写真をレトロに、お洒落に可愛く!トイカメラ撮影の魅力と仕組み (1/2)

執筆者: 山本穂高 職業:写真家/ロモグラファー
はじめに

はじめまして、写真家の山本穂高です。

hodachrome(ホダクローム)という名で、主にトイカメラを使って作品作りやいろいろな写真活動をしています。

皆さんは「トイカメラ」という言葉を聞いたことがありますか?

現在カメラの主流はデジタルカメラですが、それとはまったく違うカメラです。
これから、そのトイカメラについての魅力を皆さんに紹介していきたいと思います。

 

トイカメラとは

トイカメラ(Toycamera)とは、そのまま訳すと「おもちゃのカメラ」です。
おもちゃ?じゃあ使えないの?と思われてしまいそうですが、これらはちゃんと動いて使えるカメラです。
簡単に説明すると、トイカメラとは「構造のシンプルな、値段も品質もチープな、フィルムを使ったコンパクトカメラ」のことをいいます。

その特徴ですが、今主流のデジカメや高性能な一眼レフカメラでは撮ることのできない、「味わい深い」、「レトロな」、そしてときに「芸術的な」写真が撮れてしまうという点にあります。

カメラによってはピントがはっきり合わず、「トンネル効果」と呼ばれる独特の光量不足が発生したり、光漏れや像のゆがみが生じることがあります。

そして色合いは実物とは異なった独特のものになったりします。

 


これらの、カメラの欠点ともいえる特徴を楽しもうという発想から、またそのおもちゃを彷彿させるような可愛らしいデザインから一部の熱烈なファンから絶大な人気を得てきました。

 

 

 

どのように生まれたのか

トイカメラが生まれた背景として、1960年代から80年代にかけて世界各地で生産され始めたカメラの存在があります。

現在人気のトイカメラである、Holga(ホルガ)やDiana(ダイアナ)シリーズ、そして根強い人気を誇るトイカメラの高級機、「Lomo LC-A(ロモ エルシーエー)といったカメラの原型は、この時期に生産が始まっています。

これらのカメラは、当時からトイカメラと呼ばれていたわけではなく、安価で大量に販売されることを目指して生産されたものです。

その結果、世界中で大量に広まりましたが、その後のカメラ技術の進歩やデジタル化の流れの中でいつの間にか市場から消えていって(または肩身が狭くなって)しまい、いったんその役目を終えます。

しかし、その後これらのカメラが再び見直される時期がきます。

これら「旧時代」のカメラの持つ、古くて懐かしい、レトロ感溢れる特徴を利用して新たな写真文化として捉えようという動きが現れます。

 

ロモグラフィーの台頭

そのひとつの動きとして、海外のある芸術家集団が、旧ソビエト産のLomo LC-Aに注目し、このカメラを使って芸術写真を撮り始めるようになります(ロモグラフィーと呼ばれています)。

そして、その独特の写真文化の広がりとともに、すでに生産が終了していたカメラたちが「トイカメラ」として再び日の目を浴びることになります。

現在目にすることのできるトイカメラの多くは、これらの背景を踏まえて、カメラによっては新たな機能をプラスされて再生産されたものたちとなります。

トイカメラの仕組み

トイカメラの仕組みはとてもシンプルです。

カメラによっても異なりますので、細かな説明は省きますが、共通する(であろう)大まかな仕組みとしては下記が挙げられます。

ボディーがプラスチック製

HolgaやDianaなど、ボディーが大きいくせにプラスチック製なのであっけにとられるほどに軽いです。そのシンプルかつアバウトなボディー構造から、しばし光が漏れてフィルムが感光してしまうことがあります。

 
 コラムニスト情報
山本穂高
性別:男性  |   職業:写真家/ロモグラファー

hodachrome(ホダクローム)の名でさまざまな写真活動をしています。Lomo LC-AやHolgaなど、いわゆる「トイカメラ」と呼ばれるカメラを使っています。フィルムならではの「味わい深さ」、「レトロ感」に「独自のテクニック」を加えて、幻想的で不思議な世界の創造がメインテーマです。

【プロフィール】
1974年岐阜県生まれ。大学卒業後、趣味の写真撮影を生かすべくカメラマンとなる。さらにグラフィックデザインやイラスト等の分野でも幅広く活動も始める。2007年にトイカメラの代表格であるLomo LC-Aと出逢い、その魅力の虜となる。世界のロモグラファー・フォトグラファー達と研鑽を重ねながら、国内外を問わず写真展への参加、写真集・グッズ販売、写真講座・ワークショップ等、幅広く活動する日々を送る。

【撮影スタイル】
主にLomo LC-AやHolgaを使用し、さまざまなフィルムや現像方法、そして独自に考案したアナログならではの撮影技法を駆使して独創的で幻想的な写真を制作する。特に「多重露光」(重ね撮り)を用いた作品はhodachromeの代名詞的な作風のひとつ。主なテーマは、「日本の四季の美しさ」と「非現実な世界の創造」。

【最近の主な活動】
2011年8月 作品展「トイカメラ展 -幻想トラベル-」
2012年3月 「Fred Perry 60th Anniversary La Sardina」発売記念ギャラリー出展
2012年3月 「Fred Perry 60th Anniversary La Sardina」発売記念チャリティーTシャツ採用
2012年3月 中津川市デジタルカメラ教室講師
2012年4月 ロモグラフィーギャラリーストア・マドリード出展(スペイン)
2012年6月 「フィガロジャポン」掲載(2012.6月号)
2013年2月 「First Edition Restaurant Exhibition」出展(ロンドン)
2013年3月 作品展「Dream or Reality? in 名古屋」
2013年3月 hodachromeトイカメラ教室(名古屋)
2013年10月 「フィルムカメラの撮り方BOOK」(玄光社)掲載
2013年10月 作品展「Dream or Reality? in Malaysia」(マレーシア)
2013年10月 撮影会・フォトセミナーinマレーシア
2014年6月 作品展「Dream or Reality? in 自由が丘」
2014年7月 「Toy Tokyo」(Kingyo Books)掲載
2014年7月 作品展「30 pieces ~LC-A 30th Anniversary Exhibition~」
2014年7月 「hodachrome x gocchin トークショー ~LC-A+で撮影する多重露光の魅力、楽しさ、テクニック~」
2014年9月 「Hungry Eye」(イギリス)掲載 等

【受賞履歴】
2008年 カメラピープルみんなのまち採用
2009年 塩尻市観光ポスター採用
2011年12月 LomoGuru of the week
2012年 世界最優秀ロモグラファー2位
2012年 世界最優秀ロモグラフ1位・5位・11位
2013年 世界最優秀ロモグラファー8位 等

【著書】
「Dream or Reality?」、「Toycamera de 恵那・中津川」、「ナチュラル廃」、「トイカメラで撮った写真たち」、「四季折々の輪舞曲」等

【リンク】
hodachromeホームページ: http://www.hodachrome.com/
ブログ「Dream or Reality?」: http://hodachrome.blog10.fc2.com/
ロモグラフィー: http://www.lomography.jp/homes/hodachrome
Flickr: https://www.flickr.com/photos/hodachrome/
twitter: https://twitter.com/hodachrome2
Facebook: https://www.facebook.com/hodachrome

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