なぜ人は繰り返し悪夢を見るのか?夢を見る理由と悪夢の原因・対処法
なぜ人は眠ると夢を見るのか?夢とはなんなのか?悪夢の原因と悪夢を繰り返し見てしまうメカニズムと悪夢を見ない方法を、心理カウンセラーが解説。
「夢を見たことが一度もない」という人は、まずいません。
人は必ず夢を見るものです。
心理学の世界では100年以上の昔から「夢」について、色々な研究がされてきました。
具体的には「こういう夢はこういう心の状態を表している」という具合です。
夢を心理療法に積極的に取り入れている方も、たくさんおられます。
今回はそんな夢を見る理由と、悪夢を見た時の対処法についてお伝えしたいと思います。
私たちは眠っている間に心身の疲れを癒し、明日への活力を補おうとします。
つまり、寝ている間に充電をしているのです。
このことからも、寝ている間の夢には当然ですが意味があるのです。
それは「昨日までに起こったことを心の中でリハーサルし、明日に備える」というものです。
例えば、仕事に全力でエネルギーを注いでいる時ほど、仕事をしている夢を見るという人は結構多いものです。
また、嬉しいことがあると、その時の状況を夢に見る人もいますね。
これらは、寝ている間に脳がリハーサルを行うことで、明日も頑張ろうという心のエネルギーを蓄えようとする、人間の生まれ持ってのメカニズムだと言えます。
ストレスのある状況が続くと、時折悪夢にうなされることがあります。
悪夢とは言わないまでも、職場にパジャマで行って気まずい思いをしたり、車を運転して事故を起こしてしまう夢を見た人は結構多いのではないかと思います。
また、パワハラや命の危険にあった人は、そのことをずっと夢に見てしまうことも少なくありません。
これらも、夢のシステムを考えると簡単に理解できると思います。
私達は過度にストレスを感じ続けると、心が疲弊してきます。
心が潰れてしまうと、私達は何も出来なくなります。
そのため、夢の中で何度もリハーサルを行うことで心を強くしようとするのです。
ただ、ストレスがかなり強い場合、悪夢となって逆に心身に負担を与え過ぎるようになっていきます。
例えるなら、筋肉を付けようとして、自分の身体に合わないハードな練習をし続けるようなものです。
結果として、疲労骨折など身体を壊してしまうこともあります。
悪夢を見続けると、当然ですが眠りも浅くなり、熟睡が出来なくなります。
その結果、集中力やエネルギーも低下し、うつになってしまうこともあります。
悪夢の対処の仕方はいくつかあります。
まず、熟睡出来るようにアロマオイルなどを使うという手があります。
イランイランやサンダルウッド、ベルガモットなどがお勧めです。
水で薄めて、それをタオルに霧吹きをしたものを枕の上に置いて寝ると、熟睡効果は抜群です。
まずは熟睡してエネルギーを維持することが大切でしょう。
次に、特に大切なこととして、どうしても怖すぎる悪夢であれば親や恋人、友達などに打ち明けることをお勧めします。
難しいようでしたら、カウンセラーに話しても良いでしょう。
私たちの心は、抱え込むのではなく誰かに話すことで軽くなります。
軽くなった分だけ、ストレスに立ち向かうための心の余裕が出てきます。
この繰り返しで、心を少しずつ強くしていくことも出来ます。
心が強くなれば、悪夢を見ても気にならなくなり、逆に見ることもなくなってきます。
以上、夢を見るメカニズムと、悪夢の対処の仕方についてお話してきました。
皆さん、いかがでしたでしょうか。
夢を見るのは、私達の心を強くするための脳のメカニズムです。
しかし、逆に負荷を与え過ぎるような悪夢を見続けると心を壊します。
そのためには、アロマなどを使ってリラックス状態を作る、誰かに話すといったことが大切なのです。
あなたの心を強くするために、ぜひ夢を活用していきましょう。
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病院と学校で心理カウンセラーの仕事をしています。
多くの方の幸せに貢献できるようなカウンセラーをめざし、日々勉強中の身です。
少しずつ、成長しているのかな?と迷いながら前に進んでいるという感じです。そんな中で私が感じたことコラムでお伝え出来ればと思っています。
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