土俵に塩をまくのはなぜ?大相撲の豆知識&雑学Q&A
相撲に関する豆知識をQ&A形式でご紹介! 土俵にまく「塩」や、力士の「まわし」など、歴史に基づくおもしろ雑学をお届けします。
その起源は、神話にまで遡る我が国の国技、相撲。
昨今お相撲人気が復活し盛り上がっています。
今回は、知っているとさらに楽しくなる、お相撲豆知識をご紹介します。
神事を発祥とする相撲は、五穀豊穣・豊漁を占う祭りごとから始まりました。
塩をまくのは、神宿る神聖な土俵の邪気を祓い、安全を祈るため、また力士が擦り傷を負った際、傷口の消毒の意味もあると言われています。
「清めの塩」「力塩」「波の花」とも言います。
ちなみに、塩をまけるのは、十両からです。
岩塩、荒塩が使われています。
食卓塩など、細かいサラサラのものは、サラッと流れてしまって見栄えも良くなく、適さないようです。
塩はどこから仕入れているの?
年3回開かれている東京場所では、ご家庭でもおなじみ「伯方の塩」が、昭和62年より使われています。
地方場所では、「瀬戸のほん塩」が、巡業など、地方では、ご当地産の塩が使われることもあるようです。
日本相撲協会によると、1日45キロ、初日から千秋楽までの15日間で、650キロ以上使われます。
土俵横東西に置かれている、竹製の塩籠に塩を補充するのは、呼出しさんの仕事。
大量の塩を派手にまく力士が土俵に上がる前後は、呼出しさんは塩の準備が大変ですね。
まく塩の量に決まりはあるの?
特にありません。
よく見ないと見えないほど、ほんの少しの量をまく力士も、手に山盛り鷲掴みし、土俵が真っ白になるほど
大量にまく力士もいます。
塩を多くまく力士は、今も昔も人気者、そのパフォーマンスに会場がどっと沸きます。
基本的に、洗いません。
十両以上関取衆が本場所中にしめる、博多織など繻子のまわし。
素材が絹で水洗いできないので、陰干しにします。
稽古用の木綿のまわしは、日干しにします。
汚れたら水拭き、時には消毒用アルコールで清拭することはあります。
なお昔は、まわしを洗うのは、師匠が亡くなったときだけだったそうです。
昭和30年施行の「相撲規則・カ士(競技者)規定」によると、次のようにあります。
- 十両以上の関取資格者は、紺、紫色系統の繻子の締込を使用すること。
- 幕下二段目以下の力士は、木綿の廻しを使用し、色は黒又は紫系統に染め、白い廻しは許されない。
幕下以下は、稽古も本場所も、木綿で黒か紫系の廻し。
関取の稽古まわしが白の木綿製なので、白はご法度なのです。
関取は、紺・紫系の絹のまわしとされていますが、テレビで相撲をご覧になったことのある方はお分かりの通り、最近のまわしは実にカラフルで、極端に奇抜でない限り許されているようです。
綺麗に塩をまく力士を見つけたり、まわしの色を楽しんだり、取組以外の方向から見ても、面白いと思います。
大相撲、塩とまわしのお話でした。
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