癒し音楽にはなぜ「ストレス解消」効果があるの?音楽が脳に与える影響とは
リラクゼーション音楽や癒しのメロディなどは脳に直接影響を与えています。ストレス解消されたり、音楽を聴くことで得られる影響は計り知れません。聴覚と脳の関係、人間の特性などから解説します。
こんにちは。ピアニストの小川瞳です。
今回は、「音楽は人間の本能にどのような影響を与えるか」ということについて、音楽療法の視点からお話したいと思います。
聴覚は、五感の中でも特に自然に備わっている感覚です。
例えば、意識を失った人間も、聴覚から回復することが多いと言われています。
脳の中で聴覚が直結しているのは、「大脳辺緑系」と呼ばれるところ。
大脳辺緑系とは、原始的な感情を生み出す部位です。
喜怒哀楽の感情や空腹感、眠気、性欲などは大脳辺緑系に深く関係しているので、音楽を聴くと心が揺さぶられたり、ストレスが解消されたりするのでしょう。
2.音楽の「繰り返し」が本能を揺さぶっている
また、音楽には「繰り返し」という技法が使われることがよくあります。
波の音、せせらぎなどの環境音などが例に挙げられますね。
特にヒット曲には、「サビの繰り返しが多い」という調査結果があるそうです。
人の心には、繰り返しの効果により、警戒心が薄れて心が落ち着くという傾向があるのですが、なかなか普段「単純な繰り返し」を楽しめる時間は少ないものです。
同じ言葉を何度も聞いたり読んだりしていてもうんざりするでしょうし、同じ景色ばかりを何度も見ていても退屈するかと思います。
ところが、音楽なら「繰り返し」により、さらに大きな感動をもたらす効果があるので、うんざりしたり、退屈したりすることがありません。
音楽は「繰り返し」を好む人間の本能にぴったりのツールなのです。
また、同じ曲を何度も聴いていると、自然と先を予想していたりしますよね?
それが脳の活性化によいとの報告もあります。
乳牛も音楽に癒される?!
実は、音楽によってリラックス効果を得られるのは、人間だけではありません。
なんと調査の結果、乳牛にもその効果は発揮されていて、乳牛に音楽を聴かせると、牛乳の生産量が明らかに増加するそうです。
特にゆったりとしたおだやかな音楽を乳牛に聴かせると、牛乳の生産量UPにつながるとのことです。
おそらくそれは、乳牛のストレスが緩和されている結果だと判断されています。
人間も、ストレス解消のために音楽を聴く場合は、速い曲よりも遅い曲を選ぶとよいでしょう。
音楽は、どの時代にも、どの国にも存在します。
それは、人類の誕生と同時に音楽も誕生したからです。
体でリズムを感じ、脳でメロディーを歌うという人間の本能が、自然と音楽を生み出したのでしょう。
「人間は、音楽なしでは生きられない」と言っても過言ではないのです。
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ピアニストとして東京や茨城を中心に、ソロの演奏会やオーケストラとの共演など、数多くの演奏活動を行っております。
音楽心理士の資格も持ち、トークコンサートやコンクールの審査員もつとめております。
また長年に渡り執筆活動も並行して行っており、小説を3作品出版しております。
こちらのサイトでは、幼少時よりピアノを学び続け、クラシック音楽の世界に身を置く私ならではのコラムを執筆できたら、と思います。
よろしくお願い致します。
小川瞳 公式ホームページ https://ogawahitomi.amebaownd.com/
小川瞳作曲 笑顔のBGM
https://youtu.be/Qrt-stZPTb8
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