なんて古風で雅やか!女子力が絶大にアップする「懐紙」の様々な使い方 -和菓子に和食にたしなみに-

執筆者: 野村英子 職業:マナー研究家・マナー講師
はじめに

こんにちは。マナーサロン「ノブレス」の野村英子でございます。

 

本格的な暑さになってまいりましたね。 

そこで、夏のエチケット、大人のたしなみとして、お懐紙の素敵な使い方をご提案いたします。

 

「懐紙(かいし、ふところがみ)」というと、お茶席や会食(和食)のお席といった、特別な場面で使うものというイメージがあるでしょう。

 

しかし、かしこまった使い方だけでなく、もっと気軽に日常に取り入れることが出来ます。

いつもの日常が、より潤いのある楽しいひと時になるでしょう。

 

 

懐紙とは

懐紙とは文字通り、懐に忍ばせるコンパクトな和紙です。


懐紙は、元々は日常的なアイテムとして、メモ用紙やハンカチ、ティッシュの代わりとして使われていた時代もありました。

書道として文字を書いたり、手紙をしたためたり、多様な使い方がされていました。

 

日本文化を大切に、懐紙をもっと素敵に使いこなしてみたいものです。

今は、ネット販売でも素敵な懐紙がたくさん出ています。


では 使い方の実例をご紹介します。

 

実例1 お菓子敷き 紙ナプキン代わりに

和菓子だけでなく、このように洋菓子の下に敷くコーディネートも、とてもお洒落です。

紙ナプキン代わりに、様々な工夫が出来そうです。

 

折りかたは 2つ折りにすればいいだけです。
もし、少しずらして2つ折りにする場合は 左前を上にずらして右下がりになるようにします(慶事の場合)。
でもあまり細かいことにこだわらず、気軽に楽しんでみてくださいね。

 

 

実例2 現金を包むときに

お仲間との食事会の会費集めなど、その場で現金を集める場面で重宝します。

 

ポチ袋のように、袋状に折らなくても大丈夫です。

このように二つ折りにした懐紙に、現金を挟むだけです。

 

そして手渡しします。

お相手がどのくらい気持ち良く受け取っていただけるか、想像出来ますよね。

 

いつも、さりげなく実践していますが、とても喜んでいただいているようです。

お金をむき出しで渡すのは良くないと思っていても「このままですみません…」と言いながら、お札のまま渡していたという方には、ぜひ懐紙をバックに忍ばせていただきたいと思います。

 

 

実例3 メモ用紙として

ちょっとした気持ちを伝えたいときにも、懐紙はとても便利です。


また、その場で連絡先を交換したりすることもありますよね。

そんなとき、懐紙にさらさらと書いて差し上げましょう。

もちろん筆でなくても、ペンでもOKです。

 

 

実例4 お箸入れやコースターとして

和紙は、それだけで上質感が感じられます。

オリジナルのお箸入れとして使っても良いですね。

 

また、コースター代わりにも使えます。

和食にも、ワインなどのテーブルにもぴったりです。

 

ルールはありませんので、日々のテーブルやおもてなしに、他にも色々と工夫出来そうです。

 

 

 

実例5 ハンカチ・ティッシュ代わりとして

食事前にそっと口元を押さえて、口紅の油分をオフする。

女性としての素敵なたしなみですね。

 

もちろん食事中、口元を拭うときにも使えます。

和食の席では、お魚の頭を押さえて身をほぐす際、または4つ折に畳んだ懐紙で、手盆代わりに使っても良いでしょう。

 

その他の懐紙の使い方

このように、小さなレターセットもあります。
いつもバックに忍ばせていますが、いざというときに、とても重宝します。

 

 

こちらは「おため」「お移り」といって、お祝い返しに使われるものです。
お祝い金の一割をお返しする風習は、地域によってはまだ残っています。

 

 

おわりに

いかがでしたでしょうか。

この夏、涼しさを演出する上質なアイテムとして、ぜひ取り入れてみて下さいね。

 
 コラムニスト情報
野村英子
性別:女性  |   職業:マナー研究家・マナー講師

はじめまして。マナーサロン「ノブレス」主宰(madam-n.com/)
 野村英子(ひで子)です。
京都呉服商の家に育ち、国際線CAを経て、PHP研究所等でマナー講師として活躍後、現在のマナーサロン「ノブレス」を主宰。
国際的マナーから伝統的な日本のマナーを「いまどき」にアレンジして
日常に活かせるマナーを提案しています。

 

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