相撲力士になったら生活費不要!番付「序ノ口」になるまでの流れ
日本の国技で、その起源は古事記や日本書紀の時代にまでさかのぼる相撲。
丸い土俵の中で組み合って、相手を倒すか土俵から出すかで勝負が決まるルールは、分かりやすく、子供からお年寄りまで広く親しまれています。
最近は、20代の若い女性の観客も増えていると聞きます。
力士の最高位は横綱、最下位は序ノ口です。
今回は、入門から新弟子、序ノ口力士になるまでをご紹介します。
誰でも力士になれる訳ではありません。
力士になるためには条件があります。
- 体重67キロ以上
- 身長167センチ以上
- 23歳未満で義務教育を終えている者
以前は、体重75キロ以上、身長173センチ以上でしたが、2012年から緩和されています。
これらをクリアしたとしても、残念ながら女性はなれません。
力士志願者は、親権者の承諾書・戸籍謄本・住民票・中学卒業(見込)証明書・力士検査届などを、入門したい相撲部屋の師匠を通じて、日本相撲協会に提出します。
その後「新弟子検査」に合格し、協会に登録されると「力士」となります。
相撲部屋を通さず、個人で書類を提出することはできません。
また、部屋に属さず無所属フリーでは力士になれず、どこかの部屋に必ず所属しなければなりません。
相撲部屋に所属するのに入会金など必要なく、生活費もいりません。
生活費は力士養成費として協会から各部屋に支給されます。
協会に認められた力士を「新弟子」と言います。
新弟子は最初の6か月間、国技館敷地内にある「相撲教習所」に通わなければなりません。
ここで力士としての教養はもちろん、基礎体力をつけ一社会人として必要な学力・教養も身につけていきます。
外国人力士は1年間在籍します。
朝7時から3時間実技、四股の踏み方・鉄砲・股割り・すり足など相撲の基本動作を学びます。
同時に土俵上の作法も学びます。
実技の後、浴衣に着替えて2時間講義、講義には大学教授や有識者などが招かれます。
大学相撲出身者は、実技は免除され、教養の講義のみ出席します。
お昼は国技館の社員食堂で食事をし、掃除をしてから、それぞれの部屋に戻っていきます。
昭和32年(1957年)の設立以来、全ての力士は、ここから力士としてのキャリアをスタートさせています。
そして、前相撲(初土俵)での勝利順に、次の場所から序ノ口に出世し、番付表に初めて名前が載れば、いよいよ力士の仲間入りです。
昔は人数も多く、前相撲で勝ち抜き、序ノ口に出世するのは、大変なことでした。
しかし、昨今は悲しいことに新弟子が激減しているため、新弟子検査に合格すれば前相撲へと進み、勝ち星が無くても1番でも、前相撲を取れば自動的に序ノ口に上がります。
「まだまだ序の口」などと、物事が始まったばかりのところ・まだ佳境に入ってない状態を指す「序の口」という言葉は、相撲の一番下の地位である「序ノ口」に由来します。
横綱を目指して、皆さん頑張ってほしいですね。
以上、力士入門編でした。
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