マナーの心と思いやりとは?礼儀から学ぶ、豊かでクリエイティブな人間関係術

執筆者: 野村英子 職業:マナー研究家・マナー講師
はじめに

マナーサロン「ノブレス」の野村英子でございます。 

皆様、ごきげんようお過ごしでしょうか。


虫の鳴き声も、秋めいて静かに響くようになりました。
人恋しくなる秋、また新しいことや出会いを期待することもあるでしょう。
マナーは人と人との関係をより良いものにする大切なものですね。

 

マナーの心とは

ところで「これさえ押さえれば恥をかかない」など、マナーは自分の保身のために身につけるものという発想がよくあります。

しかし実は、マナーの心とは全くそのようなことではなく「相手に恥をかかせないためのもの」「思いやりを形にするもの」なのです。

 

  1. 好感度を与えること
  2. 迷惑をかけないこと
  3. 敬意を表すこと  

 

プロトコールマナー(国際儀礼)のマナーの心得3つの中にも、マナーとは思いやりを表すとされています。

 

日本でも礼儀とは思いやりであることが説かれていた

日本の5千円札、新渡戸稲造氏も「武士道」の中で「体裁を気にしておこなうなら、礼儀とはあさましい行為となり、真の礼儀とは相手に対する思いやりの気持ちが表れたもの」と説いています。


もちろん人間の感情は複雑なもの、自分が恥をかきたくないという気持ちも出てくることもあるかもしれません。
それはそれで受け止めながら、いつも真の心を思い起こし「マナーの心=思いやり」を携えていきたいですね。

ここで、何気ない日常の中から、素敵だなと感じたマナーの実践をご紹介します。 

 

カードやお礼状をその場で渡す

いつも訪れる、ヨーロッパ手漉き(日本の和紙のようなもの)を扱うカード専門店。
久しぶりに店にお邪魔すると、いつも通り素敵な笑顔で迎えてくれるマダム。
お喋りをしながら、カードを選んで購入して帰りました。

家に帰り袋を開けると、先ほど購入したカードと、もう一枚別のカードが入っているではありませんか。
そこには、マダムの直筆で「久しぶりにお会いできて嬉しかった…ありがとう…」と私宛の内容が書かれていました。

先ほど会っていたばかりなのに、本当に嬉しい気持ちで満たされました。
カードやお礼状は、翌日に出す常識にとらわれない心が、素敵なサプライズとなりました。 

 

 

お寺巡りで白いソックスを履く

秋は観光シーズンですね。
神社、お寺拝見、靴を脱いで中に入る際は白いソックス(靴下)を履いてみてください。


ご存知のように、お寺などは観光施設ではなく、神や先祖を祀る所です。
神社仏閣に対し敬意を表すならば、お茶席でそうするように、白い靴下をお履きになると素敵です。 

 

ビジネスシーンで訪問の際の気遣い

ある人気税理士事務所の所長から「訪問の際に気を付けていること」についてお話を伺いました。
社員にも常に伝えている事として「もしお手洗いをお借りした場合は、使用前より美しくして帰ること」とのことでした。


お相手に対する思いやりは様々なシーンで表れます。
その心掛けが、全ての仕事ぶりに出るのだと。
なるほど、ビジネスマナーの心とは、名刺交換の仕方やお茶の出し方に限らず、マニュアルにはない細やかな心配りこそ、顧客満足につながるのですね。 

 

 

おわりに

ほんの一例ですが、マナーとは、こうあるべき、こうしないと恥ずかしいといったものではないのです。

「お相手に対する思いやりが形に表されたもの」です。

 

とらわれない柔軟な心を持って、これからも豊かな人間関係を楽しみましょう。 

 

 
 コラムニスト情報
野村英子
性別:女性  |   職業:マナー研究家・マナー講師

はじめまして。マナーサロン「ノブレス」主宰(madam-n.com/)
 野村英子(ひで子)です。
京都呉服商の家に育ち、国際線CAを経て、PHP研究所等でマナー講師として活躍後、現在のマナーサロン「ノブレス」を主宰。
国際的マナーから伝統的な日本のマナーを「いまどき」にアレンジして
日常に活かせるマナーを提案しています。

 

 生活のコラム