フォニックス(Phonics)から学ぶ発音と読み方の英語学習法 -レターサウンズ・ブレンド・短母音・長母音について-
こんにちは、英語講師の植田朋子です。
今回は、システマティック・シンセティック・フォニックス方式でフォニックスを学習する際、どのように学んでいくのか、フォニックス用語の説明を織り交ぜながら紹介していきたいと思います。
音をあらわす文字群です。
ジョリーフォニックスでは、基本になる42のレターサウンズというものがあります。
「発音記号がアルファベットの文字で書かれているようなもの」と理解していただいて良いと思います。
例えば、光のlight(便宜上「ライト」とカタカナ読みで説明しますね)。
レターサウンズで読み方を表すと“l ie t”となります。
“l”が「ラ」の子音部分を表すレターサウンド、“ie” が「アィ」という母音を表すレターサウンド、“t”が「ト」の子音部分を表わすレターサウンドです。
42のレターサウンズを学習すると、このようにほとんどの単語の音をレターサウンズで表記出来るようになります。
シンセティック・フォニックスでは、子音と母音の音を合成出来るようになること(ジョリーフォニックスでは「ブレンド」と言います)が、とても大事です。
apple やbanana などの単語は、長いためブレンドして読んで行くのが難しいので、身近な単語ですが最初のうちは使いません。
pin, pan などの3文字で構成されており、真中に短母音がある単語を使ってブレンディングの練習をしていきます。
子音はConsonant 母音はVowel と言うので、このような単語のことをCVC words(CVC単語)と言います。
短母音は5つ。a e i o u です。
a はアとエの間の音。発音記号だとa とe がくっついているような記号のものです。
e,i は発音記号も同じ形ですね。
o は発音記号だとa になります。
これは大きく口を開けて、お医者さんに喉を見てもらうときに出す音と説明しています。
そしてu は発音記号だとv がひっくり返った形のものです。
何か思いついた時に出す音と説明しています。
短母音を学習する上で、一番難しいのが発音です。
a o u は、日本語のアに似ていますし、i e a も日本語のエに似ています。
音声を確認できる辞書を使って、試しに hat hot hut の音を聞いてみて下さい。
区別出来ましたか?
これらはひたすら声に出して練習あるのみです。
一人で練習をされるときは、pat, pot などのCVC単語を使って、パソコンやネットの音声認識ツールを使ってやってみることがお手軽で良いと思います。
長母音も5つ。ai ee ie oa ue です。
ai は「エイ」。ee は「イー」。ie は「アイ」。oa は「オウ」。ue は「ユー」。
つまり、aeiou のアルファベット名(レターネームと呼びます)と同じです。
長母音については、私たち日本人には2つハードルがあります。
1つ目は、digraph(ダイグラフ)で長母音を表していることです。
ダイグラフは、2文字で一音を表すもののことを言います。
ダイグラフの例として分かりやすいのが、私達日本人にとって発音が苦手な th 音です。
これもt とh の2文字で一音を表しているので「子音のダイグラフ」と言うことになります。
tail(しっぽ)という単語があったとしたら、a の部分を「エ」、i の部分を「イ」と読むからテイルなんだ、と認識するのではなく、ai は2文字で「エイ」だからテイルなんだ、と認識しないといけません。
2つ目のハードルは、1つの音だけれども、途中で音が変わる音があるということです。
ai(エイ)は、エとイという短母音2つからできているのではなく「エイ」という1つの音なのです。
このことは、発音するときにも微妙に関係していて「エイ」と、2つの音をはっきり言うのではなく 「エーィ」というように、最初の音が長くて、次の音はあまり強く言わずに付け足すような感じで発音することになります。
最後にもう一度今回紹介したフォニックス用語をおさらいしましょう。
- レターサウンズ--音を表す文字。
- CVC単語--子音-母音-子音で構成されている単語。フォニックス学習の初期において、ブレンディング練習のために使われることが多い。
- 短母音--aeiou の5音。
- 長母音--ai ee ie oa ue の5音。なお、これらの文字は、2文字で一音を表すので、ダイグラフと呼ばれる。
どの用語も、フォニックスを学ぶ過程で頻繁に登場します。
ぜひ、この機会に覚えていただきたいです。
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