[万引きをする子の心理と対処法] 盗みのお詫びに「お金で解決」はダメ!
子供が万引きをした!万引きをする子の心理と、万引きした子どもへの対応を紹介。物が欲しいという理由ではなく、思春期の心の不安から問題行動を起こしているケースも。親としては、お金で解決するのはNG!しっかり謝罪するのが第一歩です。
こんにちは、 メンタルケア心理士の桜井 涼です。
「万引き」は、子どもの問題行動の1つです。
それと同時に、犯罪であることをしっかりと教えておかなくてはいけない事柄でもあります。
親にとって、子どもの万引きの件で店や警察から連絡をもらうようなことがあれば、血の気が引く思いをするでしょうし、同時に怒りや悲しみといった感情がわき上がるのが普通でしょう。
ですが、「万引きは、子どものSOSである場合がある」ということも、知っておいて欲しいと思います。
どうして万引きをしてしまうのか、どのように子どもに対処したらいいかをみていきましょう。
万引きなどの問題行動を起こす子ども達は、自分の存在価値を確かめるためや、親からの愛情を確かめるために起こします。
何かしらの不安が子ども達にあり、それがサインとして出ます。
それを見逃してしまうと、問題行動として起きてしまいます。
自立しようとしている時期に多く出てくるのは、さまざまな問題に立ち向かっていく上で、どうしたらよいかわからなくなってしまっているにも関わらず、「親には聞けない」などと思ってしまうところにあります。
一見、矛盾していると思われるでしょう。
このような心の動きをするのが、思春期です。
自己評価が低く、「自分はいらない人間」「自分は存在している価値がない」と思ってしまっている子は、心のSOSとして万引きなどの問題行動を起こすことがあります。
親からの愛情を再確認したい、自分の居場所を確認したい、必要とされているか分からないなどの不安な状態から脱したくてやるのです。
子どもは、「万引きをすることはいけないことだ」ということはわかっています。
ところが、特に低年齢の場合、万引きは泥棒であって、「窃盗罪」という罪(刑法第235条:窃盗)になって、罰せられる大きな事態であると知らないこともあります。
子どもに教える時に「お店や人の物を取ったらダメよ」などと親は教えます。
それ以上のこと(罪になること)は、この時点では教えていないかもしれません。
ある程度の年齢になったら、「万引き=どろぼう」や「罪に問われる」という現実にどうなるかを教えることも必要です。
そうやって子どもに時間を割いて、関わりをもってあげることも大変重要なことになります。
理由を問いただす親、しきりに怒り出す親、お金で解決しようとする親など、個々によってさまざまな対応をすると思います。
その中でも、一番やってはいけないのは、お金で解決しようとすることです。
「お店にお金を払えばいいことでしょ」などとお金で解決する手段を選ぶ親がいます。
この場合の多くが、『子どもに恥をかかされた』と親の立場で子どもを叱ってしまいます。
これでは、子どもの問題行動はなくなりませんし、むしろひどくなっていきます。
子どもは、「自分が親に恥をかかせた」と感じ、さらに自己評価が低下していきます。
大切なのは、親が子どものしでかしたことを、しっかりと謝罪することです。
謝って済むことではありませんが、やってしまったことに対して、しっかりと謝罪する態度を見せることは大切です。
そして、子どもにもしっかりと謝らせましょう。
そこが第一歩となります。
子どもに理由を聞いても「欲しかったから」「お金を持っていなかったから」など、目に見える現実にわかりやすいような理由しか言わないことがほとんどです。
心に抱えていることを話はしません。
万引きをしたという事実に、怒ってしまうこともあるでしょう。
平常心でいることすら難しいです。
その時は怒ったとしても、後からフォローするように優しい言葉をかけてあげることで、子どもが抱えている何らかの不安が安らぐことに繋がります。
「叱る」一辺倒だけでは不十分ですから、愛情を与えてフォローすることも忘れないであげてください。
「我が子が万引きした」なんていう連絡が入ったら、相当ショックを受けて当然です。
ですが、子どものやってしまったことは、親が子どもと一緒に頭を下げ謝罪するという態度をすることで、軽く済むこともあるでしょう。
その際に、子どもとしっかり向きあって万引きは罪であることを告げ、こんなことをしなくて済むためにどうしたらいいかを一緒に考えるようにするだけでも、心の救いになるはずです。
親は一番の味方で、子どもを守るという対処法を行ってあげてほしいと思います。
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