ホームシックになったら? 時間の経過を待たずに、寂しさ・不安を解消する方法
一人暮らしや単身赴任、留学などを始めたとき、なりやすいのが「ホームシック」。うつ病などの心の病につながるケースもあるので、放置はNG!寂しさを我慢するのではなく、対処方法を試してみましょう。
こんにちは。メンタルケア心理士の桜井涼です。
一人暮らしを始めたときや、単身赴任になったときなど、生活を共にしていた家族と離れ、一人だけの暮らしを始めたときなどに起こりやすい気持ちの変化があります。
それがホームシックです。
ホームシック自体は、病気でも何でもありません。
多くの人が経験する「寂しい」という気持ちです。
ところが、その気持ちがきっかけとなって病にかかることがありますので、注意をしたり、乗り越える方法を試してみたりしてみましょう。
人は、「一人では生きられない」と言われています。
物理的なものにではなく、精神的にという意味です。
なぜなら、人は『親和欲求』という感情を持っているからです。
『親和欲求』とは、「誰かと一緒にいたい」と思う感情のことで、不安や寂しさを感じたときに強く表れます。
これが、ホームシックと呼ばれる心の状態です。
一人暮らしが始まって、最初のうちは片付けや仕事などで時間があっという間に過ぎていきますから、それほど強い寂しさを感じたりはしません。
片付けも終わり、自分の部屋が整ってくると、次第に不安や寂しさが大きくなっていきます。
その他に、一人暮らしを始めたときだけでなく、実家へ帰省した後に自分の家に戻ってくると現れるという場合もあります。
「たかがホームシックじゃないか!」と思われるかもしれません。
寂しさや孤独感を背負ってがんばっている人だっているのだから…と。
ですが、重度の寂しさや孤独は、心を蝕んでいく恐れがあるのです。
内向的な性格の持ち主は、寂しさや孤独感を人になかなか話せずに抱え込んでしまうことがあります。
その場合、抑うつ状態が続き、悪化するとうつ病を発症させてしまう可能性があるのです。
強い寂しさや孤独は、大きなストレスになります。
ですから、心の病にかかってしまう場合だってあるということを忘れないでください。
人は、孤独を感じると大半のことが手に付かなくなり、強い不安を感じます。
そのため、「明かりの付いていないアパートに帰りたくない」と感じたり、部屋に帰らず、仕事に打ち込んだり、人がいる場所に居続けてしまったりする人もいます。
寂しさを我慢するのではなく、対処できる方法を試してみましょう。
室内で飼うことのできるペットがおすすめです。
帰る部屋に誰か(たとえ人でなくても)がいてくれたら、寂しさが薄れます。
玄関で愛犬や愛猫などが迎えてくれたら、こんなに嬉しくてほっとすることはないですよね。
ただし、ペットを飼うには責任がつきもの。
ちゃんと一生の面倒を見る覚悟を決めてから、お迎えしましょう。
人恋しさが募る場合は、「誰かと話ができる」だけで癒やしとなります。
ホームシックになるかもと思われる人は、「最初からルームシェアができるところに住む」という方法をとってもいいと思います。
人と接することのできる趣味を増やしてみるというやり方です。
住んでいる地域の活動に参加したり、趣味の教室に通ったり、ウォーキングやランニングなどのスポーツをしたりするのもいいですね。
親や兄弟、友だちなどと話をするだけでも寂しさを紛らわせることができます。
新しい土地に来たばかりでという人は、カウンセリングやネットでチャットをするなどして人と繋がるという方法でもいいでしょう。
ホームシックは、時間が経つことで乗り越えられるものです。
とは言っても、場合によっては乗り越えるのに時間がかかったり、乗り越えるために誰かの力を借りたりしなければならないこともあります。
それを恥ずかしがる必要はありません。
SOSを出して、みんなで一緒に乗り越えられる方法をとってもいいのだということを知って欲しいと思います。
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