イギリスの伝統的なクリスマスディナー!食卓に並ぶのはどんな料理?
家族や親戚が集まる伝統的なイギリスのクリスマス。晩餐にいただく「ローストミート」と「クリスマスプディング」を、それにまつわるエピソードとともに紹介。参考にして、今年はイギリス風のクリスマスディナーでお祝いしてみては?
日本では、子どもやカップルのための日というイメージの強い「クリスマス」ですが、欧米では、家族が集う休日。実家に帰省したり、親戚一同が顔を合わせたりする日本のお正月のような日です。
日本でクリスマスのご馳走をいただくのは、イブの24日ですよね。
イギリスでは、親戚一同が集う25日にいただきます。
「ローストミート」をメインに、デザートは「クリスマスプディング」。
これが、一般的なクリスマスディナーです。
ローストには、見栄えのするチキンやターキーを選ぶ家庭が多いですが、ビーフやポークを食べることもあります。付け合せの野菜、シュークリームの皮のような食感のヨークシャープディングとともにいただきます。
ヨークシャープディング
お肉とともに、お好みの野菜をオーブンでローストします。
付け合せとして一般的なのは、ジャガイモ、ニンジン、インゲン、そして、パースニップと呼ばれる見た目は白い人参そっくりな根菜です。
なかでも、絶対に外せないのが「ジャガイモ」で、ホクホクのローストポテトに肉汁を絡めていただきます。
そして、もうひとつクリスマスディナーに欠かせないのが「芽キャベツ」。
ころころと可愛らしく、クリスマスらしい彩りを添えるこの野菜を見るだけで、クリスマスを連想するというイギリス人も少なくありません。
また、ローストディナーに絶対欠かせないのは「グレービーソース」。
焼いたときに出る肉汁に片栗粉でとろみをつけて、塩コショウやワイン、ビールなどのアルコールで味を調えただけのあっさりしたソースは、素材の味を引き立てます。
そして、食事の後には「クリスマスプディング」。
日本ではあまり馴染みがありませんが、生地にドライフルーツやナッツ、そしてナツメグやシナモン、グローブなどのスパイスをふんだんに混ぜ込んだ蒸しケーキです。
たっぷりのドライフルーツやラム酒、ブランデーが使われるため、日本で食べる甘いクリスマスケーキとは違って、芳醇な大人の味がします。
ブランデーバターやラムバターとともにいただきます。
ウィキペディア「クリスマスプディング」より
画像提供:By Musical Linguist at the English language Wikipedia
このクリスマスプディングは、アドベントに入る直前の日曜日、Stir-up Sunday(スティアアップ・サンデー)に家家族そろって作るという伝統があります。
アドベントとは待降節のことで、クリスマスの4週間前の日曜から前日の24日までの期間を指します。
家族がひとりひとり、願い事を唱えながらプディングの材料を混ぜ合わせます。
その際に、コインや指貫などを入れることも。
自分に切り分けられたプディングにそのラッキーチャームが入っていたならば、幸運がもたらされると信じられています。
クリスマスプディングをフランベして、青い炎に包まれる家族団らんのダイニングルームは、イギリス人がイメージするクリスマスの風景そのものと言えるでしょう。
日本ではまだ馴染みの薄いクリスマスプディングですが、レンジで温めるだけで食べられる既製品を購入することができます。
今年のクリスマスは、ローストミートとともにイギリス風のクリスマスディナーでお祝いしてみてはいかがでしょうか。
|
|
旅行とマーケット・蚤の市めぐりが大好きな庶民派ロンドナー。
コレクションのヴィンテージ食器を眺めている時に幸せを感じます。
ロンドン発 -庶民的生活-
http://workingclass.blog109.fc2.com/
Travel.jp「たびねす」にてガイド記事執筆中
http://guide.travel.co.jp/navigtr/707/
|
|