煙草を吸わないのに「副流煙」で健康被害が!受動喫煙の対策法 (1/2)

執筆者: 大西 紘平 職業:アパレル接客・暮らしガイド
副流煙が持つ様々なリスク

タバコはCOPDや肺ガンなど様々な病気を引き起こすリスクがあり、喫煙年数が長くなればなるほど病気発症の可能性が高まります。

特に肺ガンは日本人の死因でもトップに入るほど多く、そのほとんどは長年の喫煙が原因とまで言われています。

タバコを吸うと文字通り寿命は縮まる、と言うわけです。

ならタバコを吸わない方は大丈夫かと言うと、実はそうでもありません。

煙者より発症率は低いですが、「副流煙」によって発症リスクを高めてしまう可能性は残されています。

 

 

副流煙について

副流煙は"タバコの先端から出る煙"のことを言います。

受動喫煙(タバコの煙を原因とする喫煙と同じ状態)による健康被害も時折言われていますが、その主な原因になっているのが副流煙です。

有害物質が非常に多く含まれており、喫煙者よりも健康被害に対するリスクが高い特徴があります。

副流煙と主流煙

タバコの煙には主流煙と副流煙、2つの煙が存在します。

 

喫煙者が吸い込む煙を主流煙、タバコの先からモクモクと立ち上がる煙が副流煙です。

一見すると主流煙のほうが体に悪そうですが、実際は副流煙のほうが非常に有害で、環境次第では喫煙者よりも非喫煙者のほうが肺ガンなどを引き起こす可能性が高くなります。

その理由は?

喫煙者がタバコを吸う時、煙はフィルターを通して体内へ取り込まれます。

フィルターが様々な有害物質をカットする役割を持っており、ニコチンやタールもある程度フィルターでカットされます。

しかし副流煙はタバコの先端から常に出ており、吸い込むと直接体内に取り込まれます。

当然フィルターを介していないため、有害物質をそのまま体内に取り込んでいることになります。

少し極端ですが、タバコのフィルターが有害物質を90%カットする場合、喫煙者の体内へ取り込まれる煙の中には、有害物質が10%含まれることになります。

しかし副流煙の場合、フィルターがないため有害物質全て(100%)を体内に取り込むことになるのです。

以上の理由から、有害物質は副流煙のほうがけた違いに多いため、非喫煙者の健康リスクは非常に高いと言えます。

 

タバコを吸うと目が痛くなる?

喫煙者の方は、タバコの先から出る煙が目に入って痛い思いをしたことがないでしょうか?

これは副流煙が目に入り、有害物質が目を直接刺激しているのが原因です。

逆に自分の吐き出した煙が目に入っても刺激は少なく、ただ「煙たいなぁ」、と感じるだけで終わる場合がほとんどでしょう。

鼻で吸い込んだ場合も同じで、副流煙が粘膜を刺激し、痛みから涙が出てくることもあります。

主流煙と副流煙の"威力"はケタ違いです。フィルターのない海外のタバコはきついとされますが、副流煙を直接吸い込んでいるからとも言えます。

副流煙で起こる健康被害

副流煙による健康被害は後を絶ちません。短期的に現れる主な症状は以下の3つです。

• 目の痛みとかゆみ
• のどの痛みとそれによるくしゃみ・せき
• 煙流入による血圧上昇


あくまで一時的なもので、煙のない場所へ行けば症状は収まります。
しかし長期間副流煙を吸い続けると、以下のような病気を患うリスクが高まります。

• ぜん息
• 肺ガン
• COPD(慢性閉塞肺疾患)
• 心筋梗塞や脳卒中など循環器系の病気


他にも糖尿病の悪化をはじめ、様々な病気の原因になります。

赤ちゃんへの影響も大きく、流産や発達障害(学習障害・注意欠陥多動性障害ほか)を引き起こしかねません。

これらはタバコを吸う方はもちろんのこと、副流煙が原因になることもあります。

非喫煙者の対策

非喫煙者が副流煙から身を守るにはどうすべきでしょうか。

 

タバコがある場所へ近づかない

まず考えられるのは「煙がある場所へ近づかない」ことです。

タバコがある限り副流煙からは逃れられません。

喫煙所へ近づかない、分煙が徹底されていない飲食店に入らないなど、煙から遠ざかる努力をしましょう。

 

換気や席位置などで煙の流れを避ける

タバコの煙は空気の流れで変わります。

 

職場や自宅、煙が多い場所で滞在する場合は、通気性(換気)を良くする、煙の流れる方向に行かない、空気清浄機を使うなどの対策が有効です。

喫煙者はマナーを守りましょう

筆者も元喫煙者ですが、年々タバコに対する風当たりは強くなっています。

場所によっては非喫煙者に対する配慮も忘れないようにしましょう。

副流煙は、喫煙者よりも非喫煙者に対するリスクのほうが高いからです。

 

 
 コラムニスト情報
大西 紘平
性別:男性  |   現在地:香川県  |   職業:アパレル接客・暮らしガイド

コラムをご覧いただきありがとうございます。

服飾専門学校を卒業後はアパレル業界へ数年間身を置いていました。
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