モロッコ女性の美肌の秘訣は?野菜タジン鍋の作り方・レシピ
こんにちは、モロッコ料理家の小川歩美です。
モロッコには『つややかな肌』の女性が多くいます。
日本女性のように日常的にお化粧をする人も少なく、モロッコ女性の多くはファンデーションを塗らないのですが、塗らなくても綺麗な肌の持ち主が多いのです。
それは何故でしょうか?
実は、毎日食べているものが彼女達の美肌を作っているのです。
世界的に農作物において、気候と土壌に恵まれたモロッコでは一年中様々な種類の野菜が店頭に並びます。当初モロッコの位置する北アフリカからは、新鮮で豊富な野菜をイメージすることは出来ませんでしたが、実際に生活してみると野菜の種類の多さと味の濃さに驚きました。
少量からも買えますが、野菜はどれもキロ単位で売られています。
日本のように、綺麗に洗って小さな袋に小分けにして売られているのを見たら、モロッコ人は驚くでしょう。
モロッコでは、山積みにされた野菜の中から好きな分だけとって量って買います。
家族が多いのもありますが、タマネギ3キロ、トマト2キロ、ジャガイモ3キロ、などという買い物は日常の光景です。
野菜をたっぷり使う料理が多いのもその理由です。
モロッコ人が毎日食べているタジンは、肉又は魚と、季節の野菜を一緒に煮込んだ料理です。
タジンとは鍋を指す場合もありますが、モロッコでは料理名としても使われます。
春にはたっぷりのグリーンピースやそら豆と、夏はズッキーニやオクラと、秋にはマルメロやさつまいも。
季節の野菜をたっぷり入れてタジンを作ります。
味付けには添加物や保存料の入った調味料などは使わず、スパイスとハーブのみです。
調理にはオリーブオイルも欠かせません。
タジンと一緒に野菜のサラダも食卓に並びます。
モロッコでサラダといったら、ジャガイモのサラダ、ニンジンのサラダ、ラディッシュのサラダ、ビーマンのサラダ、ナスのサラダ、トマトとキュウリのサラダといった具合に単体かせいぜい2種類の野菜で一つのサラダを作ります。
サラダの味付けもオリーブオイル、レモン、塩、ブラックペッパー、少量のスパイスとハーブと至ってシンプルです。それから食後は必ず季節の果物で締めくくります。
- ニンジン・・・1本(0.5㎝の輪切り)
- タマネギ・・・中1個(0.5㎝の輪切り)
- トマト・・・中1個(皮をむき、中の種をとり0.5㎝の輪切り)
- カブ・・・1個(皮をむいて縦に4等分に切る)
- ジャガイモ・・・中1個(皮をむいて縦に6等分に切り、水にさらす)
- ズッキーニ・・・1本(横半分に切り、縦に2等分に切る)
- インゲン・・・6本
- その他好みの野菜
- 粗塩・・・少し
- ブラックペッパー・・・小さじ1/4
- クミンパウダー・・・小さじ1/4
- パプリカ・・・小さじ1/4
- ターメリック・・・小さじ1/4
- ジンジャーパウダー・・・少し
- ニンニク・・・1かけ(みじん切り)
- オリーブオイル・・・大さじ1
- タジン鍋に薄くオリーブオイルをひく
- ニンジン、その上にタマネギの順におく
- その上に放射状にカブ、ジャガイモ、ズッキーニ、インゲンを順番に並べる
- 最後に、③の上にまんべんなくトマトを置く
- 小さな器に味付けの材料を全て入れてよく混ぜ、④の上からまわしかける
- 蓋をして弱火にかけ野菜が軟らかくなるまでじっくり煮込む(目安30分程度)
途中、焦げ付くようであれば様子を見て大さじ1杯程度の水を加えましょう。
モロッコ人は外食の習慣があまりないので、食事は家で食べるのが当たり前でおやつやパンも自家製。体によくないものを摂取する環境がありません。
つまり朝あえてグリーンスムージーを作る必要もなければ、高級な基礎化粧品を揃えなくとも、お肌も体の中も綺麗なのです。
これがモロッコ女性の美肌の秘密です。
|
|
2004年より5年間モロッコ(カサブランカ/フェズ)に住みモロッコ料理を研究。
モロッコ人家庭の台所で料理を学び、4軒のレストランで研修。 その後モロッコ人料理研究家choumicha(http://www.choumicha.ma/fr/)に師事し、アシスタントとして働く。
帰国後2009年、モロッコ料理店「エンリケ・マルエコス」を東京・東北沢にオープン。 店の他、料理教室等で伝統的なモロッコ料理の普及に努める。
▼モロッコ料理の台所 エンリケ・マルエコス
東京都世田谷区北沢3-1-15
電話:03-3467-1106
http://cuisinedumaroc.jp/
|
|