エキゾチックで独特な踊り、フラメンコ!衣装・リズム・ギターなど、ジプシーから受け継いだ歴史文化 (1/2)

執筆者: colonnayumi 職業:ツアーコンダクター、料理家、インバウンド通訳ガイド
はじめに

日本でも根強い人気を誇るフラメンコ。

 

一体何が人々をそれほど惹きつけるのでしょうか。

フラメンコの歴史を辿りながら、その魅力を探っていきたいと思います。 

 

 

アンダルシア地方で生まれたフラメンコ

フラメンコはスペインの南部、アンダルシア地方で生まれました。

 

アンダルシア地方は、スペインのフライパンと呼ばれるように、非常に夏は暑く40度を超える日が続きます。

地理的な特徴もあり、古代都市として栄えていたので、多民族と交易があったため、ユダヤ、ギリシャ、インド、アラブなどの影響を受けた音楽が生まれました。

 

フラメンコの起源

15世紀、インドを起源とする放浪の民ジプシー達がアンダルシアにやってきた時に、土着の民俗音楽や舞踊とミックスされて、エキゾチックな魅力を放つ独特の踊りとなったのが起源であるといわれています。


ジプシーのことをスペイン語では、ヒターノ(Gitano)といいます。

女性はヒターナと呼ばれ、フラメンコの歌の中にも盛んに名前が出てきます。

ジプシーは定住を嫌い、古くから多民族との混血を好まない民族でした。

 

そんなジプシーがどんな仕事に就いていたかといえば、馬の売人、占い師、鍛冶屋、細工物工などでしたが、泥棒や山賊、乞食も非常に多く、嫌われ者だったことも少なくないようです。

迫害を受けたジプシー達の嘆きや悲しみを歌に表現するようになったのが、16~18世紀にかけてのことでした。

 

フラメンコの歌の特徴

フラメンコの重要な歌(スペイン語ではカンテという)は、辛く厳しい生活を強いられてきたジプシー達の暮らしや仕事の様子、喜怒哀楽などの人生を物語っているのです。


フラメンコは、強いアクセントと起伏に富んだ旋律の、こぶしの利いた歌(カンテ)、ギター(トケ)、踊り(バイレ)で構成され、アーテイストの創造性が活かされる芸術です。

 

観客は、時には踊り手や歌い手、激しいギターの音色に心を動かされ、魂を打ちのめされるくらいの激しいショックを受けることもあるといいます。

 

フラメンコギター

フラメンコギターは、外見上はクラシックギターと良く似ておりますが、立ち上がりが早く歯切れの良い音を出すために軽く作られています。

 

 

アコースティク・ギターの一種で、ナイロン弦(ガット弦)が張られており、指で弦を弾き演奏されるのが特徴。

元々、フラメンコの踊りや歌の伴奏をする役割として作られたのですが、ギターそのものを主とした演奏も一般的になっています。 

 
 コラムニスト情報
colonnayumi
職業:ツアーコンダクター、料理家、インバウンド通訳ガイド

海外ツアーコンダクター、料理家、インバウンド通訳ガイド、日本旅行作家協会会員。

 

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