もし未成年で妊娠したらどうする?親への相談、ホットライン情報など

未成年で妊娠した場合、まず取るべき行動は?「産んでも育てられない」「病院に行かないまま、中絶できない時期になってしまった」親に話せない場合、相談窓口があります。

執筆者: 桜井 涼 職業:メンタルケア心理士、コラムニスト
予期せぬ妊娠…まず取るべき行動は?(未成年女性編)

こんにちは、 メンタルケア心理士の桜井 涼です。

 

前回、 突然の妊娠に気づいたときに、まずやるべきことを成人女性を対象として解説しました。

今回は、未成年で妊娠した場合どうすべきかについて、お話ししていきたいと思います。

 

▶関連コラム

[メンタルケア心理士解説] 突然の妊娠、気づいたらまずやるべきこと(成人女性編)

 

未成年の妊娠、誰にも相談できない…

未成年の女性の場合、妊娠が発覚した途端にどうしていいかわからず、誰にも言えずに日数だけが経ってしまい、どうすることもできない状態になってしまうといったケースがあります。

 

妊娠経験もなければ、妊娠したときにどうすればいいかという知識も少ないことが多い状態ですから、恐怖に近い気持ちになるのも無理もありません。

ただ、大切なことは『自分と新しい命をどう守っていくか』です。

そのことを考えて行動しましょう。

 

 

未成年で妊娠をしたら、とにかく病院へ行くこと

妊娠の可能性を疑ったとき、ドラッグストアなどで購入できる妊娠検査薬を使うことでしょう。

妊娠の印が出たとしても出ないにしても、産婦人科への受診が必要です。

体調が悪い場合は、なおさらです。

受診の際には、保険証が必要になりますので、できるだけ母親と一緒に受診することをお勧めします。

1人で行くのは勇気がいりますし、未成年の場合は親を連れて来るように言われるはずです。

 

親と同伴で受診することを強くお勧めする理由

親に隠しておきたい気持ちが大きく働くことは、十分承知の上で言います。

病院には、親と同伴で行ってください。

 

親は、性行為や避妊しなかったことなど、さまざまに言うことでしょう。

口うるさくといった方が正確かもしれません。

ですが、これは我が子を大事に思っているからこそ出てくる言葉です。

また、妊娠出産経験のある母親なら、体調の面でも精神的な面でも経験をしていますから、1人で行くよりは安心です。

ですから、「母親ウザい」と思っても、一緒に受診することをお勧めします。
親と一緒に受診した方が何度も行かなくて済みますし、正しい状況を把握できますので、不安を少しでも解消させることができます。

 

未成年の場合、妊娠の事実を親と彼氏に告げて話し合う
妊娠は自分1人の問題ではない

妊娠は、新しい命を授かったということです。

この事実は、未成年が1人で背負うには重すぎます。
家族の手助けが必要ですし、相手の男性にも責任があるわけですから、話をする必要が当然あります。

産むにしても産まないにしても、自分1人の問題ではないことを理解しましょう。

未成年は親の管理下にあるので、親に責任が伴うことを忘れてはいけません。

 

親に話せない場合は、相談窓口を活用して

厳しい両親などの場合で、とても話ができる状態ではないという家庭もあるでしょう。
そのような時は、次のところを頼ってもいいでしょう。

 

対面で相談するのは気が引ける場合は、メールや電話での対応が可能な窓口もありますので、利用してみてくださいね。

 

  • お住まいの地域の「女性健康支援センター」

役所などにあります。

 

  • お住まいの地域の社会福祉事務所

 

  • 産婦人科があるクリニックの医師や看護師

情報をもらえます。

  • 一般社団法人 命をつなぐゆりかご(http://tsunagu-yurikago.org/birth_mother/)

望まない妊娠で悩んでいるあなたへ

  • 認定NPO法人フローレンス「にんしんホットライン」(http://hotline.florence.or.jp/)

無料で相談に乗ってくれます(メールや電話相談が可能です)

 

なお、産むにしても産まないにしても、お金がかかる問題であることは明白です。

通常、親に話してこれからのことを相談する必要が出てきます。

 

ただ、親に話しても理解が得られないなどの場合でも、絶望しないでください。
上記窓口では、費用に関して公的サポートを紹介してくれたり、産院を一緒に探したり、さまざまなことに相談に乗ってくれます。

 

困ったときは、迷わず利用してくださいね。

未成年が妊娠した場合、味方になってくれる年長者が必要

未成年である場合、学生という身分であることがほとんどです。

その場合、以下のような様々なことがあり、精神的に不安定になってしまうことがあります。

 

どうすることもできないし、親にも言えないとなった場合は、最終的に死を選んでしまう人もいるくらいです。

 

未成年者が妊娠した場合の悩みのタネ
  • 妊娠
  • 新しい命のこと
  • 妊娠による体調不良
  • 学校のこと
  • 親・他者からの視線
  • 未知のことへの不安 など


こうした不安を少しでも解消するためには、自分の味方となってくれる年長の人が必要です。

はっきり言って、経験の少ない友達では足りないのです。

 

生物学的に産む存在である女性(特に未成年の場合)は、経験のある人(親・親戚・保健師など)助け合いが必要です。

まずは、相談することから始めましょう。

未成年の妊娠…一人で抱え込まないで相談を

妊娠は、避妊をしなかったことによる結果です。

それは重く受け止めなくてはいけないことです。

女性は子どもを産む機能が備わっているのですから、特に注意が必要であることが理解できたと思います。

妊娠したら、先のことがわからず、不安な気持ちになります。

そんな時に1番に力になってくれるのは、同じ女性で妊娠の経験がある母親です。
未成年の妊娠は、親にとってかなりショックなことではありますが、我が子を守ることを1番に考えてくれるでしょう。
怒られることは承知の上で、相談をしてください。


どうしてもの場合は、助けてくれるところがあります。
万が一のときや今後のことをどうすればいいか悩むときなどは、相談先を利用してみましょう。

 
 コラムニスト情報
桜井 涼
性別:女性  |   職業:メンタルケア心理士、コラムニスト

元学習塾講師。妊娠出産のハプニングを乗り越え、現在は2児の母。
その頃より子どもの心の動きや医療に関係することに興味を持つ。

2009年より文筆家として活動。
子どもの心に関するコラム、子どもの心が正常に育つために夫婦へのアドバイス、子どもの病気関係を取材しコラムを執筆中。
心の闇を抱える子どもへの取材や心理学を学び、2016年「メンタルケア心理士」資格を取得。

ブログ『フリーライター桜井涼のたなごころ』
http://ameblo.jp/miehime0617/