指を鍛えて自由に動かすためのトレーニング訓練!運び方を上達させる練習法

執筆者: 小川 瞳 職業:ピアニスト
はじめに

こんにちは、ピアニストの小川瞳です。
今回は「指の独立について」です。

ピアノというのは、10本の指を全て使って演奏します。
日常生活では、10本をばらばらに動かすことがあまりないですが、ピアノの場合は全ての指をフル活用しなければなりません。

そこで、どの指でも自由自在に動かすために訓練が必要となるのです。
訓練はハノンやチェルニーなどの練習曲集を確実にこなしていくと、成果が上がると思います。 

 

 

指をバラバラに使うための練習方法

常に指に対して神経を働かせて「今はこの指を使っている!」という意識を持つことが大切です。

 

また5本の指を一度に練習するよりも、今日は薬指と小指を中心に、などと決めて、例えばその2指でドレドレを繰り返し弾いたりするのも良いでしょう。


ドレドレをゆっくり強い音で繰り返す。
ドレドレをスタッカートにして、明瞭な音にする。
レガートに弾いて滑らかにする練習をしたり、どんどん速度を速めて指を素早く動かす練習も効果的です。
いずれにしても2つの音の大きさと長さは均等にするのが基本です。

指をバラバラに使う練習応用編

応用編としては、2つの音を付点のリズムにしたりして、長さや強さを変えることです。
ドーレやドーレドなど、工夫して色々なリズムに対応出来るよう繰り返し弾きましょう。  

 

それに慣れたら、今度は3本の指。
ドレミを色々な組み合わせにします。
ドミレドミレドミレミド…といった具合です。
こちらもドーミレードミーレ…などとリズムを変えて練習することがお勧めです。

 

 

左右の手が同時に動いてしまう時の解消法

また左右の手が同時に動いてしまうというお悩みも多いようです。
私も昔、両手になると弾きにくくなるのが不思議で、どの段階から片一方の手が影響を与えるのかを試してみたことがあります。

右手は膝に置き左手だけで弾く…これならOK。
右手は膝でカウントし、左手だけで弾く。
右手を鍵盤の上に乗せ、左手だけで弾く。
右手を鍵盤の上で軽く弾く…。
このように、徐々に右手の負担を増やして、左手の演奏が崩れるポイントを見極めようと思ったのです。

苦手なパターンは人それぞれ違うと思います。
左右の手に上手く意識を分散出来ない人は、自分が出来ていることと出来ていないことを、しっかり理解してから練習に取り組むと良いでしょう。

 

おわりに

どのような悩みでもたいていは練習が解決してくれます。
短いフレーズを抜き出し、じっくりと時間をかけて何度も弾いてみましょう。
必ず上達するはずです。 

 
 コラムニスト情報
小川 瞳
性別:女性  |   職業:ピアニスト

ピアニストとして東京や茨城を中心に、ソロの演奏会やオーケストラとの共演など、数多くの演奏活動を行っております。
音楽心理士の資格も持ち、トークコンサートやコンクールの審査員もつとめております。
また長年に渡り執筆活動も並行して行っており、小説を3作品出版しております。
こちらのサイトでは、幼少時よりピアノを学び続け、クラシック音楽の世界に身を置く私ならではのコラムを執筆できたら、と思います。
よろしくお願い致します。
小川瞳 公式ホームページ https://ogawahitomi.amebaownd.com/

小川瞳作曲 笑顔のBGM
https://youtu.be/Qrt-stZPTb8