「波の音」ヒーリングミュージックの効果効能。自然のゆらぎで疲れやストレスを解消!

波の音はヒーリングミュージックとして人気。クラッシック音楽のピアノ曲の中に、波の音を表現している「舟歌(Barcarolle,バルカローレ)」と呼ばれる音楽があります。ストレスを感じるときに聴いてみては?

執筆者: 小川 瞳 職業:ピアニスト
海の「波の音」に癒されるのはなぜ?

こんにちは。ピアニストの小川瞳です。

夏を彩る音に「波の音」がありますが、「波の音」はヒーリングミュージックとしても大変重要な音です。

 

 

波の音には、高周波成分がたっぷり含まれている。

波の音には、高周波成分が多く含まれています。
高周波というのは、高い音のことで、波の音には、人間の耳では聞き取ることができないほど高い音も含まれています。

大抵の人間に聞こえる高さというのは、20khzまでと言われていますが、実は音として聞こえていなくても、脳や精神にはよい効果をもたらす音もたくさんあるのです。

 

 

ゆらぎが心地良い。

また自然界の音には、ゆらぎがあります。
寄せては返す波の音は、完全に規則的なわけではないし、まったく規則性がないわけでもありません。


このゆらぎが、人間の生態と似ていて、心拍間隔や呼吸数と通ずるところがあります。
だから、同調しやすくて、心地よく聞くことができるのでしょう。

 

クラシック音楽の中にもゆらぎが存在する

クラシック音楽のロマン派以降の作品は、基本的には、ルバートと呼ばれるテンポのゆれが存在します。


メトロノームのテンポ通りに進むのではなく、速くなったり遅くなったりするものなのです。

こちらも規則性はありませんが、もちろん適当にテンポを変えていいわけでもありません。

 

また、おおまかにとらえると、少し速くしたあとには少し遅くなる、というような大きな流れがあります。
このテンポのゆれも、自然界の音のゆらぎと重なる部分があるでしょう。

 

波の音を表現!クラシックのピアノ曲「舟歌(バルカローレ)」

波の音を音楽で表現しているクラシックのピアノ曲に「舟歌」があります。
Barcarolle(バルカローレ)とも呼ばれる音楽で、ショパン、チャイコフスキー、フォーレ、リャードフなどの作品が有名です。

 

ショパン Barcarolle Op. 60

 

チャイコフスキー Barcarolle-The Seasons

 

リャードフ Barcarolle in F sharp major Op.44

 

「舟歌(バルカローレ)」の特徴

「舟歌」は、低音部(左手の伴奏)で、ゆったりとしたシンプルなリズムが繰り返されるのが特徴です。

その低音部の動きによって、波を表現しているからです。

そして「舟歌」の「歌」の部分が優美なメロディーとなって、高音部(右手)にあらわれます。
基本的に「舟歌」はテンポが遅めで、波の雰囲気を感じられる心地よい音楽なので、ヒーリング効果も期待できるでしょう。


また、何度か聴いていると、簡単に口ずさめるタイプの音楽なので、お気に入りの曲を探してみても楽しいかもしれません。

 

おわりに

「海」をテーマにした曲ばかりを集めたCDや、コンサートもたくさんあります。
海の音楽となると、壮大で堂々としたタイプの曲もありますが、心が落ち着いてくるタイプの音楽にはちがいありません。


夏バテ気味な体の疲れを感じたり、ストレスを感じるときには、「波の音」などの音楽や、「舟歌」など海をテーマにしている音楽を選んで聴くと、暑い夏も快適に過ごせるかもしれません。

 
 コラムニスト情報
小川 瞳
性別:女性  |   職業:ピアニスト

ピアニストとして東京や茨城を中心に、ソロの演奏会やオーケストラとの共演など、数多くの演奏活動を行っております。
音楽心理士の資格も持ち、トークコンサートやコンクールの審査員もつとめております。
また長年に渡り執筆活動も並行して行っており、小説を3作品出版しております。
こちらのサイトでは、幼少時よりピアノを学び続け、クラシック音楽の世界に身を置く私ならではのコラムを執筆できたら、と思います。
よろしくお願い致します。
小川瞳 公式ホームページ https://ogawahitomi.amebaownd.com/

小川瞳作曲 笑顔のBGM
https://youtu.be/Qrt-stZPTb8

 

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