下痢症状が地獄!ロタウイルス感染時の自宅治療ポイント5点
子どもが感染すると、激しいおう吐・水便の下痢症状がつらい「ロタウイルス」。治療内容と自宅での治し方を解説。子供だけでなく大人も移る病気なので要注意!
ロタウイルスは、感染すると胃腸をやられてしまう病気です。
乳幼児は、免疫がないため、2歳までの間には必ずといっていいほど感染してしまいます。
ひどい下痢症状が続きますので、自宅ケアができれば、お子さんの症状を楽にしてあげられます。
敵の特徴を知っておくことは、自宅ケアにおいて重要です。
ロタウイルスは、感染力がとても強いウイルスで、経口感染で、次から次へと移っていきます。
潜伏期間は1~3日と他のウイルスに比べて比較的短く、その後、激しいおう吐と激しい下痢から始まります。
- おう吐が日に5~6回もあるため、本当に苦しい思いをします。
- 下痢は、白っぽい米のとぎ汁のような状態の便が大量に出ます。
便の形態は水のような感じで、形はほとんどありません。
そこに発熱を伴うこともあります。
また、「下痢だけ」や「おう吐だけ」という場合もありますので、必ずしも、おう吐と下痢が揃って「ロタウイルス感染症」というわけではありません。
それに、感染した10%が重症化すると言われています。
ロタウイルスに効く薬はありません。
症状に対する対処療法しかないのが現状です。
下痢を止めるような薬は出してもらうことはあまりなく、緩和させるものは処方してくれます。
理由は、便からウイルスを排出するためです。
これを止めてしまうと、悪化することも考えられるからでしょう。
ロタウイルス自体は、感染から1週間ほど出続けますので、止めずに早く排出させることが必要になります。
激しいおう吐や下痢が続くと、どうしても脱水症状を起こしてしまいます。
そのような場合は、点滴をして、血管から直接水分を入れなくてはならないでしょう。
ロタウイルスに感染すると、激しい嘔吐と下痢のため、「脱水状態」を起こしやすくなります。
重症化を防ぐためには、水分補給が欠かせません。
ですが、ただ水を飲ませるだけでは、飲んだものが刺激となり、おう吐してしまいます。
吐いた直後は、無理に飲ませず、口をゆすぐ程度にします。
その後、落ち着いたらぬるま湯などを、本当に少量ずつ与えるようにしましょう。
冷たい物を口にすると、お腹を刺激しますので、少し温めたものが最適です。
激しいおう吐と下痢で、電解質のバランスも崩れやすい状態です。
ですが、無理に飲ませると吐いてしまいますので、こちらも落ち着いてから常温の「電解質を含むイオン水」を少しずつ、回数を多くして飲ませます。
乳児の場合は、ほんのり温めたミルクなどを、少量ずつ何度も与えましょう。
ひどい下痢が続くと、お尻はただれを起こします。
市販の濡れティッシュやベビー用の物を使うと、痛がって泣く子もいます。
そんな時は、洗面器にぬるま湯を入れ、そこで優しくなでるようにして、毎回洗ってあげることが有効です。
痛み止めの軟膏を医師が処方してくれることもありますが、塗る前にこの手順を入れると、ずいぶん楽になります。
ただし、二次感染には十分注意しましょう。
おう吐・下痢・尿・飲んだ水分量と回数など、出来る範囲で書いておきます。
受診する時に、医師が参考にできるからです。
また、回復してきているかどうかの目安にもなります。
脱水になってしまえば、命とりになってしまいますので、記録は大事です。
手洗いうがいはもちろんのことですが、自分や家族に感染をさせないために、湿度を上げることや、空気の入れ換え、おう吐物や便の処理なども、1人で手っ取り早く行うようにしましょう。
自宅のケア次第で、重症化の原因となる脱水症状を緩和したり、下痢によるただれのひどさなどを軽減させてあげたりすることができます。
また、家族間の集団感染も予防できることに繋がりますので、自宅でのケア法を実践してみてほしいと思います。
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