意志が弱い自分を変えたい!脳生理学に基づく、納得の目標達成方法とは

あなたの目標がなかなか達成できない原因は「意志が弱い」からではない?脳生理学に基づく上手な目標の立て方を、心理カウンセラーが解説。

執筆者: 田中勝悟 職業:心理カウンセラー
継続できない、意志が弱い自分を変えたい…

こんにちは、心理カウンセラーの田中勝悟です。

 

カウンセラーをしていると、ときおりこんな相談が来ます。

 

  • 「妻といるとイライラする。イライラしないように頑張るがどうしても上手く行かない」
  • 「食べないようにしているのに、どうしても食べてしまう」
  • 「遅刻しないようにと計画したのに、やはり遅刻してしまう」


目標が上手く行かなくて「やっぱり無理だったんだ」と諦めている人は結構多いのではないでしょうか?

しかし、上記の目標の立て方には共通点があります。

 

実は脳の働きから見ると、こういった目標を成功することはそもそも難しいものだったのです。

 

 

脳は「○○しない」というのが苦手!

その前に、簡単な実験をしましょう。


「ドラえもんを思い出さないようにしてください」


さて、思い出さないようにすることができたでしょうか?
この実験、実はいろんなところで試しているのですが、全員がドラえもんを思い出してしまいます。

つまり、思い出さないようにするということが脳には出来ないのです。

これと同じことは、様々な事態で当てはまります。

 

するなと言われればしてしまうのが、脳の特性

例えば「触らないで」と言われると、つい触りたくなることはありませんか?

「誰にも言わないでね」と言われて、ついうっかり口を滑らした経験はありませんか?

「触らないよう」「言わないよう」と意識すればするほど、ついやってしまうものです。
これは意志が強い・弱いの問題ではなく、単純に脳は「○○しない」という行動を取ることができないようになっているためです。

 

脳は「○○する」ようにできている!

では、別の実験もしてみましょう。


「ドラえもんではなくのび太君を思い浮かべてください」


これは簡単に出来たのではないかと思います。
つまり、ドラえもんを思い出さないようにするためには、のび太君を思い浮かべばいいのです。

当たり前のことかもしれませんが、私たちはよくこのことを忘れてしまいがちです。
先ほどの例で言えば、「触らないように」と言うのではなく「これではなく別のものなら触っても大丈夫だよ」という言い方をすればいいわけです。

「言わないで」と言うのではなくて「これは言っても大丈夫だよ」と言えばどうでしょう?

脳は「しない方」よりも「する方」に意識を向けやすいという特徴があります。
そのため「○○しない」よりも「代わりに○○する」という言い方や考え方にシフトすると、上手に自分の行動をコントロールしやすくなるのです。

 

脳科学的な視点から見た、上手な目標の立て方とは

ここまで読まれた方は、なぜ冒頭の目標の立て方が間違っているのか既にお気づきになっていると思います。
そうです。

全て「○○しないように頑張ろう」という目標なのです。

これをこういう風に変えてみましょう。

 

  • 「妻といるとイライラする。イライラしないように頑張るがどうしても上手く行かない」

  →妻と一緒にいる時間を楽しくするために、できることを考えてみよう。

  • 「食べないようにしているのに、どうしても食べてしまう」

  →食べない時間、別のこと、例えば運動をする習慣を作ろう。

  • 「遅刻しないようにと計画したのに、やはり遅刻してしまう」

  →8:00には家を出る習慣を身につけよう。

こういう目標にすると容易に達成することができますね。

 

長続きしない原因は、目標の立て方にあった!

以上が、脳生理学に基づいた目標の立て方です。


ポイントは「○○しない」のではなく、「○○する」目標を立てることです。
ぜひ、皆さんの生活に役立てて頂きたいと思います。

 
 コラムニスト情報
田中勝悟
性別:男性  |   職業:心理カウンセラー

病院と学校で心理カウンセラーの仕事をしています。
多くの方の幸せに貢献できるようなカウンセラーをめざし、日々勉強中の身です。

少しずつ、成長しているのかな?と迷いながら前に進んでいるという感じです。そんな中で私が感じたことコラムでお伝え出来ればと思っています。

 

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