未成年の娘が妊娠!中学生や高校生の娘が妊娠したとき、親が行うべき対応とは

自分の娘が未成年で妊娠した場合、親は何をすべきでしょうか。産む?下ろす?中絶は親の同意がなければいけませんし、相談してきたということは、娘が助けを求めているのです。

執筆者: 桜井 涼 職業:メンタルケア心理士、コラムニスト
未成年の娘が妊娠したら!親が行うべき対応とNG行動

こんにちは、 メンタルケア心理士の桜井 涼です。

未成年の娘が妊娠してしまったという事実を目の前に突きつけられたとき、目の前が真っ暗になったように感じてしまう親がいることでしょう。
それくらい衝撃的な事実です。

このような事態が起こったら、親は早急に対処をしなくてはいけません。

それはお分かりのことと思います。

 

その際、発してはいけない言葉が存在します。

その辺りを踏まえて、万が一のときの心得として覚えておいていただけたらと思います。

 

 

未成年の娘が妊娠したら、とにかく病院へ連れて行くこと

大事なことは、病院へ連れて行くことです。

妊娠の有無をハッキリさせるだけでなく、週数や今後のことを判断するために必要になることだからです。

産婦人科に未成年の娘を1人で行かせるようなことはしないでください。

行かせたとしても「後日、親を連れて来てください」と言われて、どっちらにしろ行かなくてはいけなくなります。

妊娠という未経験のことに、子どもは絶望感に近い不安感を抱いています。

ですから、一緒に受診して、少しでも安心感を持たせることが必要なのです。

妊娠を叱るより、先に今後のことを話し合う

妊娠がハッキリしたら、産む産まないにしても、相手の男性やその家族を呼んで今後どうするかを話し合わなければなりません。
新しい命を授かっているのですから、当人同士だけでなく、家族も話しに加わる必要があります。

なぜなら、妊娠したのが未成年女性であるからです。

 

未成年である場合、親の管理下にありますから責任がありますし、娘の代理人になることができます。
娘の体を傷つけられたのですから、しっかり話し合いをしましょう。

たとえ合意の上であったとしても、妊娠には男性側にも責任があります。

母親は、妊娠出産の経験があります。

ということは、娘の不安な気持ちが少しは理解できるでしょう。

叱るよりも前に話し合うことが大切であることが、わかっていただけると思います。

妊娠をした娘の心を傷つける、親のNG行為

親も仕事があったり、未成年の妊娠ということで気落ちをしたり、怒りを覚えたりすることと思います。
ですが、このようなとき、親としてやってはいけない言動があります。

 

  • 不安感をあおるように叱り続ける
  • 感情にまかせて手をあげる
  • 本人の意見を聞かずに「中絶」をせまる
  • 「自分で何とかしなさい」と突き放す など


怒った状態でその場任せに言葉を発したり、突き放すようなことをしたりしないでください。
1番怖い思いをしているのは、娘本人です。


自分ではどうしようもできなくて、親を頼っているのです。

こんなときこそ、力になってあげるべきではないでしょうか。

親は相談先でもある。叱るより諭す

思春期に入ると、少なからず性に興味が出てきます。

特に女性の心の成長は早いですから、その辺は理解してあげる必要があります。


だからといってその場任せにしてしまうと、女性側は大きな負担を背負わなくてはならなくなるのだということを「妊娠」という事実で自覚しているはずです。
ですから、性に興味があることを認めて、「拒否」や「避妊」などで自分を守らなければいけないということを諭してあげることが大切です。

 

相談できる存在がないと、悲劇を生む!

妊娠を知って、その場は激怒したとしても、その後に諭すように話をすることが子どもには必要です。
叱り倒すようなことをしたり、突き放してしまえば、頼る場がなくなります。

結果、命を絶ってしまったり、子どもを人知れず出産して放置してしまったりする可能性が高くなります。

 

それをなくすために、腹が立ったとしても、力になってあげなくてはならないのです。

 

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もし未成年で妊娠したらどうする?親への相談、ホットライン情報など

妊娠時、相談できる選択肢や方法を用意してあげる

未成年の場合、学校などのさまざまなことが関係してきます。

産むか産まないかだけ選択肢のだけでは、親も費用や今後のことに不安を抱えてしまうでしょう。


そのような時は、次のところに相談してもいいかと思います。

 

  • お住まいの地域の「女性健康支援センター」

役所などにあります。

  • お住まいの地域の社会福祉事務所

 

  • 産婦人科があるクリニックの医師や看護師

情報をもらえます。

  • 一般社団法人 命をつなぐゆりかご(http://tsunagu-yurikago.org/birth_mother/)

望まない妊娠で悩んでいるあなたへ

  • 認定NPO法人フローレンス「にんしんホットライン」(http://hotline.florence.or.jp/)

メールや電話で、無料で相談できます。

費用や保険だけでなく、産んだ後のこと(例えば、養子縁組など)まで相談に乗ってくれます。

 

未成年の娘の妊娠はショックではありますが、責めるのは厳禁

未成年の娘が妊娠したと知ったら、かなり大きなショックですよね。

著者にも娘がおりますので、想像しただけで怖いことは理解できます。

ですが、大きなショックを受けても、恐怖を感じても、力になってあげられるのは親です。

1番の味方になってあげてください。

 

そして、怒りが湧いてどうしようもなくなったとしても、こういう事態のときは、覚悟が必要です。

不安になっている子どもを、親がしっかり支えてあげてください。

 
 コラムニスト情報
桜井 涼
性別:女性  |   職業:メンタルケア心理士、コラムニスト

元学習塾講師。妊娠出産のハプニングを乗り越え、現在は2児の母。
その頃より子どもの心の動きや医療に関係することに興味を持つ。

2009年より文筆家として活動。
子どもの心に関するコラム、子どもの心が正常に育つために夫婦へのアドバイス、子どもの病気関係を取材しコラムを執筆中。
心の闇を抱える子どもへの取材や心理学を学び、2016年「メンタルケア心理士」資格を取得。

ブログ『フリーライター桜井涼のたなごころ』
http://ameblo.jp/miehime0617/

 

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