このセリフ、歌舞伎が由来だったの!?歌舞伎の名言・台詞集
歌舞伎の有名な名セリフをご紹介。作品(演目)、どんな場面で使われているのか分かるだけで、歌舞伎の楽しみ方がまた1つ広がるはず。
歌舞伎には、有名な決め台詞があります。
皆が心待ちにするその台詞の場面では、会場内の熱気もひとしおです。
今回は、覚えておくと歌舞伎がもっと楽しくなる名セリフをご紹介します。
『三人吉三廓初買』(さんにんきちさくるわのはつがい)
通称:三人吉三巴白浪(さんにんきちさともえのしらなみ)
wikipediaより引用
「お譲吉三・和尚吉三・お坊吉三」という、同じ「吉三(きちさ)」の名を持つ3人の盗賊の身に降りかかる因果を描いた話。
女装の盗賊・お嬢吉三が娘姿に化け、「おとせ」と言う夜鷹(外で客を引く最下級の娼婦)から、百両の金をまんまと盗んだ後、杭に片足を上げ決めポーズ、そして、この決め台詞を発します。
思わぬ大金に悦に入り、男の地声に戻って、朗々と謳い上げます。
※ここで、「御厄(おんやく)払いましょか、厄落し」、という厄払いの声が入ります。
「知らざあ言って聞かせやしょう」
『青砥稿花紅彩画』(あおとぞうしはなのにしきえ)
通称:白浪五人男(しらなみごにんおとこ)
wikipediaより引用
「日本駄右衛門(にっぽんだえもん)・弁天小僧菊之助・南郷力丸・赤星十三郎・忠信利平」という、五人の大泥棒の因果を描いた話。
武家娘に女装した弁天小僧が、ゆすりに入った呉服商浜松屋で男がバレ、その場に居直り、男丸出しに威勢よくタンカを切り、自ら正体を明かすときの台詞です。
「知らざぁ言ってきかせやしょう」と同じ作品の中から、もうひとつご紹介します。
『青砥稿花紅彩画』(あおとぞうしはなのにしきえ)
通称:白浪五人男(しらなみごにんおとこ)
wikipediaより引用
石川五右衛門・鼠小僧と並ぶ大泥棒五人、ついに稲瀬川に追い詰められます。
番傘をさし男伊達の揃いの衣裳でずらり並んだ五人衆、群がる捕手に囲まれながらも、堂々名乗り決めポーズ。
五人のボス、日本駄右衛門の台詞です。
「五人揃ってゴレンジャー!」の台詞で有名な、戦隊ヒーローの先駆け「秘密戦隊ゴレンジャー」で、名乗りをあげポーズを決めるシーンは、白浪五人男の「稲瀬川勢揃いの場」がモデルとか。
意外なところに、歌舞伎が伝承されていますね。
今回は、セリフから見る歌舞伎のご案内でした。
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