親指が腫れて物凄く痛い!「痛風」の初期症状・応急処置・予防方法 (1/2)
皆さん「痛風」という病名は、聞いたことがあるでしょうか。
その名の通り「風に吹かれただけでも痛い」と言われる程の激痛が伴う病気です。
一旦、痛風を発症すると、生涯を通しての治療が必要とされます。
体質改善により治療を中止できる場合もありますが、長い付き合いになることには変わりありません。
痛風についての知識を身に付け、発症の予防と対策を講じておきましょう。
痛風とは、老廃物の1つである尿酸が身体の中に溜まって結晶となり、激しい関節炎を伴う病気です。
痛風発症までの流れ
- 体内のプリン体が分解され、尿酸が生成される。
- 尿として体外に排出されなかった尿酸が血中に戻る。
- 血中の尿酸濃度が上がったままの状態でいると、次第に尿酸が結晶に変化する。
- 白血球がこの結晶を異物として攻撃、組織に炎症が生じる。
- 痛みが起こる。
痛風になりやすい人とは?
痛風は、男女関係なく発症する可能性はありますが、患者さんの実に9割以上が男性。
それは、尿酸の血液中の濃度(血清尿酸値)が、女性は男性より低いためです。
ビールなどのアルコールは、尿酸の生産を増やし、その排出を妨げます。
また、ほとんどの食物に含まれているプリン体を過剰に摂取すると尿酸が増加。
増加した脂質が、尿酸の排出を妨げます。
ストレスは尿酸を増やし、ストレスホルモンが尿酸の排出を妨げます。
先天的な原因や薬の副作用など。
痛風になる方の多くの場合、突如、足の親指が締め付けられるような激痛に襲われ、赤く腫れることから始まります。
この症状が痛風発作です。
足の親指以外にも、足の甲、膝、くるぶしなどにも痛みが出る場合もありますが、大抵は1か所だけが痛みます。
丸1日以上の激痛が続いた後、徐々に痛みは和らいでいき、10日程で回復します。
しかし、数日間の痛みを耐えれば治るものと自己判断は禁物です。
きちんとした治療をしないと、痛風発作を6ヶ月~1年おきくらいに繰り返すようになります。
2回目以降の発作は、さらに痛みが増し、回復にも時間が掛かることも。
結果、慢性化した痛風は、腎障害や尿路結石などの合併症をも引き起こしてしまうのです。
- 保冷剤や氷水を入れた袋を使って患部を冷やす。
- 患部は心臓よりも高い位置に置き、安静にする。
- 患部は極力触れないようにする。
- アルコールの摂取はNG。
消炎鎮痛薬(痛み止め)のロキソニンなどは、取り急ぎの応急処置として飲んで問題ありませんが、それだけで治るわけではありません。
必ず病院へ行く
痛みが和らいだところで、痛風の専門医に診てもらいましょう。
専門医がすぐに見つからない場合は、内科や整形外科でも構いません。
痛風は、毎日の生活習慣を見直すことで予防ができます。
尿酸値を高めてしまうプリン体を多く含む、下記のような食品の摂取量には気を付けましょう。
- 鶏・豚・牛のレバー
- 干物
- カツオ、マイワシ、大正海老
- 干し椎茸
お酒は、1日1合程度(日本酒1合=ビール550ml)までにしましょう。
アルコールその物が尿酸を作りだすので、プリン体カットの発泡酒等だからと言って、飲む量を増やすことはできません。
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