エキゾチックで独特な踊り、フラメンコ!衣装・リズム・ギターなど、ジプシーから受け継いだ歴史文化 (2/2)
鮮やかな色のフラメンコ衣装や装飾品はとても魅力的です。
身に着ける装飾品で着飾ることにより、より一層華麗で魅惑的に演出しています。
フラメンコという言葉は、踊る姿がつま先を立てたフラミンゴに似ているからという説もあるように、体にぴったりとフィットさせたドレスは、裾は長く、後ろに伸びフリルがアレンジされているのが特徴です。
マントンとよばれる刺繍が美しいショールを肩から掛け、大きなセンスを振りかざし、真っ黒な髪を高く結い上げて、煌びやかな装飾の施されたクシを刺しています。
ドレスはカラフルな色がたくさんありますが、なぜ水玉模様が多いのでしょうか。
これには諸説ありますが、スペイン語でルナluna(月)が由来のようです。
その昔、ジプシー達は月を信仰していた為、好んで水玉の衣装を身に着けるようになりました。
それでフラメンコは、ジプシーの象徴である水玉模様の衣装を着るようになったという説です。
また、スペイン語でホクロのことを同じくルナlunaといいます。
女性の口元のホクロが、セクシーの象徴であったからだという説もあります。
現在のようなショー的なスタイルが確立されたのは、18世紀末頃のことです。
19世紀中頃には「カフェ・カンタンテ」と呼ばれる、フラメンコ版ライブハウスが次々と出現し、歌い手や踊り子がもてはやされるようになりました。
現在は「タブラオ」と呼ばれる、食事とショーが合体した形のレストランで、フラメンコ観賞をすることが出来ます。
真ん中や前方に舞台が設けられていて、写真やビデオも撮影可能です。
食事なしのドリンク付きショーもあり、そのタブラオにもよりますが、ショーは夕方から深夜過ぎまで2回から3回行われます。
1回のショーは1.5~2時間くらい。
予約はホテルのコンシェルジュやインターネットで行えます。
アンダルシア地方の中で最も有名なフラメンコの本場はセビージャですが、マドリッドやバルセロナなどの大きな都市にもタブラオはありますので、アンダルシアに行かなくても観賞することは出来ます。
最近では、ミュージックテープに合わせて踊るといった、ショー的なステージも多くなっておりますが、やはり歌とギターに合わせて体全体で表現する踊りは、観る者の心に響くものがあるのではないでしょうか。
タブラオでのフラメンコを観たら、次にぜひ観ていただきたいのが、アンダルシア地方グラナダの洞窟フラメンコです。
サクロモンテの丘という、ジプシー達の住んでいる洞窟の中でのフラメンコショー。
タブラオのように洗練されてはいませんが、ここで人気のダンサーは、大きなタブラオにスカウトされ、どんどん有名になり世界にデビューしていくわけです。
ミュージックテープなどは一切使わず、歌、ギター、踊りの三位一体のフラメンコは見応えがあります。
洞窟の中はU字型になっていて、壁の周りに椅子が並べられ、中央で踊るのですが、同じ目線で間近に見られるので迫力満点。
エキゾチックで情熱的な洞窟フラメンコ、ぜひ本場で観てみたいものですね。
スペインのフラメンコの歴史と現在の様子をお伝えしました。
スペインに旅行で訪れた際は、是非一度観賞して下さい。
これからスペイン旅行を計画される方は、マドリッド等の主要都市だけでなく、フラメンコの本場アンダルシア地方も検討してみて下さい。
|
|
|
|