唐辛子は脂肪を燃焼するか?カプサイシンのダイエット効果や摂取量を調査
「唐辛子ダイエット」流行しましたよね。トウガラシに含まれる成分カプサイシンは、脂肪燃焼効果があるとよく聞きますが、本当でしょうか?
こんにちは、管理栄養士・ダイエットコーディネーターの水谷俊江です
「唐辛子ダイエットは効くらしい」
「唐辛子を沢山食べると脂肪がメラメラと燃えるらしい」
巷にあるこの噂の真相は?
確かに、唐辛子を食べると発汗し、脂肪が燃焼されているような気がしますね。
唐辛子の詳しい成分や効能についてご紹介したいと思います。
唐辛子の成分を調べてみると、低カロリー・低脂質が特徴の食材です。
また、他の野菜と比較すると、ビタミン・ミネラル・カリウム・マグネシウムの数値は、果実と並んで1桁多いのです。
カロテンに至っては2桁も数値が多く、カロテンが豊富で有名な人参の2倍に値します。
ただし、食品成分表の数値は可食部100グラムの成分内容。
乾燥唐辛子を2本食べてもたった1グラムなのですから、数値だけに惑わされてはいけません。
栄養学的には期待が難しい唐辛子ですが、唐辛子ダイエット効果を裏付ける実験結果は次々と報告されています。
特に唐辛子の辛み成分、カプサイシンに注目した実験をご紹介します。
ネズミにカプサイシンを混ぜた餌を与えた結果です。
通常よりも餌を食べているのに痩せていくと同時に、持久運動能力はアップしたという実験結果が出ています。
また、エネルギー代謝上昇と持久運動能力アップの相乗効果で、内臓周りの脂肪が減ったことが確認されています。
イギリスで行われた実験です。
- Aグループ パン・チーズ・シリアル・オレンジジュースの朝食を摂取
- Bグループ 上記にチリソースとマスタードを各3グラム加えた朝食を摂取
食後3時間の安静時代謝を調べた結果。
- Aグループ 128.7パーセント
- Bグループ 153.8パーセント
スパイスの有無でこんなにも代謝値が異なり、また以下の効果が期待できます。
- 辛み成分カプサイシンの摂取
- 血中に溶け出す
- アドレナリン分泌促進
- エネルギー代謝アップ
辛み成分である唐辛子(カプサイシン)、生姜(ジンゲロン)、マスタード(アリルイソチオシアネート)、にんにく(ジアリルジサルファイド)は、いずれもアドレナリンの分泌量上昇に影響を及ぼしますが、カプサイシンはその量が1番です。
辛みの刺激で食欲が増進、血行も促進されます。
ダイエットだけでなく、血行不良からくる顔色の悪さ、冷え、腰痛やしもやけを改善するという期待もできそうです。
辛いお料理を見ていると、無性に食べたくなるカレー。
今回は絶品インドカレー店「SAMRAT」をご紹介いたします。
お値段はお手頃ですが、お味は本格派。ナンの大きさと美味しさが最高です。
その中でも一番辛い「チキンチリ」は辛い、熱い、痛いの3点揃っています。
カレーは複数のスパイスが絡み合って複雑な美味しさ作り出すと言われています。
スパイスのお蔭で大抵のカレーは美味しくできるのだとか。
カレー粉は20~30種類のスパイスが配合されていますが、決め手は、唐辛子(チリペッパー)の辛さとウコン(ターメリック)のカレー色の2つ。
唐辛子の量で辛さの倍率が決まります。
だからと言って、激辛になるほど唐辛子を入れる必要はありません。
胃が荒れてしまうという事にもなりかねないので注意です。
唐辛子ダイエットはカプサイシンによる刺激が重要なのですから、摂取量が大量でも少量でもエネルギー代謝の上昇に大差はありません。
普段の食事に、ピリ辛程度に少量の唐辛子を加えることがポイント。
辛み成分を加えることで味にアクセントが加わり、たくさん味付けをしなくても良いという減塩効果もあります。
唐辛子の赤い色も食卓に明るい元気な気持ちをかき立てますが、スパイスは食欲を増進させるので食べ過ぎないよう注意をして下さい。
いつものお料理にプラスするだけの、唐辛子のカプサイシンを最大に活かす調味料レシピをご紹介します。
唐辛子を酢、オリーブオイルに浸けてエキスを出す、粉状であれば溶かしておく。
カプサイシンがしっかり溶け出して、風味・香り・美味しさもアップします。
大根のピリリとした辛さと、唐辛子の辛さが合体。
風味や味わいが増すため、お醤油いらずの減塩効果が期待できます。
更に紫蘇を混ぜ合わせれば、酵素が活きる万能和風調味料にもなります。
香りの強いものを融合すると、それぞれのクセがまろやかになり、香りが高まります。
唐辛子は大量に摂取をしても特に意味はなく、適量を健康的に摂取することでカプサイシンによる代謝アップ、血行促進が期待できます。
ぜひ美味しくお試しくださいね。
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管理栄養士としてクリニックでのダイエットや腸活アドバイスなど2000人以上の相談業務に携わってまいりました。
アーユルヴェーダセラピスト、風水鑑定士の資格もあり、このコラムでは西洋医学の栄養学だけでなくインド、中国の叡智を取り入れた新しい健康アドバイスをご紹介します。
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