[味覚障害セルフチェック]自覚なし「味覚障害」が増加中!苦味や甘み…正しい味覚を取り戻す方法とは
味覚障害の原因はストレスや風邪だけではなく、乾燥によるものもあります。正しい味覚に戻す食生活改善ポイントとは?
味覚障害は加齢症状の一つだと思っている人も多いかと思います。
しかし、味覚障害患者は年々増えてきており、日本口腔・咽頭科学会アンケート調査によると、ここ10年で約二倍にまで膨れ上がっています。
高齢化に加え、食生活の多様化による問題が増え、受診率が上がったことなどから、味覚障害に対する関心もぐんとアップしています。
日本口腔診断学会理事長であり、味覚と健康効果について研究を行っている、東北大学大学院の笹野高嗣先生によると、寒い時期は味覚障害の自覚患者数が増加する傾向にあるといいます。
私たちの身体は、食べ物の中に含まれる味を感じる物質が唾液に溶け、それが舌にある味蕾へ運ばれることで味を感じます。
しかし、味物質を届ける唾液量が減ると、味蕾に味が運ばれなくなり、味覚障害が起こります。
暖房によってさらに口内が乾燥し、唾液量が減少することで、味覚に異変を感じやすくなるのです。
つい一晩中暖房をつけて眠ってしまったり、加湿器などをつけずカラッカラの室内で過ごす人もいるかと思います。
湿度が低いとインフルエンザウイルスなどの動きも活性化するだけでなく、口内の乾燥による味覚障害の原因にも繋
「若年者の味覚異常に関する疫学調査研究(2006)」によると、、朝食を食べない、ジャンクフードやファーストフードが多いなど食生活の乱れが続く東北大学生の4人に1人が、味覚障害の症状がありました。
咀嚼習慣が少ない若者にも、味覚障害の魔の手は忍び寄っているのです。
味覚障害セルフチェックは以下の通り。
実は、1項目でも当てはまれば味覚障害の疑いがあります。
☑ 食べ物の味が感じられない。食べ物の味が変わった。
☑ 口の中に食べ物が無くても、常に味がする。
☑ 最近、食欲がなく食べる量が減った。
☑ 口がかわき、食べ物がパサパサして食べにくい。
☑ 食べ物がうまく噛めない。
「高齢者の味覚障害に歯科医院を役立てよう!(2014)」より
もしや味覚障害かも?
そんな人は、ぜひ唾液量を増やすよう生活習慣を改善していきましょう。
部屋の乾燥を防ぐことは重要です。
加湿器などを活用し、部屋の湿度を50%に保つように心がけましょう。
湿度を上げることで、風邪やインフルエンザウイルスの活性化を抑える効果も期待できます。
単純ですが、食べ物をよく噛んで食べない人は、唾液量が少ない傾向にあります。
唾液量を増やすためには、よく噛んで食べること。
また、柔らかいものだけでなく、スルメやナッツ、玄米など、硬くてよく噛まないといけない食感のある食べ物を頂くことです。
笹野高嗣先生のおすすめは、硬い食感と柔い食感のものを一緒に食べることとコメントしています。
例えばフルーツグラノーラなどは、ぷちぷちとした触感の穀物やしっとりとしたドライフルーツなど、様々な食感の食材が含まれているため、忙しい人に特におすすめとのこと。
約2週間程度で効果が見え始め、2~3か月で味覚を取り戻すことができます。
唾液量が少ない人は口臭もしやすいので、口内の乾燥は防ぎたいところ。
口内乾燥を防ぐため、部屋の湿度を保つ、唾液量を増やすことは大切ですね。
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