアドループ諸島って、どんなところ?クレオール文化と観光ポイント
今回は、私の暮らしているカリブ諸島のセント・マーチン島から飛行機で40分くらいのところにあるグアドループ諸島をご紹介します。
グアドループ諸島はメインのグアドループ島とマリ・ガラント島、その他いくつかの島が集まり形成されています。
グアドループ諸島は、フランスの海外県というカテゴリーに分類されます。
フランスはヨーロッパ以外に、この海外県という扱いの領土を5ヵ所持っています。
アフリカの東、マダガスカル近くに2ヵ所、そしてカリブ諸島地域に3ヵ所です。
その中の一つがグアドループ県です。
ヨーロッパ本土から遠く離れたカリブ諸島の中に、フランスの「県」があるのです。
ピンと来ないかもしれませんね。
一年を通して日中の気温が30度くらいある常夏の島です。
グアドループは、歴としたフランスの一部なので、住民はフランス国籍です。
しかし場所が場所だけに、フランス本土とは文化面でかなりの違いがあります。
フランス本土の文化と現地の文化がミックスされています。
これをクレオールといいます。
クレオールという言葉の意味は広義です。
グアドループにはクレオール語という言語があります。
フランス語をベースにした言語なので、フランス語が分かれば何となく理解出来ます。
このクレオール語とフランス語がグアドループの公用言語です。
ただクレオール語は基本的に話し言葉なので、一番オフィシャルな言語はフランス語です。
それからクレオール料理も有名です。
全体的にピリ辛スパイシーな料理が多いですね。
煮込み料理は良く味が染み込んでいますし、グリルする場合も、焼く前に念入りに時間をかけて下味をつけます。
やはり、これらの料理は現地の暑い気候に良く合います。
またクレオールは人を指す場合もあります。
フランス本土と現地の混血の人や、親の代がグアドループに移住、その後現地で生まれた人などのことです。
サトウキビやバナナの栽培が盛んです。
そして、サトウキビからは砂糖とラム酒を製造しています。
また、観光業も主要産業ですが、観光客の多くはフランス語圏の人達です。
そのような背景もあり、英語はあまり通じません。
スポーツ選手を多く輩出しています。
特にサッカー界に多く、フランス代表に選出される選手もいます。
他にはNBAのプロバスケット選手や柔道、陸上、フェンシングのオリンピック金メダリストも名を連ねます。
またノーベル文学賞候補にも挙る、作家のマリーズ・コンデ氏も同島出身です。
日本からグアドループへ行く場合は、フランス本土経由が一般的です。
フランス本土からグアドループまでは、約8時間のフライト。
とても遠い場所です。
そんな地球の裏側に、トロピカルなフランスが存在しています。
美しい海に囲まれ緑も豊富なグアドループ。
フランスに影響されながら、独自の文化を発展させました。
そんなクレオール文化の魅力に包まれた島です。
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カリブ海セント・マーチン島在住のガイド&ラム酒の輸出者。
Gwad-Link(グアドリンク)代表。
新刊【セント・マーチン島 グルメガイド 2016 (Kindle版) 】
http://gwad-link.com
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