長寿の音楽家たちから学ぶ、長生きの秘訣とは?ピアニストが解説

長寿の音楽家たちから学ぶ、長生きの秘訣とは。室井摩耶子さん、朝比奈隆さん、ストコフスキーさん、中川牧三さんを例に、ストレスを溜めない健康な生き方を学びましょう。

執筆者: 小川 瞳 職業:ピアニスト
長生きの秘訣は?長寿の音楽家たち

こんにちは。ピアニストの小川瞳です。

今回は、長寿の音楽家たちをご紹介しつつ、彼らから長生きの秘訣を学んでいきたいと思います。

 

 

世界最高齢の現役ピアニスト「室井摩耶子」さん

現在、世界最高齢の現役ピアニストは、なんと日本人です。
室井摩耶子さん、1921年4月18日生まれ。


2017年4月には96歳になられるピアニストですが、今も現役で活躍なさっています。
2016年11月18日には、TBSテレビ「爆報!THEフライデー」でも取り上げられ、そのあふれ出るエネルギーが大きな話題となりました。

ピアニストであるためには、ステージ上での体力や精神力はもちろんのこと、本番に向けて日常での緊張感も必要となってきます。
室井摩耶子さんは現在でも毎日4時間ほどの練習をし、本番が近づくと1日に8時間の練習もこなせるほど、基礎体力や集中力があるそうです。

「真剣に向き合うたびにいろんな発見がある。だからおもしろくやめられない」
そんな信念のもと、ピアノ一筋の人生を、室井摩耶子さんは今も続けています。

 

現役の指揮者のまま93歳で他界した「朝比奈隆」さん

世界的に活躍した指揮者、朝比奈隆さんは「60歳まではテクニック。そこから先は人間の中身の問題です」という言葉を残しています。

一般的には定年退職の年齢にもあたる60歳という節目が、指揮者の世界では、ひとつの区切りにしかなっていないのです。

 

最後の言葉は「引退するには早すぎる」

朝比奈孝さんは93歳で他界しましたが、最後の言葉は「引退するには早すぎる」だったそう。
驚愕的な精神力と、プロ意識の高さです。

 

指揮者に長寿が多い理由は?

実は、心身ともに健康で長寿の人間が圧倒的に多い職業は、指揮者だと言われています。

ある医師は、こう説明しています。

 

「指揮者は多くの曲を絶えず暗譜している。つまりインプットを増やす形でいつも脳に刺激を与えている。それをオーケストラを前にしっかりと指揮をしてアウトプットしている。その上指揮者は、立ったまま汗を流して、2時間全身運動をしている。心身ともに常に鍛えられている」

 

実際に、名指揮者は長寿である上に、死の直前までステージに立っていた人間がとても多いのです。

 

100歳まで現役を続行するつもりだった名指揮者「ストコフスキー」さん

イギリスの名指揮者ストコフスキーは、現役で活躍している最中95歳で他界しましたが、レコード会社との契約は100歳までになっていたそうです。

 

 

105歳まで情熱的!日本のオペラ界の父「中川牧三」さん

105歳でお亡くなりになる直前までテノール歌手兼指導者として活躍したのが、中川牧三さんです。
100歳を超えてからも、20代の若手歌手から、音楽大学の教授にまで多数の生徒に歌を教えていました。
「オペラを2時間休みなしで指導し続け、生徒のほうが疲れてしまう」ということもよくあったそうです。

中川牧三さんは「日本のオペラはまだまだ発展途上。本物の音楽に近づくために若手音楽家の指導に力を入れる。それが心の張り合いにもなっている」と話していたそうで、長年日本イタリア協会会長もつとめ、日本の音楽界に大きな功績を残しました。

 

音楽家の「長生きの秘訣」は歌やメロディ?

歌を思いきり歌うことは、脳の活性化やストレスの解消に強い効果を持つエンドルフィンを分泌すると言われています。


音楽家であればどんな楽器であっても、歌う機会が多くなるもの。
長寿の音楽家は、知らず知らずのうちに、歌うことが長生きの秘訣になっているのかもしれませんね。

 
 コラムニスト情報
小川 瞳
性別:女性  |   職業:ピアニスト

ピアニストとして東京や茨城を中心に、ソロの演奏会やオーケストラとの共演など、数多くの演奏活動を行っております。
音楽心理士の資格も持ち、トークコンサートやコンクールの審査員もつとめております。
また長年に渡り執筆活動も並行して行っており、小説を3作品出版しております。
こちらのサイトでは、幼少時よりピアノを学び続け、クラシック音楽の世界に身を置く私ならではのコラムを執筆できたら、と思います。
よろしくお願い致します。
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小川瞳作曲 笑顔のBGM
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