訪問客へのマナーとおもてなし!自宅へ招待したときに気遣う8つのポイント

執筆者: 野村英子 職業:マナー研究家・マナー講師
はじめに

こんにちは。マナーサロン「ノブレス」の野村英子でございます。

 

親しいお客様を自宅に招いてみませんか。
「ちょっとお茶でも」という気軽なお誘いは、誰でも嬉しいものです。
お客様をお招きする際のちょっとした心遣いについて、ご紹介したいと思います。

私自身、自宅でマナー教室を開いていますので、失敗も繰り返しながら、多くの生徒さまをお迎えしてきた経験も含め、今日から使えるマナーをお伝えして参ります。

 

 

玄関先にて

お客様が最初に目をやるところは、チャイムです。
埃を払い、拭いておきましょう。

さて、お客様がいらっしゃいました。
直前まで慌しく動いていても、チャイムが鳴り、ドアを開けた瞬間からは、笑顔でゆったり余裕を持ってお迎えします。

美しい所作の基本、一回一動作を意識して、ゆっくり動くと落ち着いてきます。
また「お待ちしていました!」の気持ちを、言葉や表情で表して下さい。
こちらがバタバタしていると、お相手にも伝わってしまいますね。

 

靴の着脱の際

荷物を持ったままで、靴をお脱ぎになることが意外に多いものです。

 

お上がりになる際は「お荷物はこちらへどうぞ」と言って、玄関床に置いていただくと、スムーズに靴の着脱がしやすくなります。

ハンガーの用意

コートや上着をお預かりすることもあります。

予めハンガーを用意しておくと、慌てずに済みます。

 

スリッパもご用意します。

そして「どうぞ、こちらです。」と手指を揃えてお部屋の方を指し、ご案内します。

お荷物の置き場所を指定する

訪問側は、荷物をどこに置いたら良いか、迷ってしまうことがありますね。

なので、こちらからお荷物の置き場所を指定すると安心されます。

 

また、お荷物の上に軽く、布(テーブルナプキンやスカーフなど代用)をかけて差し上げると、気が利いています。

 

ウエルカムティーを出す

お客様をお迎えした際に「ようこそ!」の気持ちを表すためのウェルカムティーとして、お飲み物をお出しします。

 

爽やかな香りのアイスティーなどがお勧めです。
冬でも、暖かいお部屋にお通しすると、意外にも冷たいお飲み物を好まれる方が多いです。
時と場合に合わせて、温かい物と冷たい物のどちらが良いか、お選びいただいても良いですね。

 

テーブルの工夫 

テーブルは、季節や、お相手のイメージなどに合わせて、テーマーカラーを決めることから始めてはいかがですか。

 

あなたのお部屋のテイストに合ったコーディネートが良いですね。

完璧なセッティングよりも、秋ならテーブルクロスをブラウンにしたり、青でも深い色を差し色にするなど、色遊びだけでもグッと雰囲気が変わります。

 

 

手作りのお菓子をご用意出来れば最高ですが、そうでなくても、そのお菓子に合う器(決して高価な物が良いのではなく)を選んでみましょう。


テーブルに一輪でもお花があると華やぎます。

秋なら9月9日の重陽の節句にちなんだ菊、お月見の時期ならすすきなどを、アレンジするのも良いですね。

会話について

ここまで出来れば、きっと自然な形で会話も弾んでくるでしょう。


それでも、もしお客様との話題に困ったときは、次のキーワードを是非ご活用下さい。

 

  • 「き(気候、季節)・ど(道路)・に(ニュース)・た(旅)・ち(知人)・か(家族)・け(健康)し(趣味)」

 

その日の気候から、季節の食材や草花の話題、道路事情や明るいニュース、旅行のこと、共通の趣味などの話があります。

 

また、ご存知のように、会話のタブーは第三者の噂話です。

実は、国際儀礼でもあるプロトコールマナーの中にも、噂話についてはご法度といわれています。
そして、おもてなしをする側としては、聴き上手でありたいものですね。

お見送り

お忘れ物のないよう確認して、ちょっとしたお土産などを差し上げたりしながら、お見送りの準備をします。

 

お客様が見えなくなるまでお見送りするのが基本ですが、あまりに長く後姿を見られているのも緊張しますので、臨機応変になさって下さい。

おわりに

ぜひ、親しいご友人を誘い、気軽なお茶会を開いてみてはいかがでしょうか。

皆様のお時間が、心豊かなものになりますように。

 
 コラムニスト情報
野村英子
性別:女性  |   職業:マナー研究家・マナー講師

はじめまして。マナーサロン「ノブレス」主宰(madam-n.com/)
 野村英子(ひで子)です。
京都呉服商の家に育ち、国際線CAを経て、PHP研究所等でマナー講師として活躍後、現在のマナーサロン「ノブレス」を主宰。
国際的マナーから伝統的な日本のマナーを「いまどき」にアレンジして
日常に活かせるマナーを提案しています。