英語の読む力を育てる本「デコーダブルブックス」の読み方 -レターサウンズ&トリッキーワーズを使った音読の手順-
こんにちは、英語講師の植田朋子です。
前回は、音読しやすい単語が並ぶデコーダブルブックスを紹介しました。
今回は、実際にどのようにデコーダブルブックスを読んでいけば良いのかを、オリジナルのデコーダブルブックスを使用して、読み方の一例を紹介していきたいと思います。
まずは、本を読む前に、デコーダブルブックの中で使われている文字と、その音の関係を復習していきましょう。
レターサウンズをカード化すると良い練習になると思います。
母音は次の通り。
- a, e, i, o, u, ai, ee, oa, oo, ar
子音は次の通り。
- b, c, d, g, h, k, m, n, p, r, s, t, w, z
どうでしょうか。
文字を見てその音を言うことが出来ますか。
詳しく知りたい方は、次のJolly Learning社のページに、文字と音の関係が詳しく説明してあります。
http://jollylearning.co.uk/2010/10/29/hear-the-letter-sounds/
単語カードを作って、デコード(コードに分解)と、ブレンディング(コードをくっつける)練習をしていきましょう。
例えばKintaroa。
金太郎のことなのですが、最後のoaに違和感を覚えた方もいらっしゃるかもしれません。
これは、アメリカ発音ではoはアに近い音になるため、わざとオゥという音のoaのレターサウンドを使いました。
このkintaroaは、k-i-n-t-a-r-oaの7つのレターサウンズ(=基本コード)で出来ています。
これをくっつけて発音すると、日本語のキンタロウに似た音になります。
strongという単語はどうですか?
s-t-r-o-ngの5つに分解できますね。
この5つの音を、ブレンディングしていけば良いのです。
このデコーダブルブックスだと、次の5つがフォニックスの知識では読みにくい単語ということになります。
それぞれの音を紹介しておきましょう。
- was/woz/
- one/wun/
- day/dai/
- to/too/
- he/hee/
さて、準備完了です。
レターサウンズの知識と、トリッキーワーズの知識を使って、文を音読してみましょう。
- k-i-n-t-a-r-oa w-o-z s-t-r-o-ng.
- w-u-n d-ai, k-i-n-t-a-r-oa w-e-n-t t-oo a p-o-n-d.
- h-ee m-e-t a b-i-g c-ar-p.
フォニックスの知識があれば、意味が分からなくても音読出来るということを、実感していただけましたでしょうか。
私達が自分で本を読むとき、まずは「ひらがなだけ」の本を読んでいきましたよね。
デコーダブルブックスを読むというのは、この感覚と似ています。
日本語と異なって、二文字で一音を表したり、トリッキーワーズのように文字と音が一致しないような場合もあり、少し複雑ですが、デコーダブルブックスを読むことによって、本に親しむことが出来るのです。
では、まとめです。
デコーダブルブックスは、以下の手順で読んで下さい。
- デコーダブルブックスの中で使われている文字と音の関係を復習する。
- 単語のデコードとブレンディングを学習する。
- 音と文字との関係が難しいトリッキーワーズを学習する。
- 実際に声に出して読んでみる。
フォニックスを学んだら、デコーダブルブックスを活用し、ぜひ読む力に役立てて下さいね。
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