感染力がケタ違い…「アデノウイルス」に注意!特徴的な症状と感染経路
別名プール熱と呼ばれ、幼児や子供の多い病気とされる「アデノウイルス」。しかし大人も結膜炎などの症状を引き起こし、感染するのです。症状の特徴と治療法を学んでいきましょう。
アデノウイルスと聞くと、扁桃炎やプール熱などの病気を想像する方も多いと思います。
しかし、このウイルスは、現在分かっているだけで51の型が存在します。
どの型に感染するのかで、症状の出方も変わってきます。
感染力の強いウイルスですので、受診時に医師の説明をしっかり聞き、不明な点は遠慮なく質問をすることをおすすめします。
アデノウイルスは、型によって体に現れる病気に違いがあります。
多くみられる病気を引き起こす型をご紹介します。
- 3・4型:咽頭結膜熱(咽頭扁桃炎と結膜炎)いわゆるプール熱と呼ばれる病気を引き起こします。
- 7型:心肺機能に疾患を抱えている子どもに重症化してしまう危険があります。
- 8型:流行性角結膜炎(はやり目)が起こります。
- 11型:出血性膀胱炎を起こします。
これ以外にどの型でも起きるのが、上気道炎・気管支炎・肺炎・扁桃腺炎・胃腸炎・無菌性髄膜炎です。
このようによく耳にするような病気を引き起こす原因となっていることがおわかり頂けると思います。
アデノウイルスには、特徴的な3つの大きな症状があります。
- のどの腫れや痛み
- 目やにや目の充血
- 38~40度近い高熱
目が開かないほど目やにがでてしまう子や、片目だけ充血しているというような場合もありますので、目はしっかり見てあげましょう。
ただし、『目やに』にもウイルスがいますので、見てあげた親御さん達は、しっかり手洗いうがいをしてください。
一緒に感染してしまう可能性が高くなります。
感染経路は、便・飛沫・直接接触です。
目やにが出ていて、なおかつのどの痛みを訴えたり、咳をし出したら、すぐにマスクを着けるようにしてください。幼児から小学生のお子さんを中心に、あっという間に広がります。
また、大人にも二次感染で体内に入ってきますので、看病をしている人も注意が必要です。
特に咳などの飛沫だけでなく、胃腸炎の嘔吐物などにも注意しなくてはいけません。
熱が治まったり、目のかゆみが良くなったりしたらすぐに登校・登園させたいと思われるでしょう。
しかし、アデノウイルスは、感染力がとても強いため、勝手に登校園をすると、移してしまうことが大いに考えられます。
そのため、学校保健安全法においても咽頭結膜熱は第二種感染症に、流行性角結膜炎は第三種感染症に指定されています。
感染の拡大を抑えるために、回復してから一定期間は出席停止となります。
(主要症状が消えた後、2日は登校できません。)
これらの病気と診断されましたら、すぐに学校や園に電話をして、欠席の連絡と感染症の情報を話しましょう。
アデノウイルスは、普通の風邪と同じように思われることがありますが、目やにが出てきますので、すぐに分かると思います。
大事なのは日々の手洗いうがいですが、人の多い所へ行く際のマスクも必要です。
相手に移さないようにするためだけでなく、移されないように対策を講じるのも重要だと私は考えています。
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