夏を彩る打ち上げ花火を綺麗に撮るコツ!一眼レフやデジカメの設定やレンズ、撮影場所などプロテクニックを紹介

執筆者: 植村耕司 職業:写真家
はじめに

こんにちは、写真家の植村耕司です。

 

今回は、これからシーズンの花火撮影について、簡単な撮り方のコツを紹介します。


この花火撮影も、前回コラムと同じようにWebで検索していただくと、詳しく解説されているサイトがたくさんありますが、ここでは「これだけは知って欲しい」という点を挙げます。

 

 

カメラ機材の用意

できれば一眼レフデジタルカメラ、お持ちでなければ流行のミラーレス一眼、両方とも持っていないけれど花火を撮りたい方は、最低でもマニュアル設定の出来るコンパクトデジタルカメラを用意して下さい。


次に三脚です。

これは絶対必要です。出来るだけ大きな(脚の太い)三脚を用意して下さい。


更に、リモートスイッチ、もしくはケーブルレリーズ

これが無いとブレの発生する確率が上がります。


花火の撮影では、長時間露光といって数秒から数十秒シャッターを開けっ放しの撮影になりますので、必ずケーブルレリーズを使用して下さい。

カメラの設定はマニュアル

撮影モードはマニュアルにします。

シャッター速度や絞りを自分で設定するモードです。

 

シャッター速度

シャッター速度は「B」もしくは「バルブ」を選びます。

シャッターを押している間はずっとシャッターが開いている撮影です。

 

絞り値

絞りは、F8.0からF11程度にします。

 

ISO感度

ISO感度は、カメラで設定できる一番低い設定にしましょう。100か200です。

 

カメラレンズ

レンズは35mm換算で、28mm-85mm程度の標準ズームを用意します。

標準キットのレンズで十分です。

 

その他注意点

その他、キヤノン製カメラで例えますが、長時間露光のノイズ低減をオフにして下さい。
オートライティングオプティマイザも、オフにすることをお勧めします。
他社製カメラでも、同じような設定があれば、オフにして下さい。

 


マニュアルフォーカスにして、スイッチをMFに合わせ、テープなどで固定すれば安心です。
ピントが上手く合わせられない方はAF(オートフォーカス)で練習してからでも大丈夫です。


手振れ補正は基本的にはオフにしますが、陸橋など不安定な場所での撮影ではオンにしたままにしましょう。

 

花火撮影に重要な撮影場所

これが一番重要です。

 

花火大会は概ね河川で行われることが多いと思います。

河川敷からの撮影が出来れば良いのですが、観覧者も多く、三脚が設置できるかどうか分かりません。

橋の上も人気の場所ですが、橋の上は車が通ると意外と上下に揺れます。

手振れ補正スイッチはオンのままで撮影をして下さい。


ビルの上や山の上から撮影が出来れば、余計なものが入らずに花火だけを撮影することが出来ると思います。


どのような花火を撮りたいのか、イメージを持つことが大切です。

河川敷で観覧者も入れて見上げるように撮りたいのか、目線の高さなのか?

山の上から遠景で見下ろすように撮りたいのか?


出来れば花火大会当日までに下見をして、撮影場所の確認をして下さい。

実際に撮影をしてみる

場所も決まり、カメラの設定も出来れば、後は撮影です。


打ち上がる花火のタイミングを見ながら、3秒から10秒弱、シャッターを押して確認をしましょう。

必要であれば、絞りを変更してまた撮影をして下さい。


花火を画面に複数入れて撮影をしたいのであれば、1つ目が上がってから2つ目が上がるまでに何秒掛かっているのかを体感で良いので測って下さい。

そして、1つしか撮らない時よりも、体感分長めにシャッターを開けて下さい。

きっと3秒前後で2つ目も上がると思います。

 

おわりに

いかがでしたでしょうか。

 

トライ&エラーの繰り返しになりますが、きっと上手く撮れていると思います。

是非、この夏チャレンジして下さいね。

 
 コラムニスト情報
植村耕司
性別:男性  |   職業:写真家

クラシックコンサートからミュージカル、ダンスなど各ジャンルの舞台を中心に大阪から神戸、阪神間から関西一円で活動しています。
JPS 公益社団法人 日本写真家協会会員
JSPS 日本舞台写真家協会会員

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