正しく知りたい定番の美容成分「セラミド」とは

こんにちは、美肌アドバイザーのMaikoです。

コラーゲンやヒアルロン酸と並ぶ、三大美容成分のひとつ「セラミド」。
今では多くのスキンケア製品やサプリメントに配合され、たくさんの方が活用されているかと思います。

しかしよく見るセラミドの成分の記載に、お気づきになったことがあるでしょうか。

 

”ヒト型”や”天然型”、また”セラミド3”や”セラミド4”など、実は様々な種類があり、異なる特徴と肌への効果があるのです。

 

よく見る「セラミド」ってなに?

 

セラミドとは
お肌のうるおいを守る成分

セラミドは、表皮の最も上にある角質層の中で皮膚のバリア機能を担っている「細胞間脂質」を構成する成分のひとつ。

角質層の水分のうち約2〜3%を皮脂膜、17〜18%を天然保湿因子が、そして残りの80%は細胞間脂質のセラミドによって守られていると言われ、セラミドは皮膚のうるおいを保つ上で欠かせない成分です。

 

セラミドの構造

セラミドを始めとする細胞間脂質は、水を抱える親水基と、脂質を抱える親油基から構成されています。

水分層と脂質の層が交互に重なる「脂質二重層構造」「ラメラ構造」と呼ばれる構造で、水を挟み込んで逃がさないようになっています。

 

この細胞間脂質のサンドイッチ構造が、皮膚のバリア機能をしっかり保つ鍵になっているといえます。

セラミドの種類と役割

現在知られているだけで約10種類ほどのセラミドが有ると言われており、そのそれぞれが異なる役割を担っています。

セラミド1

水分保持、外部刺激に対するバリア機能を持つ。

 

セラミド2

高い水分保持を持つ。最も肌に多く含まれる。

 

セラミド3

水分保持、シワの軽減。

 

セラミド4

脂質バリア層の形成、保持。

 

セラミド5

脂質バリア層の形成、保持。

 

セラミド6

水分保持、ターンオーバー促進、シワの軽減。

 

セラミド7

細胞の増殖分化の正常化、皮膚常在菌の調整を行う。

 

この他にもありますが、肌に最も多く含まれるのはセラミド2で、肌への影響も大きいため、化粧品に配合されているものも多く見かけます。


また、肌の乾燥や敏感肌はセラミド1、3、6の不足が原因とされており、アトピー性皮膚炎にも栄養を与えていると言われています。

 

セラミドをスキンケアやサプリメントなどで補う場合は、これらのセラミドを選択すると良いでしょう。

どれがいいの?タイプ別セラミドの種類

スキンケアの広告やパッケージ、またコマーシャルなどでもよく見かける「○○型」などの記載。

これは、おもにセラミドの原料の由来を特徴づけるものです。

 

 

天然セラミド

成分表示「ビオセラミド」「セレブロシド」など。
動物由来のセラミドで、馬等の脳や脊髄から抽出されたものが使用されます。

 

セラミド1~7をすべて含むと言われており、人間の肌の成分と近いため、肌に浸透しやすく保湿力に優れています。

 

ヒト型セラミド・バイオセラミド

成分表示「セラミド2」「セラミド3」など。

酵母を利用して作られるセラミドで、人間の肌にあるセラミドと まったく同じ構造をしているため「ヒト型セラミド」とも呼ばれます。

 

高い保湿力と浸透力がある上、動物由来のものに比べて安心して使用できます。

植物性セラミド

成分表示「植物性セラミド」「コメヌカスフィンゴ糖物質」など。

米ぬか、トウモロコシ、大豆、コンニャク由来のセラミドで、人間のセラミドと同じ構造ではありませんが非常に似ているため優れた保湿作用を持ちます。

 

主にベジタリアンの方などに愛用されています。

合成セラミド・疑似セラミド

成分表示「セチルPGヒドロキシエチルパルミタミド」など。
セラミドに類似した物質を石油原料から化学的に合成したもので、構造は人間のセラミドに非常に似ていますが、効果は天然セラミドよりも低いと言われています。

配合テクノロジーもチェックしたい

最近では、「ナノ化」や「浸透型」など、より皮膚内で効果的に働くための技術も進んでいます。

 

せっかくの美容成分も、お肌の中に届いて働かなければ意味がありません。

ただ「セラミド配合」のものだけでなく、しっかり配合されていて、肌に届く工夫がほどこされているものを選択しましょう。

さいごに

世の中に星の数ほどある化粧品の原料の中でも、もともと私たちのお肌の中にあって重要な役割をもつ成分は欠かしたくないものです。

 

ご自分の肌状態を見ながら、不足していると判断されるものを補って、健康的な状態が保たれるように工夫しましょう。

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