インドネシアのシュールなマーケット事情!コンビニやスーパーに置かれた「人気商品」の秘密とは
こんにちは、バリ島現地ライターのKIKOです。
「あれ!もうないの?この間まであったのに」
最近、コンビニで見付けたお気に入りの新商品が、次に買いに行ったときに既になくなっていることはありませんか?
コンビニやスーパーの商品は、売上が低ければすぐに商品棚から外されて、仕入れ条件の良い新商品へと入れ替えられてしまいます。
そのため、あなたのお気に入りの商品が、来週そこにある保証はどこにもありません。
しかしインドネシアではこんな心配はご無用です。
なぜならコンビニやスーパーに置かれている商品は、どれもスーパーロングセラーなのです。
ロングセラーという言葉は、元々はロングヒットという意味で「人気があって、長期間売れ続けている」商品のことを指します。
日本でいうならカップヌードルやうまい棒、ポカリスエットなど、時代を超えて愛されるロングセラー商品がありますが、インドネシアは売れる売れないに関わらず、長期に渡って同じ商品が陳列されています。
例えば、大人も子供も大好きな大人気飲料の「ULTRA MILK」。
やたらと濃い甘めのミルクシリーズですが、これは販売されてから既に約30年が経過しているにも関わらず、未だにコンビニやスーパーの最前線で愛されています。
子供の頃から同じものを飲み続け、食べ続け、飽きないのかインドネシア人に聞いてみました。
すると「他にないからしょうがない」と、何ともシュールな返事が返ってきました。
新商品を開発していないのか、新商品が入るのを阻止する何かがあるのか、商品業界にやる気がないのか、数社がマーケットを独占しているのか、はたまた汚職の力が関係しているのか…。
インドネシア人の間では、しばしばそんなことをジョーク交じりで話されますが、詳しい事は誰も知らないというのがまた不思議なところです。
このため、インドネシアでは新しい商品が大好きで、商品に「Baru(New)」が付いていると、自然に目が向く人が多数います。
そんなインドネシア人の習性を利用して、どんな商品のパッケージにも「Baru!」と書かれるようになり、10年以上販売している「Baru!」がたくさんあります。
ロングセラー商品は、販売開始からかなりの時間が経過していますので、パッケージや戦略などが時代の風潮に合わなくなることがあります。
そのため、パッケージのリニューアル化やキャンペーンなどを開催して、消費者の購買意欲を上げる戦略が用いられますが、インドネシアではもちろんそんなものはありません。
どの商品もスーパーロングセラーなのは、何も全ての商品に人気があるわけではなく、それに代わる新しい商品がないから。
市場を独占している会社は大儲かりでしょうが、消費者としては、もっと色々な商品が出ることを期待したいと思います。
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フリーランスライター / 通訳 / 翻訳
留学と旅行で世界各地を回り、辿り着いたのはインドネシア・バリ島。
医学情報サービス会社で企画原稿のライティングを経験、
Webコンサルティング会社でインターネット広告ライティングを担当し
現在はコピーライティング、ポータルサイトのライティング、ウェブメディアのコラムなどを執筆。
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